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第十一話 ペンダントの行方

 アークに聞かれて、私は無くしたペンダントについて覚えていることを話すことにした。


「――部屋の鍵が開かなくて、マリーが魔法で開けようとしている時に、私のペンダントで魔法を使えばマリーの力になれるかと思って、その時にペンダントが無いことに気づいたの」


 そう、それまで私はペンダントが無いことに気づかなかった。――宮殿から馬車で出発する時に身につけていたのは覚えているんだけど。


「俺の記憶では、この屋敷に来て最後に別れた時、まだ君の胸にペンダントはあった」

「えっ……」

 どういうことかしら……?


「つまり、()()()()()()()()()ペンダントが無くなっていた可能性がある。――これがどういうことか、アリシア、君は分かる?」


 それはさっきから私が考えていたことでもあった。なせいつの間にペンダントは無くなったのか。……どうしても、分からない。



「かなりの高位の術師が、この屋敷に潜んでいる可能性がある。――つまり、ペンダントが消えたのも、魔法の力の可能性があるということだよ」

 アークはそう言うと、ポケットから魔宝石を取り出した。魔宝石はローズクォーツと同じ薔薇色をしているが、輝きはずっと鈍い。


「それは、魔宝石ね。――話にはきいたことあるけれど」私が聞くと、

「そうだ。()()()()()()()()()()()()使()()()。見ててごらん」


 そう言って、アークは探索(サーチ)の呪文を唱える。アークの手に握られた魔宝石が、ぼんやりと光り出す。光は線になって、ある方向を指し示した。


「ローズクォーツがあるとしたら、この光の先だ」

 アークはそう言って、私の手をとった。

「行こう、アリシア」

「はい!」


 私はアークに手をひかれながら、魔宝石の光の筋の後を追うことにした。

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