命のサブスク
「すいません、死亡届を出しに来ました」
役所で私がそう言うと、そこにいたのは前回も私からの届出を受け取ってくれた職員さんだった。職員さんは私の顔を見ると顔をしかめてため息を吐く。
「まったく、またですか? 今月だけでもう三回目ですよ。命には限りがあるんですから気を付けてくださいね」
「でも掛け金は同じなんだから、上限いっぱいまで使わないと損じゃないですか」
私からの返答に職員さんはもう一度ため息を吐くと、勝手にしてくださいと言って書類を受け取ってくれた。
クローン技術と、それに記憶を移す技術が発展した時代において「死」というものはそこまで大きなものではなくなっていた。