第118ターン 団体戦大詰め、ドロップアウト中学生登場!
格ゲーマーの始祖、日乃本 尊。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!
格ゲー日本代表Jr選考会を兼ねた団体戦の決勝、すなわち格ゲー常任理事国とReGの戦いは純やクー子たちが見守る中、先鋒戦と次鋒戦が終わり、中堅対決に至っている。
「絶対に負けれない初戦はアングリーバットが取ったが2戦目はモレシャンが落としてしまった。」
「そうやね、勢いを取り戻したい常任理事国としてはこの第三戦目が正念場。でもセン君が押されてるわ、、」
純たちチーム夢原のコーチ陣、む〜どとmakoが戦況を観測すると昨日の敵は今日の味方、我らが熱血格ゲーマーが酔拳のジキルとハイドことセンに熱いエールを送る。
「オイッ、センだ!いつもの酔っ払いモードで行っちまえよ、ナハ・ナハナハ!」
「純、それは無理なのダ、センのやつエナジードリンコを前の試合で飲み干してしまってたノダ〜」
「何ぃ?!用意の悪いヤツだぜ、まったく、、、」
だから画面の中でセンのキャラ、エイミーが酔っ払ってても、いまいちリンクしないノダ、とクー子なりに講釈する。
プレイヤーとキャラのシンクロナイズ(同期率)問題。無論、これが当たっていない訳ではない。
女子プロレスラー、セイント・リカと同期率ぶっち切りだったクー子らしい実感だが、センの苦戦はそれだけが理由ではない。
「単純な話、相手がReGが猛者ぞろいってことかなぁ」
「オッ、ヨーコ・ヨシダ、ヨウヨウじゃねえか?何イマジンしてだよッ!」
「あれっ、純君はビートルズ好きなの?若いのに詳しいねぇ~」
「あっ、二匹目の女狐、というか古狸!純はビートルズなんか知らないよ、アタイ達はずうとるびのファンで新井派なのダ。」
よく分かんないけどすごいねーと高校生二人をあっさりとあしらうカワイイ系アラサー、事務長のヨウヨウ。
さっきのエキシビションを終えて、しばらく来賓席に営業周りをしていたが、決勝戦のタイミングで純らの前に顔をのぞかせた。
彼女が業界ナンバー2の商品、ザ・ナックルに何らかの形でコミットしていることは間違いない。
が、それを糾弾するほどの確証や、そもそも何か悪事を働いている訳でもないという事実から、胡散臭いもの感じながらも徹底的に対立することが出来ないmako。
こちらの、クー子言うところの元祖「女狐」も不信感とジレンマを抱いている。
とまれ、対戦は進んでいる。常任理事国のセンが十分に力を発揮出来ないまま敗北を喫し、両軍のスコアは2対1でReGが逆転に成功した。
「何が格ゲー常任理事国だ、ダサくね?高校まで行って格ゲーやってる中途半端なやつら、時間のムダっしょ。」
ReGの副将は中学生をドロップアウトした、あの少年ゲーマーひろきだ。迎え討つ格ゲー常任理事国のプレイヤーは如何に?
つづく
人物紹介
・日乃本 純 ひのもと じゅん
本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。
・クー子 くーこ
純の親友。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。本作では他ゲームからのゲストキャラ、舞妓を使う。
・花崎 蘭子 はなさき らんこ
高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さは病のレベル。
・源五先輩 げんご せんぱい
純のクラスメートの留年生で3年目の高校二年生を満喫中。どうやら女性に目がないようだ。プレイキャラは新世代の主役、ローク。
・比留多 恭介 ひるた きょうすけ
元蘭子の親衛隊長。ニヒリストを気取り文学をこよなく愛する格ゲーマー。一人称は小生。変な髪型の米兵、ゲイルの遣い手。
・日乃本 尊 ひのもと たける
純とその姉の音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。
・ヨウヨウ ようよう
医療法人花崎会の新事務長。丸眼鏡の美人。格闘ゲーム、ザ・ナックルのプレイ経験がある、あざといアラサー。
・花崎 誇 はなさき ほこる
格ゲーにおける純の元相棒。あだ名はオタク族。只今、医科大学を目指して受験勉強中。アメリカンな空手家、ゲンの遣い手。
・デコ、ミッチ
クー子の友達で純のクラスメート。




