弔う狙撃者#3
キンッ!と金属音が周囲に響く…
かれこれ10分は経っただろう、
未だに傷一つも付けられない
「くそっ、拉致があかない…!」
「HAHAHAHAHAHA…!!
どうしたんだよこのクソロボット…!」
俺の見立てだと…こいつかなりの戦闘狂だな、
しかも運転すると人格変わるタイプの。
「何か策は…!」
〈プロテクター起動ーー発射します〉
何者かのヘビースナイパーライフルから発射された
弾丸は俺を掠め、奴の羽を撃ち抜いた。
「シャー!!ヒットォー!」
……え?何が起きた?
そう思った瞬間
「隙ありィ!!ヒャッハー!」
あいつの刃が俺の心臓部に向けられていた
「しまっ…!」
〈プロテクター2連式発射します〉
ダダンッと放たれた銃弾はこれまた戦闘狂に当たった
しかも結構な精度だ、剣を弾きその手を2弾目で撃ち抜いたのだ
「痛…!!」
「一体さっきから何が…!!」
『駄目駄目〜…せっかく仲間になれそうなチャンスなのに殺しちゃ〜』
「え?」
後ろを向くと銃をもった男が1人
奴を狙っていた
「てめぇ一体何をしやがっ…」
パァンッ
!?
容赦なく一発を奴に食らわせる
「あがっ…」
奴は倒れた
「おいおいおいおい!お前やりすぎだって!」
「いや〜一旦コイツは殺されないと…!」
気が済まないと言うみたいに引き金を引こうとした瞬間俺は必死で止める
「ちょっ、離せ!」
俺は謎の善意が奴に向かった
「早く逃げろ!」
奴は舌打ちをして貧血気味になりながらも
羽を再生して飛び逃げた
「逃がさね…!」
「だーから落ち着け!」
「あーもうなんなんだよお前!仲間にしてもらおうと思ったけどいちいちうるせぇな!」
「仲間!?ってなんで俺がお前を?!」
「あー、名前言い忘れてたわ俺の名前は長崎弔
転移者だ!」
「転移ってまさかお前!?」
「そう、俺にもGIFTがあるのだよ!」
「俺のGIFTは狙撃手まぁ言うなれば
ガンマンって訳」
「ガンマンかぁ…」
「でもよでもよ!しかもこのGIFT!
おもしれぇことに覚醒機能って
言うものがあるらしい!」
「覚醒機能?」
「そう覚醒機能言ってまえば強化版ってわけ
なるほど…」
「命中率が上がるだけのガンマンだけど
覚醒機能でもしかしたら自動操縦がつくかも…?」
とまぁこんな熱心に言われたら
断るものも断りずらく…
「とりあえずまぁお試し期間で仲間になれ」
「マジ!?ヤッタゼ!!」
「これからよろしくな弔」
ーーーーーーーーーーーーーー
〈魔王城〉
「……クソ!」
彰は柱を殴る、柱はひび割れ少しでも触ったら割れそうだ
、彼は頭の中で思い出す。
憎たらしいあの拳銃使を、
『弔』…名前は覚えたぞ…!
「アイツさえいなければ俺は……あいつに…!」
(早く逃げろ!)
ずっと彰の頭の中に奴の声が残る
「…今度あった時一応礼を言うか
まあその時は殺し合いかもだけどさ」
そんなことを言っていたつぎの瞬間
右の方にあった柱から声が聞こえた
「負けたのか?」
その声は雨のように冷たく夏の太陽のように重圧があった
彰はすぐに対応を変える。
「これはこれは堕天使サマ、最近はよく活動しているそうで、先日まで飼っていた忘れドラゴン、一体どこへ?」
忘れドラゴン…討伐難易度1~10のなかでも9という
難易度が高い群れるタイプのドラゴン、
ドラゴンは孤立している場合が多いが
コイツらには脳がない、
いや実際はあるが使える程の脳が無い
栄養補給が必要だが、
「飽きたから洞窟に返してきた」
「その洞窟に入った人は可哀想ですね、消えた記憶って一体どこに行くんでしょうね?」
コイツらは食べ物の代わりに記憶を奪う
腹の中に入っている時間が大きければ大きいほど
その時間に見合った記憶が消える
コイツらには消化器官がない、
最高記録はたしか…1ヶ月だっけな?
出されたあとはそいつはもう全ての記憶が無くなり
廃人状態になっていた所を俺が殺した。
そんなほぼ日常会話をしていると1人の魔王兵が
「失礼します!美雲サマ!彰サマ!忘れドラゴンが何者かによって倒されてしまいました!」
「なに?一体だれが?観てるか」
『スクリップ!』と堕天使が言うと何も無かった空気の場所に1つの映像が浮かぶ。
「コイツらは?」
忘れドラゴンの炎をうけても死ぬことはなく、
ただひたすらに拳をドラゴンに放つ
ものの5分でドラゴン10体を倒していた
「一撃拳のイソヤ…」
彰が口から言葉を漏らす
聞いた事がある、少し前から名が出るほどに有名になった
ギルドメンバーの1人、最近はイバラ王国から
音沙汰が無いと他の魔族から教えてもらった。
「ん?この騎士見覚えがある」
堕天使には見覚えのある奴がいた
忘れドラゴンから出された1人の騎士
紛れも無い、あいつはーー
「聖騎士団長…!?まさかあいつが喰われるとは…」
入っていた時間はだいたい3分程度か、
だいたい3年ぐらい消えている
やつの騎士団長の記憶は完全に消えたな
やつは1ヶ月でテッペンを見た人材だ
することが抜けている
「『堕天使サマ』の知り合い?つまりあっちは天使ってところか。」
「おい、次その忌まわしい名で呼んだらお前の頭がどっかに跳ぶぞ」
彰の会話に少し不快なところがあったかイラついた表情を浮かべる
「おっよく見ればちっこいけど可愛い女もいんじゃん!」
そんなことを彰は言っていたが
堕天使は思い詰める
『堕天使サマ』…嫌な名だ
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とある日のことだった
晴れた青空の下に少年が1人
堕天使サマこと…美雲幻影が剣を振るう
はぁはぁと息を荒げそれでもフォームが崩れない
今の美雲に与える言葉があるとすれば集中だ
「おーい!美雲〜!」
遠くから声が聞こえるその声はまるで晴れている青空を
晴天に変えるような声だった
だが美雲は断じて無視する、わざと無視をする
「なんだよその態度は騎士団長をなめるなよ!」
「あーもううるさい!なんだよ聖騎士団長サマ」
「反応の仕方が僕は悲しいよ」
第3話「弔う狙撃者」[完]?
はーいどうもちわーす!
カナ夕でーす!
いやー投稿遅くてほんとにごめんね〜!
今年は忙しくなるから投稿はひかえめです!
暇な時に作って出します!
よろろすお願いするます