濁った未来、澄んだ過去。
大きな飛行機雲を見つけて。
空を見上げて息を大きく吸った。
濁った雲がとても邪魔なの。
まるで未来を覆い隠すようで。
怖くなっては、足元の水たまりを。
澄んだ水に夢を見るの。
綺麗な水がどこまでも続くようで。
足元から崩れては、沈むように。
水たまりに沈んで。
私はまた、色を失う。
貴方ならなんて、笑ってくれるだろう。
貴方ならなんて、色付けてくれるだろう。
期待しては濁る私を。
貴方なら何て言って。
抱いてくれる?
きっと独りよがりで狭い世界じゃ。
生きられないこの身はいつも。
ただ熱を帯びては、貴方を求めて。
ずっと冷えた指先で、貴方を探して。
そっと凍えた心で、貴方を想う。
…貴方ならなんて、抱いてくれる。
濁った空に、未来を映して。
未来は濁って。
澄んだ水たまりに、過去を溜めて。
過去は澄んで。
私は色を、失い続ける。
…貴方なら、何色をくれるのだろう。