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外食の思い出

シナぷしゅ君、君の母は「食いしん坊」だと思う。

前々回の訪問時、イチゴ味のチョコレートを持って行った。

食卓に置くと邪魔だと言うので、台所のストッカーに片付けたら、

食べるから出せと言う。

そして、一人で食べていた。

確かに、君にはまだ無理だし、僕がチョコレートは嫌いなので、

必然的に君の両親が食べる事になる。

でも、それって、どうなんだろう?

 僕が小学生の頃、「美人餅屋」というレストランがあった。

大きな商業施設の中だったので、両親は僕達兄弟をレストランに残し、

他の場所で買い物をしていた。

その間、僕達はフルーツみつ豆とかソフトクリームとかのデザートをあてがわれて、

両親か時々は母だけの帰りを待っていた。

 大人になって、娘や息子をデパートに連れて行って、食事をする度に、

その光景が思い出され、辛くなった。

何故なら、ただの一度も両親が一緒に、食事をする姿を見ていないから。

弟がテーブルにこぼしたソフトクリームを舐めているのを叱った事がある。

その時は、行儀が悪い行為をする弟が周囲の大人に見られて恥ずかしい、

というよりも、親が食事代を節約しなければならないほど貧しい、

と悟ってしまい、その事への同情の視線が痛いのだった。

 その辛さを振り切るために、僕は自分の子供達と外食する時は、真っ先に食べた。

子供にそんな惨めな体験をさせるよりも、懸命に働いて一緒に食事をする事が

親としてやるべき事だと言う、僕なりの父への挑戦状のような物である。

「一杯のかけそば」の話を聞いた時に、物凄く違和感を感じたのは、

問題の本質的な解決になっていないのに美談のように語るのはおかしい、

と言う事だ。

 映画「ココ・シャネル」で主人公が語っていた。

「翼を持たないなら、それを勝ち取りなさい」

決して「翼をください」などと他人任せの歌を感傷的に歌う人ではなかったようだ。

シナぷしゅ君、初詣などで神社で神様に祈るのは、

「願いが叶う様に」ではなくて、

「願いを成就させる事を神様に誓います」と言う説もあるそうです。

そう、後者の方が明らかに実現可能性が高いので、お勧めですね。

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