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第94ターン 盗まれた対戦?争点は年齢規定

格ゲーマーの始祖、日乃本 たける。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!

 チーム夢原、絶体絶命のピンチ。留年界のシティボーイこと源五先輩が19歳だったことが判明し、大会の年齢規定に抵触していることが指摘された。


 レフェリーの暇でしょ?先生は大会コミッショナーに仔細を伝え判断を待つ。そこにチーム夢原のコーチmakoが駆け寄ってくる。


「うちのプレイヤーは確かに今日19歳になりましたが、大会申込時はれっきとした18歳でした!偽計の意図はありません!」


「そうは言ってもねぇ、ジッサイ今現在は19歳なわけで、ハイ。」


 そうmakoに答えたのはあのビックリしたなぁ!の木浪伸之介。つぶらな瞳をパチパチさせている。帝国大の医の巨人はどうやらこの大会運営に食い込んでいるようだ。


「では募集要項や大会運営要領を見せて下さい!年齢要件がどんなふうに規定されているのか、確認したい!」


 チーム夢原のヘッドコーチむ〜どもネゴに参戦する。大会運営の()()()()を前に暇でしょ?先生はその言にペコペコとうなずくばかりで特段の主張はしない。あくまでもレフェリー、ルール遂行の実務者である所から出ようとはしない。


「残念ながら年齢規定については"18歳"とだけ書いてある。これを今から解釈するしかない。」


 運営の一人からそのような意見が出されると関係者らが付和雷同型でこれに従う。とりあえずチーム夢原と格ゲー常任理事国の一戦は一時コミッショナー預かりとなって審議継続。同時に他チームの第1回戦が継続される運びとなった。


 時を同じくしてチーム夢原の面々はというと?


「オイッ、クー子!オレっち達は一体どうなるンだよ?」 


「それはアタイも分からんノダ。そもそもアタイが代表選手になれるなんて思ってないノダ。アタイはお客の前で闘えれば十分さ。」


「そう言うなよクー子!オレっちがおめえらを日本代表にしてやるぜ、任せとけ!」


 そんな純とクー子のやり取りを腕を組んで思案顔で眺める比留多 恭介。


 果たして我々チーム夢原が決勝まで勝ち上がり見事優勝を果たしたなら、小生含めチームのメンバーが5人が揃って日本代表になるのか?


 いや、それは非合理だ。この会場に集いし若き格ゲーマー160人の中には途中で敗退するチームいる猛者もいるだろう。


 優勝チームの5人を代表選手にすることは必ずしも最強の5人を選ぶこととならない。

しかるに本大会は代表選考会と銘打たれている。これは何故なのか。


つづく 

人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。


・クー子 くーこ

 純の親友マブダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。本作では他ゲームからのゲストキャラ、舞妓を使う。


・花崎 蘭子 はなさき らんこ

 高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さはやまいのレベル。


・源五先輩 げんご せんぱい

 純のクラスメートの留年生で3年目の高校二年生を満喫中。どうやら女性に目がないようだ。プレイキャラは新世代の主役、ローク。


・比留多 恭介 ひるた きょうすけ

元蘭子の親衛隊長。ニヒリストを気取り文学をこよなく愛する格ゲーマー。一人称は小生。変な髪型の米兵、ゲイルの遣い手。


・日乃本 尊 ひのもと たける

 純とその姉の音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。


・ヨウヨウ ようよう

医療法人花崎会の新事務長。丸眼鏡の美人。格闘ゲーム、ザ・ナックルのプレイ経験のある、あざといアラサー。


・花崎 誇 はなさき ほこる

 格ゲーにおける純の元相棒。あだ名はオタク族。只今、医科大学を目指して受験勉強中。アメリカンな空手家、ゲンの遣い手。


・デコ、ミッチ

 クー子の友達で純のクラスメート。

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