迫る日
時間って意外に早く経っちゃうんだな…。
エメルダちゃん家に来て2週間とちょっと。もちろん、俺の期待していたようなことは起きなかった。
「いよいよ明日か…」
揺れる馬車の中、明日に迫るブレイブの誕生日のことばかりが脳内のスペースを占拠した。
(ブレイブ…。元気にしてっかな?)
前にもブレイブの顔を何日も見ない日があった。その時も結構心配だったけど、一つ屋根の下、同じ場所にいるって考えるだけでそこまで心配にならなかった。
だけど今は…、離れているのが悲しくて、苦しくて。日に日にこの気持ちが増して、練習に身が入らないことも度々あった。
(こ、これは、まさか…)
「依存症…?」
相手が物じゃなくて人間の場合でもありえるのか?今度魔術士に会ったら聞いとこう。
ようやく見慣れた風景が目に入ってきた。長く城を離れていたせいか、門が見えただけで懐かしい気分になる。なんだかもう、ここが自分の家のよう思えた。
きっと城に戻るとムゼットがうるさく出迎えてくるだろう。そしてエメルダちゃんと何があったのか事細かく聞かれるだろう。今はそんなことでさえもうれしい。
「あっ、おかえり!ちょっと来て!!」
いつの間にか馬車は止まっていた。召し使いが扉を開けた瞬間、ムゼットがひょこっと顔を出したのだ。
「ただいま…。何だよ?」
なんか見た感じではすごく焦っているけど…。
「理由は後!今はとにかくついて来て」
「お、おう…!」
何だかよくわからないうちに馬車から降りると、先に降りていたらしいエメルダちゃんも待っていた。
「ムゼットの話ではブレイブが大変…とのことですけれど…」
あのブレイブが大変なことに?!なんか大怪我したとか病気になったとか、もしかして死…?
いやいや!そんなことブレイブに限ってありえない。でも、すごく心配だな…。
「2人共、早く行こう!」
無事でいてくれ…。ブレイブ!!
最後に投稿したのはいつだったっけっていうくらい、月日が流れましたね…。
このままじゃ、この話が終わるメドもつきませんよ。
あぁ、本音を言うと、ネタがありませんww