ティータイム1
※ブレイブ視点です。
「ふぅ……」
今で何度目のため息だろう。今日は何かと来客が多い。
この辺りで有名な貴族の者や、両親の友人だった者などがまとめて来たのだ。今日は特別な日でも何でもない。そうこうしている間にもまた客が……。
「忙しかったかしら?ごめんなさい」
「いえ、大丈夫です」
この方は確か…。
「先日は家の息子がお世話になったそうね。ありがとう。私達が旅行に行ってたからかしら…」
俺の叔母…ムゼットの母親だ。夫婦揃って2人だけで旅行に行っていたらしい。2人きりの時間を邪魔しないようにとムゼットは自ら身を引いたのだろう。
あいつも気を使ってここに泊まりに来た事くらいはわかっている。自分達のいない間、使用人達に休暇を与えるためだ。どうせなら俺にも気を使ってほしかったが…な。
旅行の土産話や世間話など、しばらく他愛のない話をしていたが―――
「あら!また話しすぎたわね。これ、大した物じゃないけどお土産ね」
そう言って土産を俺に持たせた。
「わざわざありがとうございます」
こういう行為は断らない方がいいな。
「それじゃあね。何か困った事があったらいつでも頼ってちょうだい」
パタンと扉の閉まる音と共にまた静寂が訪れる。テーブルに置かれた土産が甘い香りを放つ。確認しなくても中身がお菓子だということはわかった。疲れていたこともあってか、無性に目の前の菓子が食べたくなった。執事を呼び、ティータイムの準備をするように命じた。
(そうだ、あいつを誘おう)
ふと脳裏にアズールの顔が浮かんだ。
4連休だから次話upができるだけ早くできるよう、頑張ってみようと思います(`∇´ゞ