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第12ターン シン・事務長登場!

格ゲーの始祖、日乃本 たける。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!

「ムフッ、ボカァこのゲームが好きになったかも☆」


 源五先輩が気持ちの悪い歓声をあげる。そして蘭子の表情をチラリとのぞいて見せて、ニャッと鼻の下を伸ばす。


 そんな源五の粘着質なモーションにマッタク無反応な花崎 蘭子。患者の忘れ物か、事務室にあったプラスチックの刀を見つけて純の頭をポカポカ叩いて叱責する。


「父親探しの為にプロになるとかなんとか言ってカッコつけて!なんですの、この様は!コントローラーに謝りなさいな!」


「コラッ守銭奴JK!純を叩くんじやあないノダ!触れるな、この泥棒猫!」


 と、クー子が即座に反応する。ある意味馴れ馴れしい蘭子の()()()()に、純の親友マブダチとしては黙っていられないようだ。友達以上、恋人未満。クー子にとって純は複雑な存在なのだ。


「あ〜おめえらうるさいんだよ!対戦に集中できないじやあないか!」


 堪らず純が大声を出す。と、同時になんと純が操る空手家リョウの体力ゲージがゼロになった。ド素人の留年生、源五先輩がチーム夢原のエース、純から大金星をもぎ取った。


「あ、まさかの初勝利!?ボカァ幸せだなぁ〜」


 鼻先を軽く指でこすり留年生の源五先輩が勝利のポーズだとおかしな仕草で奇声を上げる。


 悔しがる純がもう一丁と源五先輩にオファーした時、事務室に一人の女性が入ってきた。年の頃は30前後か、今流行りのアラサーだ。


「バトサン*のエース、ロークは火力が最強。ちょっと被弾しただけで鬼ほど削られるね。」


[註]バトサン ロードバトラー3、本作中の架空の格闘ゲーム


 丸眼鏡の奥に黒目がちな目が穏やかなに笑っている。


つづく

人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。


・クー子 くーこ

 純の真ダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。女子プロレスラー、セイント・リカの遣い手。


・日乃本 尊 ひのもと たける

 純と姉、音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。


・花崎 蘭子 はなさき らんこ

 高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さは病やまいのレベル。


・源五先輩 げんご せんぱい

 純のクラスメートの留年生で高校二年生の3年目を満喫中。どうやら女性に目がないようだ。プレイキャラは新世代の主役、ローク。


・花崎 誇 はなさき ほこる

 格ゲーにおける純の元相棒。あだ名はオタク族。只今、医科大学を目指して受験勉強中。アメリカンの空手家、ゲンの遣い手。


・デコ、ミッチ

 クー子の友達で純のクラスメート。

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