夜から朝へ
夜を抱えたままの朝
夜の名残が揺らめいて揺らめいて
ゆっくり静かに消えていく
温かくてつめたい身体
渇いた喉
朝がくれば夜など
跡形もなく消えてしまう
はずだった
思い出したように
鼓動が時を戻していく
夜から離れて
朝の中に踏み出して
清らかな水で
夜を流してしまって
夜を消して
部屋一面朝で満たして
夜を脱ぎ捨てて
まっさらな朝に着替えて
夜に疲れた身体に
朝のちからを注ぎ入れて
また来る夜に
くじけないように
また来る朝を信じて
夜から朝へ
夜から朝へ