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花ヨ、終焉ヲ告ゲヨ。  作者: 黒雨 のゆ
第三章 赦しが咲く時
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第一幕 灰に咲く花

草木の香りと共に目を開ける。澄んだ湖、そして足元からは気持ちをリラックスさせるような穏やかな空気が柚木を包み込んだ。優しい大地に足を踏み入れた瞬間、柚木の瞳に飛び込んできたのは、荘厳な石造りの神殿だった。

蔦に覆われた柱は、まるで長い年月の重みを語っているかのようだったが、そのひとつひとつがあたたかい光を帯びていた。

「今までとは全く違う世界だ…神聖な場所みたい。」

そしてその近くには緑の葉で隠されている石板を見つけ、ゆっくりとめくる。


「【再生の神殿学園】?」

ぽつりと呟く。

まるで世界から隔離されたような静けさと、胸の奥をそっと撫でるような安堵感が、そこにはあった。

あたりを見回しても誰もいない。ただ風に靡く草原がゆらゆらと音を立てていた。

柚木は導かれるように歩き出した。

______石畳を歩くと、やがて正門から一人の青年が姿を現した。

白と淡い黒のラインが入った髪型をしていて、右頬には黒く染まった線の模様が二本ある。そんな彼はどこか神聖な空気を纏っている。

「__ようこそ、西地方、再生の神殿学園へ。ここは学びと癒しの場。過去に傷ついた者たちが、再び歩き出すための知識と心を育む場所。そして_____君が求めている鍵が眠っている場所だ。」

その声は、静かな湖面に落ちる雫のように心に響いた。


緑の木から落ちていく葉とともに、彼の髪が揺れる。

「君の訪問は、予知していたよ。」

そう言って、穏やかに微笑む彼の目には、柚木の”痛み”がすでに映っているようだった。

「1時間後。この門の先にある講堂で待っている。それまではそこにある狭間の場で休んでおくといい。空気が気持ちいいよ。」

そして講堂の方へと姿を消していき、柚木は彼の言った狭間の場へ向かった。

約束の時間まで1時間。そして柔らかい御草に腰掛け、一息つく。


「…やっと半分…ここまで本当に長かった…」

今までの旅路が映画のフィルムのように空に浮かぶ。北地方、東地方。_____まだまだ続く柚木の旅。

「ここにも壮大な試練があるんだろうな…だからここで一休みさせたのか…?」

心を落ち着かせて次の試練に備えるつもりが、次の試練のことを考えてしまう。

「__俺なら、乗り越えられる。今までずっとそうだったじゃないか。」

自分を鼓舞するために頬を叩き、近くの時計を確認する。長針は約束の時間の10分前を指していた。

柚木はゆっくりと腰を上げ、講堂へと足を進めた。

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