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第三話 イレイス

シュネル「挿絵が欲しいな」

コウキ 「なにかあったのか?」

シュネル「だってヒロインの良さを読者にも分かって欲しいじゃん!なあ!?」

コウキ 「まあ、ジャケ買いってのもあるくらいだから、確かに挿絵は欲しいな」

シュネル「だろっ!じゃあ作者、つけてくれよ!!」

作者  「いきなりこっち来た!」

コウキ 「俺からも頼む」

作者  「コ、コウキまでっ!?え、えっと、本編始まるよっ!(ビシッ)」

コ・シュ「あ、逃げたっ」 

※挿絵がつくことはありません

 異様な雰囲気を放つ食糧プラントの中、コウキとシュネルが二人だけで進む。

 プラントの中は、三組に分かれて探索することになったのだ。

 コウキ・シュネル・ガーベル組

 椿・なあたん組

 タカヒロ・ヒロミ組

 ちなみに、ガーベルは「レッアアイテム!レッアアイテム!」とか言って、どこかに行ってしまった。

「ああ、俺は椿様となあたんちゃんと一緒に行きたかったなあ」

 シュネルが下心見え見えなことを言っていた。

 「お前だってそう思うだろ?」

「まあ、知り合ってばっかだから、一緒に戦いたいとは思うけど」

 椿の強さを間近で見てみたいし、なあたんもレベルが近いから、これからも共に戦うかもしれないし。

 しかし、やはりというべきか、シュネルの関心はそこじゃなかった。

「椿様の、あの、豊満な、芸術のような胸にそそられないのか!?あの拘束衣のような服の中で唯一の布地であるビキニ!そしてそのなかで堂々と存在を主張するあの双丘!男のロマンじゃないか!!

 それになあたんちゃんも、可愛らしい顔に堅苦しい制服のギャップ萌え!ミニスカから見える絶対領域!はあ、言ってたらあっちに行きたくなったなあ。行っていいかな?」

 長台詞を言っていたが、簡単にいえばただの変態トークだった。

 その発言に呆れていると、シュネルの後ろに影が迫る。

「危ない!」

「へ?」

 背中の長剣を抜き放ち一閃。

 紅い剣が敵の首を跳ね飛ばす。

 遅れて反応したシュネルが魔道書を開く。

氷弾アイス・ショット!」

 首を飛ばされてもなお動く敵を、氷の弾丸が貫く。

 それが決定打となったのか、相手は倒れ伏す。

 敵はロボットとドロドロとした怪物を足してニで割ったような外見だった。

「うーん。食糧管理用ロボットにエイリアンが取りついたって感じかな?」

「それっぽいな」

 ということは、侵入したエイリアンを倒せば解決するということか。幸い今ので倒せるレベルだということが判明した。

 まあこのクエストはアンノウンクエストであるから、推測するだけ無駄だが。

「にしても、」

 シュネルがコウキの紅い剣を見ながら言う。

「いいよなその武器。どうやって取ったんだっけ?」

「だから、古代遺跡のクエストに行ったらアイテムボックスから出たんだよ」

「ああ、そうだった、そうだった。なんにしてもカッコいいな!レア度もMAXだっけ」

「ああ」

 コウキは長剣――PL(プロトレプリカ)・クリムゾンカリバーをしまう。

 PL・クリムゾンカリバーはワンオフウェポン(世界にただ一つの武器)である。

 伝説の聖剣エクスカリバーを人為的に再現したカリバーシリーズの一つ、紅炎の聖剣。その模造品、の試作品。

 ゲーム上一つしかない武器であるが、設定通りであまり強いとは言えない。しかし、コウキ自身のレベルより一回り高い強さを持ち、レア度補正も大きいので、コウキの武器の中では一番強い武器だ。

 二人は通路の突き当たり、一つの扉の前に着く。

「入るぞ……」

「お、おう」

 一度気を引き締め、二人は部屋に入る。

 元は新鮮だったろう野菜が、あたりに散乱している。

「ありゃ?これだけ?なんか拍子抜けだな」

「いや、ちょっと待て」

 違和感を感じ、耳を澄ませる。

 ドカンッ。バガン。ザバッ。

 斬撃音が微かにだが聴こえてくる。

「こっちだ」

「なに、なにがあったの?」

 音のした方へと進む。

「どした、どした!その程度か!もっと強い武器ドロップしそうなの来やがれ!」

 行った先ではガーベルが無双していた。

 エイリアン達はガーベルに向かっていくが、まるで相手にならない。

 どんなに攻撃しても大剣にいなされ、そのまま両断される。

 それは最早ひとつのショーだった。

「コウキ避けろ!」

 見とれていたせいで近づく敵に気付かなかった!

 とっさの判断でしゃがむ。

突風エア・ブロウ!」

 強風が吹き付けエイリアンは飛ばされる。

「ありがとな」

「借りは返したぜ」

 シュネルがサムズアップしてくる。

 友っていうのの大切さが実感される。

「じゃあ、俺達もガーベルさんに負けないように頑張るか!」

「おう!」

 さっきの敵が起き上がってくる。

 走り寄り、カリバーで一撃。

 先程と同じようにはいかず、斬り付けてもあまり効いた様子はない。

「風は世界が意思の一つ。道をイデッ!」

 シュネルの詠唱がもう一体のエイリアンに中断させられる。

「いつつ……。回復ヒール

 シュネルの背中の傷が治っていく。

「なあシュネル」

「なに?」

 二人は背中合わせになる。

「一人一殺……いけると思うか?」

 シュネルは軽く笑い答える。

「やるっきゃないっしょ!」

 それぞれが走りだす。

「でりゃっ!」

 ガギィィィィィン

 渾身の力でカリバーを振り下ろす。相手は右腕でガードするも斬り落とされる。

 だが、コウキも剣から伝わる衝撃に腕が一瞬麻痺してしまう。

 その一瞬をつき相手は蹴りを繰り出す。

「ぐはぁっ!」

 体が勢いよく吹っ飛んでいく。

 痛手は負ったものの、距離を取ることができた。

 腹の痛みを堪えながらも、ハンドガンを抜き発砲する。

 ピキュンピキュンピキュンズバン!ピキュン

 ビームが相手の右腕に当たった瞬間、相手に明確なダメージが与えられた。

 どうやら斬り落とされたところから脆くなっているようだ。

 右腕を中心に撃ち続ける。

 腕が完全に破壊されたところで、相手もこちらの狙いに気付いたのか、勢いよく迫ってくる。

 ハンドガンからPL・クリムゾンカリバーに持ちかえる

「食らえぇっ!」

 突っ込んで来る敵に袈裟斬りを浴びせる。

 敵の勢いを殺すことはできず、突進を食らってしまう。

 そのまま壁まで突っ込んでいく。

「う……ううっ……」

 コウキは起き上がる。

 敵は起き上がってこない。どうやら倒せたようだ。

 シュネルの方を見る。

「うわあああああ!氷弾氷弾氷弾氷弾突風氷弾氷弾……」

 がむしゃらに魔法を撃っていた。時折、突風を混ぜて敵と距離を取っている。

 キンキンキンキンバキンッ

 一ヶ所に集中して当てられた氷弾は、遂に敵を貫く。

「お、おお?よっしゃいけるっ!いけるぞ!!」

 魔道書を突きだす。

「いくぜ、旋風サイクロン!」

 魔道書から小さな竜巻が発生する。

 竜巻は相手の貫かれた部分から抉っていき、破壊し尽くす。

 シュネルは地面に座り込む。

「やったな」

 コウキは労いの言葉をかける。

「MPはもう空だけどな」

 シュネルはすっごく疲れた顔をしていた。

 ピロピロリーン

 間抜けな音が鳴り響く。

「やったぜ!レベルアップだ!」

「俺もだ。やったな!」

 二人同時のレベルアップにお互いに喜ぶ。

「なんだよこいつ等……。何もドロップしねえじゃねえか」

 ガーベルの方も、敵を全て片付けていた。

 そこぬはエイリアンロボットの山が出来上がっていた。

 自分達の今までの努力が無駄に思えてくる。

「そうだ。救助者を捜そう」

「そうだな」

 今か今かと俺達を待っているかもしれない!

 決して自分達がみじめになったわけじゃないぞ!ガーベルとはレベルが違いすぎるだけなんだ!!

 三人で部屋の中を散策する。

 しばらく散策していると、震えている棚を見つける。

「こ、殺さないで!殺さないでっ!」

 棚を開けると中には女性が入っていた。

「大丈夫ですよ。俺達はあなたを助けに来たんです」

「ほ、本当に?」

「はい。だから安心して出てきてください」

 女性が棚から出てくる。

 出てきたのは素朴な感じの女性だった。彼女には主張しすぎない美しさがあった。……胸以外。

「ありがとうございます」

「今はお礼はいいですから避難を。シュネル、護衛を頼んでいいか?」

 この女性は危険だ。コウキはそう思い、逃げるように護衛をシュネルへ。

「もちろん頼まれますとも!ささ、お嬢さんこちらです」

「はいっ」

 すごくやる気満々のシュネルと、迷わず付いて行く女性。とっても不安だったが見送った。

 俺にはあの魔性《胸》と一緒に行ける自信はない。

 見送った後、しばらく散策を続ける。

「あと見てないのはここか」

 ひとつの扉の前に立つ。開けるのに何故か少し躊躇ってしまう。

 ガチャ

 扉を開ける。

「ウッ!」

 開けた瞬間、目の前がノイズに包まれる。

 ノイズはすぐに消える。

「なんだ入らないのか?じゃあ先に入るぞ」

 あとから来たガーベルが部屋に入っていく。

「あ、待っ……」

 その忠告は遅かった。

 ザザ…ザザ……ザッ…ザーーーーー

「な、なんだこれ!?おい!」

 ガーベルの体がノイズに包まれる。

 ノイズはガーベルを喰らっていく。

「や、やめろーーー!」

 完全にノイズに飲み込まれる。

 そのままノイズは拡大し、部屋を覆い尽くす。

 なにが起こったのか理解できないまま、ただ茫然とする。

 ノイズの中に一瞬だけ銀髪の少年の姿が見えた。

「あっ」

 しかし、またすぐにノイズに覆われる。

 しばらくした後、ノイズは晴れていった。

 またノイズに覆われるかもしれない恐怖もあったが、ガーベルと少年のことが気になり、コウキは部屋に入った。

 部屋の中にはなにもなかった。元々あったものがすべて。

 そんななかにひとつ、ビームセイバーの柄だけが落ちていた。

さて、三話目が終わりましたね。

超展開過ぎって思った方、それは作者の腕の無さか、謎を残す表現のどちらかです。表現のひとつと思ってもらえることを祈ります。


そうそう、作者は来週一週間、修学旅行に行ってきます。また、その次の週は演劇部の公演があるのです。

よって、二週間近く更新できません。いえ、がんばって再来週の日曜日には更新できるようにしたいです!

では、これからも素人作者にお付き合いください。

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