新たな能力
いや、させねぇ!
「やめろっ、この変態が!!」
ハイパーウルトラアズールキックをお見舞いしてやった。
「ぐふっ…。はっ…、入…た…」
俺のハイパーキックは見事鳩尾にクリーンヒットしたらしく、痛そうに腹の辺りを押さえていた。
しばらくすると、シャツのボタンを閉めてジャケットを着させてくれた。どうやら先程の痛みを思い知り、ふざけるのをやめたらしい。
「あーあ。せっかく触診ごっこしてたのに」
残念そうに笑って言うのだが、あのまま放っておくと“ごっこ”どころじゃ済まなくなっていたと思う。考えるだけでも恐ろしい。
「それにしても今のはちょっと効いたな…」
まだ痛そうに腹の少し上をさする青年。やっぱり強く蹴りすぎたか。どうも力加減が難しい。
「…そりゃ悪かったな」「ん~、君がさすってくれたら治るかも」
「もう1発蹴ってやろうか?」
人間になると、蹴るという実に便利な能力が手に入った。
「アハハッ♪アズールはおてんばだね」
「おてんばっていうのは女に使う言葉で…「だったら間違ってないじゃん」
う゛っ…。この姿じゃ確かに間違いではなくなるな。くそっ…反論できない。
ぐぅ~、きゅるぅ~。
「あ」
何でこんなタイミングで腹が鳴る?俺の身体ってつくづく空気を読まない。
「ふふっ、お腹空いてるの?それじゃあごはん食べに行こっか」
こんな変な奴に笑われたーっ!ムカつく…、悔しい。
この変人の言う通りにするのはさらにムカつく。だけど腹が減っているのは事実。
……渋々コイツの隣りを歩いた。
毎度のごとく無駄な事ばかり書いているあとがき。そして毎度のごとくいいタイトルが浮かばない。
今回は話がかなり短くなってしまいましたm(_ _)m
何か新キャラ?の名前がなかなか思いつかなくて(汗)
それでもこれを読んでくださってる方に感謝です。ありがとうございます。