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ギルド『パンプキン・サーカス』の異世界冒険譚 ~亡国の英雄達 異世界に降臨す~  作者: 蒼樹比呂
第一章 ギルド『パンプキン・サーカス』
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73 『ヤマト』 「革命の旗印はやっぱり美女でしょ。」という安易な考えですいません。腹を切るつもりになって、頭を下げるつもりになって、テレビでも見ながら謝らせていただきます。


しばらくして、遠くからパルテの陽気な声が聞こえてきた。



誰かと話しながら帰ってきているようだ。



相手の声はよく聞き取れないが、男ではなく、女だということはわかった。



これなら弧月に頼む必要はなかったなと思いながらも、弧月に「念のため俺の耳だけにパルテの会話を届けることはできるか?」と聞いてみると、「はい、大丈夫でありんす。」と返して来た。



サクラは、ちょっと嫌そうな顔をしていたが、誰が盗聴の魔法をかけたのかを知るために必要なことだというヤマトの説明に渋々納得したようだった。



ただ、その際に「絶対に私の会話は勝手に聞かないでくださいね。」と念を押されたが。



パルテがヤマトの2つ隣の部屋のドアを開け、入る音が聞こえた。



「弧月。」



呼ばれた弧月は頷いた。



「・・・それで、準備はどう・・・。」



パルテの口ぶりに先ほどまでの陽気さが消えたところで、ヤマトは弧月を見た。



その瞬間、弧月は了解したとばかりにパルテの部屋に結界を張った。



「間に合ったか?」



「はい。大丈夫でありんす。」



ヤマトは、それを確認するとサクラと弧月と部屋を出てパルテの部屋の前に行き、ドアをノックした。



「誰だい?」



パルテがドアを開けた瞬間、ヤマトはパルテを押しのけ部屋の中に入った。



パルテの部屋の中には20歳くらいの若い女性が立っていた。



その女性は、この国で見てきた女性達と特に変わった格好しているわけでもなく、いたって普通の服を着ていた。



金髪のショートヘアで目の色は青色をしていた。



表情は、急にヤマトが押し入って来たことでやや驚いていた。



ヤマトに続いてサクラと弧月も入ってきた。



「なんだい、ヤマト。女性の部屋に押し入るなんて。どうせなら、みんなが寝静まった頃に押し入ってくれたら相手をしてあげるよ。」



パルテの表情は笑ってはいるが、目は笑っていなかった。



「彼女は?」



ヤマトが金髪のショートヘアの女性に視線を向けた。



「アイカかい?アイカは、この町の私の友達だよ。」



「初めまして、アイカです。」



アイカも笑みを浮かべながら、頭を下げた。



「俺は、ヤマトだ。こっちがサクラで、もう1人が弧月。」



サクラと弧月は、ヤマトに紹介され頭を下げた。



「それで何の用なんだい、ヤマト。私も今はちょっと都合が悪いんだけどね。」



「盗聴されていたぞ。」



ヤマトの言葉にパルテとアイカの表情が変わった。



次の瞬間、ヤマトの目の前からアイカの姿が掻き消えた。



「やめろ。」



「命乞いですか?」



アイカはいつの間にかヤマトの背中側に移動しており、ヤマトの背中にナイフを突きつけていた。



「いや、そうじゃない。弧月、やめろ。」



「えっ。」



アイカは驚きの声を上げた。アイカの首元には、いつの間にか弧月が右手に持った扇子が当てられていた。



「いいでありんすか?」



「構わない。」



ヤマトの言葉で、弧月はアイカの首元に当てていた扇子を下ろした。



「私は下ろさないわよ。」



「構わない。そのままでいい。」



「それは、わちきが納得できないでありんす。」



弧月が言うと、パキンッと音がして、ナイフが根元から折れて床に落ちた。



「えっ・・・。」



アイカは、自らの持っていたナイフを見た。その根元は最初から何もついてなかったように綺麗な切り口で斬れていた。



「俺が盗聴していたわけじゃない。」



「えっ?」



サクラが疑問の声を上げたが、話がややこしくなるので無視して話を続けた。



「この宿屋全体に盗聴の魔法がかけられていたが、今はそこの弧月の力で盗聴できないようにしてあるから安心していい。」



「そうなのかい?」



ヤマトがパルテの言葉に頷くと少し安心したように息を吐いた。



「それを伝えに来ただけだ。」



「・・・感謝した方がいいのね。」



アイカが、ヤマトの前側に回り、お礼を言った。



「気にするな。パルテには恩があるからな。それじゃ、気兼ねなく話をしてくれ。」



ヤマトは部屋を出て行こうとするが、サクラが気になった様子でアイカに尋ねた。



「さっきのヤマトさんの後ろに回ったのは、どうやったんですか?」



ヤマトも気になったので足を止めた。確かにどうやって移動したのかヤマトにも目で見えなかった。



「・・・それを聞いたら、仲間になるか、ここで殺されるかの2択しかなくなるけどいい?」



アイカの言葉に再び剣呑な雰囲気が篭る。



「あなたが死ぬという一番確率の高い選択肢が抜けているでありんすよ。」



アイカに無邪気に微笑む弧月。どうやら本気でアイカが言い忘れたと思い忠告しているらしい。その弧月の言葉を無視してサクラが答えた。



「えっ、聞かなくていいです。」



サクラは断りの意思表示に手をブンブン横に振った。



「アイカは『祝福者』なのさ。」



「パルテ!」



アイカは驚いたようにパルテを見た。



「いいじゃないか。この2人にも仲間になってもらえばいいさ。・・・もう1人は、見たことはないが、ヤマトと似たような系統の服を着ているってことは、ヤマトの仲間なんだろ?」



パルテの言葉に頷き、銀色の毛の狐『弧月』の変化した姿であることを告げた。



「あの召喚獣がこんな美人になるとはね。」



「フフフ、ありがとうでありんす。」



弧月は、美人と言われてうれしかったのか、口元を扇子で隠して笑っていた。



「ヤマトはハーフエルフで凄腕だし、サクラはなんと回復魔法使いだ。作戦には必要な人材だと思うよ?」



ヤマトは、パルテに促されて、顔に巻いていた包帯を取った。



アイカは、しばらくヤマトを見ていたが、しょうがないとばかりにため息をひとつ吐き、「わかりました。・・・少なくともハーフエルフが私達の敵になることはありませんので。」と言った。



(俺は、仲間に入ると言ったわけではないんだがな。)



ヤマトは困った表情でパルテを見たが、パルテは、ごめんねという感じでウインクをしてきた。



確かにここまで来たらもう後には引き返せないというか、パルテ無しではこの世界でどう生活していけばいいのかもわからないので、ヤマトは渋々納得した。



「とりあえず、祝福者というのから説明してくれ。」



ヤマトの言葉にパルテが祝福者の説明をしてくれた。



それによると、アイカは瞬間移動の祝福者ということだった。



それで目で追えなかったわけかとヤマトは先ほどのアイカの動きを理解した。



「私が、祝福者ということは秘密ですから、絶対に口外しないでください。」



「了解した。」



ヤマトが頷くとサクラも頷いた。



弧月だけが、「大した能力じゃござんせんが、何をそんなに警戒しているのでありんすか?」と不思議そうにしていたが、ヤマトに睨まれ、慌てて「了解でありんす。」と頷いた。



「それで何の仲間になればいいんだ?」



ヤマトの言葉にアイカは一息あけて答えた。



「革命の仲間です。」







ヤマト達はアイカにあった翌日、鉱山の町ガルバドを出発した。



アイカが革命と言っていたが、すぐに革命を起こすわけではないそうだ。



クルワラ共和国にはレジスタンスのような地下組織があり、ダイン・ゴードナー大統領打倒のために戦っているらしい。



そのレジスタンスを裏で糸を引いているのが、アリステーゼ王国のケイティート子爵だそうだ。



そしてパルテは、そのケイティート子爵の命令を受けて、クルワラ共和国内で情報を集めたり、レジスタンスに物資を運んだりなど様々な活動をしているらしかった。



今回は、いよいよ革命の機運が高まってきたという情報が急にケイティート子爵の下に入り、真相を確かめるために急いでいろいろな町のスパイと連絡を取って情報の確認をしていたということらしかった。



「だから、急いでケイティート子爵領を飛び出してきたもんだから、私もいろいろと準備不足だったのさ。ヤマトがいなけりゃ危なく死ぬところだったよ。」



パルテがヤマトにお礼を言うが、ヤマトもそれはお互い様なので、気にするなと言っておいた。



結果、いろいろな情報をまとめると、まだ未確認の域をでないが、三ヵ月後にダイン・ゴードナー大統領が鉱山の町ガルバドに視察に来るという情報があり、その時に決行の可能性が高いという情報を持ってパルテ達は、今回はケイティート子爵領へと帰っているところだった。



「革命か・・・。」



ヤマトは馬車で揺られながら、独り言を呟いた。



「・・・革命って何かとんでもないものに巻き込まれちゃいましたね。」



サクラもヤマトの独り言に答えるように窓の外を見ながら呟いた。



そんな2人を見ながら、パルテは苦笑いを浮かべて、「命を懸けてくれとは言わないが、出来る範囲でいいから頼むよ。」と頭を下げた。



「・・・できる範囲ね・・・。」



ヤマトは、自分のできる範囲が何なのか、いまいち分からない自分がいた。



サクラは、答えることなく、心の中で凄い世界にきちゃったなぁーと少し後悔していた。



パルテは、それ以上2人に何も言うことはなかった。



一応、予定では、しばらくヤマトとサクラは退場です。


これ以上、出番が遅くなると本当に出す機会がなくなりそうだったので、無理やりというほどではないけど、ねじ込んで出番を作りました。


クルワラ共和国の話は、今書いている話の次か、そのまた次のメインストーリーの予定なので、かなり遅くなると思います。


あと、活動報告に書いたのですが、謝らなければいけないことがあるので、活動報告に書いたままを載せておきます。


☆☆☆☆☆☆☆☆

まさにこれは巧妙な罠にゃ。


今日からは、1日1回づつ投稿しようと思って予約投稿で何日分か用意しておいたにゃ。


・・・押してしまったにゃ。


・・・すべて押してしまったにゃ。


・・・予約投稿用意した分、全部押してしまったにゃ。


というわけで明日の分(数話分)くらいしかもうストックがないにゃ。


メインの話に入ると今までみたいに行き当たりばったりで書けないにゃ。


もしかしたら、何日か投稿できなくなるかもしれないにゃ。


前もって謝っておくにゃ。


誠に申し訳ございません。


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