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手間暇をかける

「ファストフード」や「タイムパフォーマンス」などと言う都会で流行りの言葉は、生き急ぐ人の為にある。

これと対極にあるのが「手間暇」で、「手間暇を惜しまない」とか「丁寧な仕事ぶり」とかがその典型だ。

先の短い老人にとって、平均的に、残された時間は若者よりも短いのだが、

人生に事故や病気は付きものなので、今日のこの生活時間をどれだけかけて良いかは分からない。

ならば、今、最もやりたいことに全力で時間を注ぎ込むのが良いのではないか。

明日の事が気になって、今やっている事を疎かにするのは、人生を無駄に生きているのではないか?

具体的には、歯磨きを3分かかるところを1分で済ませたとする。

その2分で何か有益な事をできると思うのだが、虫歯になって苦労するかも知れないので、

1分の歯磨きをした意味がない。

それなら、歯磨きに5分かけたって良いのではないか?

追加の2分は「楽しい歯磨き時間」である。

つまらない事で時間を浪費する位なら、その方が良い。

時間をかけるというのは、命を削ると言うのと大体同じ様なものだと思う。

僕は、37年間も同じ会社に通勤し、働いて金を稼いだ。

その金で家族を養い、家を建て、車を買い、楽しい思いも苦しい思いもした。

つまりは生きてきた。

家も人も、経年劣化はしているけれども、その過去は消えない。

「年々歳々人同じからず」である。

「命のろうそく」と言う物が、もしあれば、もう残り1/3ぐらいになっているだろう。

先のことは考えず、好きな事、楽しい事を「手間暇をかけて」やりたいものだ。

犬という生き物は、いつも今を一生懸命に生きている様に見えた。

全ての犬は、尊敬に値する、僕の生き方の師匠である。

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