名も知らぬ遠き島
カラスに続いて、次は島崎藤村のこの歌詞についてだ。
君はこの「名も知らぬ」をどう思う?
何故「遠き島」から流れ着いたのだと断定するのだろう。
探偵見習いなら、資格なしである。
思考停止かな?
ずっと昔に、新聞で誰かが「日本人の特性」とからかっていたけど。
興味がないのだろうね。
椰子の実がどんな場所に生えていて、どのぐらいの時間をかけて海を流れてきたか。
それだけで、「ヤシの実の大冒険」という本が書けそうなくらい面白そうな題材なのだが。
人間は興味のないことは覚えない。
容量オーバー防止として記憶の節約をしているらしい。
なるほどね。
妻が芸能娯楽関係だけ記憶力が良い訳だ。
全くの他人なのに、親や妻や子供の名前と、姿までも記憶している。
そのくせ、歴史上の偉人については全然覚えていない。
昨日の食べた物が何だったかを覚えていないのと同じ扱いなのだ。
もちろん、先週とか先月、はては昨年に買って冷蔵庫に入れたまま
「死蔵」している食品なんか、とっくに忘れてしまっている。
でもね、この地球上には危険がいっぱいある。
目には見えない、それらの危険を忘れてはいけないんだよ。
だから自分や他人の経験とか、歴史に学ぶ必要がある。
それは自分の未来にとって必要だからなんだよ。
「情けは人の為ならず」の英語版は
Today you, tomorrow me.
だそうだよ。
僕も昔、「巡り巡って自分のため」という意味だと聞いたことがある。
この言葉の意義は、不幸な目にあっている人を見た時に、
共感したり、自分も何かできないかと思ったりする、
とても大事な興味や関心の方向(本能)を教えていることだね。




