表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギルド『パンプキン・サーカス』の異世界冒険譚 ~亡国の英雄達 異世界に降臨す~  作者: 蒼樹比呂
第一章 ギルド『パンプキン・サーカス』
8/234

7 『ヒロ』 アレクシスとシーターと出会う



「あれ、ジュリさんいないよ?」



新たに入ってきた冒険者らしき2人組が、冒険者組合のカウンターの前に立っていた。



「あっ、シーター、アレクシス、こっちよ。」



ジュリが、冒険者組合のカウンターの前に立っていた2人組に手を振る。



「ジュリさん、はいこれ。」



シーターが、手に持っていた紙をジュリへと渡した。



「へえ~、さすがシーターとアレクシス。今日は、マイナーブルを狩ってきたの?」



「そうなんだけど・・・喜んでもらえるかと思ったんだけど、解体のマイタスさんが、凄い嫌そうな顔してたんだよね。」



「あ~・・・それは、しょうがないかもね。マイタスさん、今日、11頭目のマイナーブルだから。あっ、お金取ってくるから、座って待ってて。」



ジュリは席を立ち、冒険者組合のカウンターへと歩いていく。



シーターは、ジュリが座っていた席の隣に座り、アレクシスは、「いいか?」とヒロの隣の席を指さし、「どうぞ。」とヒロが答えると、ヒロの隣の席に座った。



アレクシスはいわゆるイケメンで金色の短髪、身長も高く、立派な体つきをしており、ヒロは実はちょっとビビッていたが、それを表情に出すことなく、いかにも怖がっていませんよとみせることには成功していた。



(6年間、家でぼっちだった俺にこの状況は厳しすぎるだろ?)



隣にさえ座られなければ、別にどこかの食堂に入ったと思えば気にしなくてもすむが、さすがにすぐ隣だと嫌でも意識してしまう。



しかも、アレクシスの見た目は、元いた世界の白人と似ていて、引きこもりで久しぶりに家を出てみたら、そこはアメリカでした並にヒロにとって困る状況だった。



「メグちゃん、私とアレクシスにエール2杯持ってきて。」とシーターが注文し、エールをメグが持ってくる前にジュリが冒険者組合のカウンターから戻ってきた。



「はい、マイナーブル1頭分の金貨1枚と銀貨20枚。」



「ありがとう、ジュリさん。」



シーターは、ジュリからお金を受け取り、腰の横にぶら下げている小袋にお金を入れた。



「そう言えば、シーターとアレクシスは、食事の注文はしたの?」



「ううん。まだだけど?」



「だったら、このヒロが、ホーンブルのステーキ奢ってくれるから、それにしなさいよ。」



「本当に!ありがとう。あっ、あなた、ヒロって言うんだ。私は、シーター。で、こっちの無愛想なのが、アレクシス。」



「どうも、ヒロです。」



人懐っこい笑顔を浮かべるシーターにやや戸惑いながらも、ヒロは頭を軽く下げた。



「アレクシスだ。よろしく。」



無表情なままで、アレクシスはヒロを見下ろしていた。



「ごめんね、ヒロちゃん。アレクシス、こう見えても悪気はないからね。ちょっと無愛想なだけで。」



メグがエールを2杯運んできて、シーターとアレクシスの前に置く。



ジュリが、「シーターとアレクシスにも、ホーンブルのステーキね。」とメグに注文して、メグは「わかった、ジュリお姉ちゃん。」と元気に戻っていく。



「それでは、乾杯!」



シーターが元気に声をあげ、4人はエールを飲み始めた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ