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魔法のポケット

掲載日:2025/12/24

雪がしんしんと降りつもる、静かな冬の日のことです。  小さな女の子のルルは、お母さんのために「世界一のきらきら」を探しに行くことにしました。


「だってお母さんのネックレス、壊れちゃったんだもの。私がもっと素敵なのを見つけてあげるんだ!」


 ルルは、赤いコートのポケットを空っぽにして、外へ飛び出しました。


ひとつめの「きらきら」


 森の入り口で、ルルは地面に落ちている小さな石を見つけました。それは、昨日降った雨が凍りついた、透き通るような氷のつぶでした。 「わあ、きれい! まるでダイヤモンドみたい」  ルルがそれを拾ってポケットに入れると、ポケットの中がほんのり冷たく、きらりと光りました。


ふたつめの「きらきら」


 次にルルは、大きなモミの木の下を通りました。すると、枝からこぼれ落ちた雪の結晶が、ルルのまつ毛に止まりました。 「お空からのプレゼントだわ!」  ルルは、溶けないうちにそっと指先ですくって、ポケットにしまいました。ポケットの中は、さらにキラキラと輝きを増しました。


最後の「きらきら」


 日が暮れ始め、おうちに帰る途中。ルルは道端で、一人の小さな男の子が泣いているのを見つけました。

「どうしたの?」


「……手袋を片方、なくしちゃったんだ。手が冷たいよぉ」

 ルルは少しだけ迷いましたが、自分のポケットに手を入れて、中にある「氷の石」と「雪の結晶」を……ではなく、自分の温かい手を男の子に差し出しました。


「私のポケット、あったかいよ。いっしょに入れよう?」


 二人が手をつないでポケットに手を入れると、不思議なことが起こりました。ルルが今まで集めたどんなものより、ずっとまぶしい光がポケットから溢れ出したのです。  男の子は涙を拭いて、にこっと笑いました。その瞳も、星のようにきらきらと輝いていました。


お家へ帰って


 おうちに帰り着いたとき、ルルのポケットにはもう、石も雪も残っていませんでした。でも、ルルはちっとも悲しくありません。


「お母さん、ごめんね。ネックレスの代わりは見つからなかったの。でも、もっと素敵な『きらきら』を、私、知ってるよ!」


 ルルがお母さんに今日の出来事を一生懸命お話しすると、お母さんは優しくルルを抱きしめました。 「ありがとう、ルル。今のあなたのお話、お母さんにはどんな宝石よりも『きらきら』して聞こえるわ」


 窓の外では、夜空の星がきらきらと瞬いています。  

それはまるで、優しい心を持った人たちを、空から見守っているかのようでした。

あなたの周りにある『きらきら』は、どんな形をしていますか?

僕の周りにあるきらきらは言葉です。

誰かを励ましたり、人の幸せを願う言葉。

その言葉に真珠のような優しく穏やかな光を感じます。

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