第17ターン 次なる対戦、U-18格ゲー日本代表決定戦!
格ゲーの始祖、日乃本 尊。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!
新事務長のヨウヨウはコントローラーをテーブルに置くと、鞄から小さなチラシを取り出して純達に見せた。準備していたようだ。
「プロの格ゲーマーの登竜門、ジャパンJr大会が来月クリスマスの日に開催されるワ。」
来たれ若者、ジャパンJr大会。場所はどうやら東京、参加資格は18歳以下、いわばU-18格ゲー日本代表の選考会と言ってよい。
「レギュレーションは団体戦、5人でチームを作るのよ。そしてゲームはもちろんバトサン*。」
[註]バトサン...本作中の架空の格闘ゲーム
ロード・バトラー3の略称
ヨウヨウは、やってみる?と言って4人の高校生(留年生を含む)を見渡した。
「5人ってもチーム夢原は今はアタイと純、二人しか稼働してないノダ。」
クー子がキャプテンの花崎が受験勉強で戦線離脱中のチーム夢原の苦しい台所事情を吐露する。プロを目指して父親の消息を追う*純の為にクー子は最大限の協力をするつもりだが、如何せんメンバーが足りない。
[註]父親の消息...第一部 熱血!格ゲーマー純を参照のこと
「クーちゃん、メンバーならここにいるではないか、ボクがチームに加わるよぉ。」
意外にもダラケの代名詞、源五先輩がチーム夢原の一員になると申し出た。会則がなく入会金も要らないゲーム界のトム・ソーヤ塾、それがチーム夢原だ。
「先輩、格ゲーの道は甘くないぜ、それでもオレっちの仲間になるかい?」
純が嬉しさを隠しながら照れくさそうに言うと、源五先輩も粋な返しで応えて見せる。
「ああ、モチのロンだよ〜彼女と一緒なら喜んでやらせてもらうよぉ~」
あらやだ、とクー子が満更でもない表情をすると、これをスルーした源五先輩がモーレツオファーを蘭子に出した。
「ランランちゃん、一緒に大会に出ようよぉ〜格ゲーしようよぉ〜」
つづく
人物紹介
・日乃本 純 ひのもと じゅん
本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。
・クー子 くーこ
純の真ダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。女子プロレスラー、セイント・リカの遣い手。
・日乃本 尊 ひのもと たける
純と姉、音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。
・花崎 蘭子 はなさき らんこ
高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さは病のレベル。
・源五先輩 げんご せんぱい
純のクラスメートの留年生で高校二年生の3年目を満喫中。どうやら女性に目がないようだ。プレイキャラは新世代の主役、ローク。
・ヨウヨウ ようよう
医療法人花崎会の新事務長。丸眼鏡の美人。格闘ゲーム、ザ・ナックルのプレイ経験のある、あざといアラサー。
・花崎 誇 はなさき ほこる
格ゲーにおける純の元相棒。あだ名はオタク族。只今、医科大学を目指して受験勉強中。アメリカンの空手家、ゲンの遣い手。
・デコ、ミッチ
クー子の友達で純のクラスメート。




