表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銭湯のおかみさん~物の怪銭湯奮闘記~  作者: さいとう みさき
プロローグ
1/18

お返事は

とある八王子のとある銭湯に嫁入りしたかなめが体験する不思議な不思議な物語。

今日もおかみさんのかなめはてんてこ舞いの一日を過ごすのだった。


「かなめさん、正直に言ってほしい。僕は家業を継がなければならないけど、それでも僕を選んでくれる?」



 それは突然だった。

 いつもの犬カフェで、いつものテーブルで、いつもの話をしていた時だった。

 話しのはずみで今度二人でどこかに出かけようと言う話になった時にいきなりそう言われた。

 そして彼、湯本守ゆもと まもるさんはもそっと小さな箱を開けその指輪を私に見せる。



「え?」



 言葉に詰まった。


 前の彼氏に振られてその寂しさから犬喫茶なる癒しを求める喫茶店に通い始めた。  

 そこで同じく犬に癒しを求める守さんと知り合った。

 地方出身の私は学校を卒業してそのまま東京で就職して、世知辛い世の中を毎日都心までぎゅうぎゅう詰めの満員電車で通う日々を過ごしていた。


 今までにも何人かとお付き合いはしたけど何故かうまく行かず現在二十九歳。

 これが最後と付き合っていた彼にもフラれ生きるのが嫌になっていた頃だった。


 少し線の細い、優しそうな人。

 そんな彼と週末にこの犬喫茶で会うのが楽しみになって来ていた。


 それがいきなり?

 

 でも犬好きに悪い人はいない。

 事実、何故か守さんはこの店の犬たちに好かれている。

 お店に入るとまるで自分のご主人様が帰って来たとばかりに一斉に犬たちが彼に飛びつく。

 だから私も彼に引かれたのかもしれない。



「私は……」




 私はそんな優しそうな彼の顔を見ながら答えるのだった。



面白かったらブックマークや評価、ご意見ご感想をよろしくお願い致します。

誤字脱字等ございましたらご指摘いただけますようお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ