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恨みの末路  作者: REI
2/24

②嵐の前兆

五十嵐を中心にできた組織"ストーム"。

新しく加入した辰巳と共に新たな作戦を立てた。

全ては"あの計画"を達成するため。

これは嵐の前兆だった。


***

アジトにて

「なるほどな核戦争をして人類を滅亡させるのか…フッ」

「…何がおかしいんです?」

「確かにこれなら出来るかもだが、非現実的過ぎる。お前ら13人が賛成しても世界中の80億人は賛成しない。もちろん俺も賛成しない。」

「人は結局みんな死にますよね?」

「…何が言いたい」

「人が人を苦しめて、その結果、加害者には何も残りませんが被害者には深い傷と恨みが残ります。この世の中、そんなことを繰り返すぐらいだったら消えたほうがマシではありませんか?結局私たちは何万年にも渡り生きる意味を考えてきたみたいですが、答えが出る前に死んでいきます。だが、もし生まれて子孫を残して死んでいくのが本当の生きる意味だとしたら、私たちみたいな奴からしたら割に合わないと思いませんか?人間は賢すぎたのです。縄文時代のような猿程度の頭で十分なのです。あなたのような人を大勢救えるのです。」

「………分かった。協力しよう。」

「分かってくれたみたいで良かった。これからしばらく実働部隊で働いていただきます。そして、日本刀の教育もお願いします。」

「ったく、早々に色々押し付けやがって」

そう言いながら辰巳は立ち去ろうとする。

「あなたには期待していますよ」


「…さて、我々はもっと拡大しなくてはならない。伊澤さん。1ヶ月後に集合です。皆さんに通知してください。」


***

1ヶ月後


「お集まりいただき感謝します。それでは早速本題に入りましょう。我々はさらに組織を拡大させなければなりません。そして、前よりも大きなことをしたい。同時に満たす作戦を考えた結果、とある学校に襲撃を仕掛けようと言うことになりました。伊澤さん。」

「はい。まず目標は東京のM学園系列のT学院とS工業高校です。在校生はT学院はおよそ1400人、S工業高校はおよそ600人です。この二つの学校は隣接していて直接移動することができます。施設が充実していて地下2階に柔剣道場、また違うところに講堂がひとつ。その上の地下1回に音楽室と放送室があって、さらにその上にその学園のセキュリティの要の守衛室があります。守衛室を中心に学園が広がっていて、右側がT学院、左側がS工業高校です。T学院は様々な類型があるため、教室が乱立していますが、3階と4階におおよそ密集しています。S工業高校はシンプルな構造をしています。また、部活は共同で行ってるようで、部室等はひとつにまとまっています。」

すると島岡が質問した。

「ここまで調べ上げたのか?それと何でこの学校なんだ。」

すると伊澤が

「ここは五十嵐さんの学校です。ここへの襲撃は五十嵐さんが決めました。」

そして島岡が不服そうにこう言った

「何のつもりですか?」

私の答えは

「ここは都内で有数の大きな学校です。そして、空手部と剣道部が非常に強い。また、潜んでいる猛者も居るかもしれない。ここを制圧すれば、組織の拡大とインパクトを大いに残せると思ったのでここを選びました。」

するとみんな納得したような顔をした。この組織は話が分かるやつが多くて話が早い。

「伊澤さん。話の続きを、」

「S工業高校の4階に第2コンピューター室があります。そこにこの学園の情報がたくさんあると分かりました。その情報を盗めば、学園の口座情報や資産運用、他校についても知ることができると踏んでいます。その情報をどさくさに紛れて入手したいです。」

「ありがとう。それでは私の方から作戦の流れを説明したいと思います。開始時間は職員会議と生徒が教室に全員居て守衛もミーティングをしている時間の8時50分です。まずは全員で玄関横の守衛室を制圧します。そのあとは別行動です。月島さんと山中さんと山崎さんは守衛室に残ってください。山崎さんは別部隊との情報のやり取り、山中さんは守衛室の情報を抜き取るのと、その下の放送室で学園全体の生徒に指示を出せる体制を整えてください。月島さんは守衛室から先には行かせないのと、玄関から誰も入れないようにするのが仕事です。

武田さん島岡さん久保さん飯田さん伊藤さん。あなた方は2階のT学院職員室に向かって制圧してください。そのあと武田さんは1階と2階と3階の分散している教室と部室棟、島岡さんと久保さんは3階と4階に固まっている教室を制圧してください。飯田さんと伊藤さんは職員室で金目の物や通報されてないかの確認と別部隊との情報のやり取りをしてT学院側の実働部隊に伝達をお願いします。

そして私と伊澤さんと綾瀬さん鮎川さん須藤さん辰巳さんはS工業高校側に向かい同じく職員室を制圧します。そのあと綾瀬さんと鮎川さんは1階を制圧したあとS工業高校側の玄関の見張りをお願いします。玄関で我々以外見つけたらもちろん殺してください。須藤さんは職員室の横にある3年生の教室5つを制圧、辰巳さんはその上の2年生の教室5つを制圧、私と伊澤さんはさらにその上のの第2コンピューター室に向かい制圧して情報を抜き取ります。

長くなりましたが以上が計画です。何か質問はありますか?」

すると辰巳が聞いてきた。

「簡単に職員室を制圧するとか言っているが、俺らが持ってるのは精々近接武器だ。刺股で一瞬でやられるんじゃないか?」

「分かっています。だから私と飯田さんで簡単な兵器を作りました。飯田さん。」 

「まずはドライアイス爆弾だ。ペットボトルにドライアイスを入れておいて、起爆前に水を入れてしばらくしたら爆破だ。そして煙幕だ。ラップに小麦粉とか入れておいてそれを叩きつけると粉が舞って視界がきれるわけだ。これなら職員室を制圧するのには十分だと思う。」

すると辰巳が納得したようにうなずいた。

「作戦は2週間後です。それまで訓練を続けてください。それでは今日のところは解散で。」


***

作戦当日 学校前の路地裏

「皆さん。くれぐれもヘマはしないように。もし捕まったとしても絶対この組織のことは喋ってはなりません。それと、何かあったら守衛室に集合です。分かりましたね?」

丁度8時50分になった。

「それでは、良いですね?」

全員覚悟が決まった顔で頷いた。

「行くぞ」

私は守衛室の受け付けの前にたった。

「すみません。ちょっと良いですか?」

そこには3人の守衛がいた。よく3人でこんな大きなところ守れると思ったな。

私は後側で守衛に見えないように指で3と合図した。

1人の守衛が近づいてきて

「どうされましたか?」と言ってきた。

「少し静かにしていてください。」

「は?」

次の瞬間私は後の守衛2人に見えないように喉にナイフを刺した。その守衛は倒れて2人の守衛がよってきた。

「おい!どうした!」「救急車を呼びます!」

しかし2人が倒れた守衛に目を向けた瞬間刺し傷に気づいてこっちに目を向けた。

「お前?!」

次の刹那

「お前も死んどけ」

辰巳が日本刀で2人を一刀両断した。

「ッナ!」「グア!」

そして一旦全員守衛室に集合した。

「まずは防犯カメラを切らないとね」

伊澤がそう言って守衛室にあったパソコンをいじり始めた。すると数十秒で

「OK 防犯カメラの電源を切ったよ。ついでに今までのデータも消しておいた。」

「流石です。それでは作戦通りにお願いします。1教室1分でかたを付けてください。それでは作戦開始!」


まさかあんなことになるなんて、この時は想像できなかった。









ここに出た人物や場所など全てフィクションです。

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