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第11ターン オレっち、先輩の攻勢に苦戦する

格ゲーの始祖、日乃本 たける。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!

 恋のチカラは偉大だ。花崎 蘭子の登場で勇気百倍になった留年生の源五先輩。操るキャラ、ロークの動きが軽快にフットワークを刻む。


 そして純・リョウが放つ初見殺しの飛び道具、気流拳を源五・ロークが垂直ジャンプでかわしはじめた。流石、クニオ君シリーズで鍛えたコントローラーさばきは確かなようだ。


「オッ、留年、やるじやあねえか!」


 飛び道具の効果を見限った純は距離を詰めて、小パンチ、小キックで確実にダメージを奪いに行くが、源五先輩も防御を早速覚えたようだ。


「なぁ〜るほどザ・ワールド、十字キーを進行方向と逆に入れればガードする仕組か。」


 そう言うと源五先輩は◯ボタンや△ボタンそして□ボタンを巧み使い分けてド素人ながら純・リョウにダメージを与え始める。


「ワッ、ワッ!先輩の技が純のリョウにヒットしているノダ!もしかしてぇ〜!」


 驚きを隠せないクー子、キンキンねたをオマージュしながらもつい声を上げてしまう。確かに新ゲームに順応するのが早い奴はいる。源五先輩は様々な要素を持つクニオ君シリーズで鍛えられていたのか、ゲームリテラシーはハイレベルだ。


 苦戦する純に今度は蘭子がそれ見たことかと純をなじる。


「フンッ、馬鹿ゲーマー!練習しばらく休んだら、もう素人時代に逆戻り?お早いことだこと!」


「う、うっせいランラン!ちょっと油断しただけじゃ!オリャア〜!!」


 純が声を上げて挽回の大パンチを打ち込むも防御の要領をマスターした源五先輩は巧みにこれをガードする。そして小パンチ、小キックで反撃を通す。


 焦って攻撃が大味になる純に対して、確実に小パンチ、中キックでダメージを重ねる源五先輩。闘いは序盤の純の攻勢から一転して源五先輩のペース。果たして純この劣勢を打開できるのか?


つづく

人物紹介

・日乃本 純 ひのもと じゅん

 本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。


・クー子 くーこ

 純の真ダチ。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。女子プロレスラー、セイント・リカの遣い手。


・日乃本 尊 ひのもと たける

 純と姉、音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。


・花崎 蘭子 はなさき らんこ

 高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さは病やまいのレベル。


・源五先輩 げんご せんぱい

 純のクラスメートの留年生で高校二年生の3年目を満喫中。どうやら女性に目がないようだ。プレイキャラは新世代の主役、ローク。


・花崎 誇 はなさき ほこる

 格ゲーにおける純の元相棒。あだ名はオタク族。只今、医科大学を目指して受験勉強中。アメリカンの空手家、ゲンの遣い手。


・デコ、ミッチ

 クー子の友達で純のクラスメート。

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