表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/17

御泉水湿原

これはラジオドラマのシナリオです。読みにくいでしょうがよろしくお願いします。

ターボの心地よい響きが続いている。

(アキ)「それだけじゃないのよ。二人が飛び

込んだすぐその後に無数の蝶が舞い上がって」


(カズ)「へー」

(アキ)「最後にひときわ美しく大きな紫色の

蝶が二匹、空高く飛び去って行ったんだって」


(カズ)「で、その二人の死体は?」

(アキ)「それが、いくら探しても見つからなかったらしいの」

(ヒデ)「蝶になったんだ」


(アキ)「そう。天然記念物のあの蝶はその末裔よ」

(トラ)「そうか、この近辺にしかいないよな、

紫色のあのちょうちょ。とてもロマンチックですね」


急勾配、シフトダウンのギアの音。

サードで上る車の音。

(ヒデ)「かなりきつい坂だ」

(カズ)「白樺湖は通り過ぎた。もうちょっとで女神湖だ」


サードが続く。

(アキ)「姫ヶ淵、そこがUFOの基地だって言うのよこの人は」

(ヒデ)「うーん多分な。昔からそういう伝説がある」

(トラ)「それも面白いですね」


ターボのトップに入る。

(カズ)「見えてきた。あれが女神湖だ」

(アキ)「まあ、可愛い湖」

(ヒデ)「もう天まで届きそうだ」

(トラ)「夜空の星は、きっと素敵でしょうね」


(カズのナレーション)「高原ホテルとペンション街を離れると

人家はなく、訪ねる人もいない。女神湖畔の車止めに車を止めて

御泉水湿原林という所まで歩くことにした」


カッコウの声、小鳥のさえずり、

山鳩の飛び立つ音。砂利を踏む四人の足音。


(アキ)「まあきれい、見てみて、すずらんにキスゲ、しゃくなげよ」

(ヒデ)「それ、トリカブトじゃないの?」

(アキ)「まあ、トリカブトやリンドウはまだ早いわ」

つづく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ