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ギルド『パンプキン・サーカス』の異世界冒険譚 ~亡国の英雄達 異世界に降臨す~  作者: 蒼樹比呂
第一章 ギルド『パンプキン・サーカス』
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23 『エルダ』 貨幣を得る


店主が呼んできたのは、ドワーフであった。



まさに話に聞くドワーフそのままの姿形であった。



「なんじゃ、これは!・・・まさか、・・・・うぬ!。」



ドワーフは驚愕の表情のまま、一通りアダマンタイトの武器と防具を確認した。



「それで、どうなのだ、グンゾウ。」



グンゾウと呼ばれたドワーフは、少し考え込んでいた。



「まず、最初に通常アダマンタイトだけを使った防具など重すぎて使えた物じゃないんじゃ。それをこの防具は、軽量化の魔法がかけてあることによって問題を解決しておる。さらに、それ以外にも着る者のサイズによって変化する魔法もかけられておる。とどめに鍛冶屋の秘法とも言うべき魔法が使われておる。今は忘れられた秘法、リング化じゃ。」



「リング化?」



「ああ、武器や防具を指輪や腕輪のリングに変えることにより、持ち運びしやすい上にいつでも装着した状態で出せるという魔法じゃ。」



「それじゃあ、あれはアイテムボックスから出していたわけじゃないのか?」



店主は、てっきり、何らかのアイテムボックスから武器防具を取り出していたと思っていたのだ。



エルダは、店主のアイテムボックスという言葉を聞き、この取引が完了したらアイテムボックスを買おうと思った。



「・・・白金貨・・・350枚・・・いや、400枚で買い取る価値はあるだろうな。」



「それほどの物か!」



「ああ、アダマンタイトという事を差し置いても、かけてある魔法がとんでもない。リング化の魔法なんぞ、ワシは生まれてからこの方見たことないわ。むしろ、白金貨400枚でも安いもんじゃ。」



ドワーフのグンゾウの言葉を聞き、エルダは、よし、もうこの2人の前で他の武器や防具は出さないでおこうと決心した。



(400万円なんて、日本にいた私の年収より高いじゃないか。)



実際は4億円の価値なのだが、エルダは、400万円と勘違いしたままでも、十分満足していた。



「お客様、当店では、白金貨400枚での買い取りを考えておりますが、いかがでしょうか?」



これ以上ない笑みを浮かべた店主。



「構わないが、ついでにアイテムボックスが買いたいのだが、置いてあるかな?」



「ございますが、容量はどの程度でしょうか?」



「入れば、入るだけいいのだが。」



「この店で一番いいアイテムボックスをサービスでつけてやった方がいいと思うぞ。」



ドワーフのグンゾウの言葉に何か納得した表情に変わり、「それでは、当店で一番よいアイテムボックスをサービスでつけさせていただきます。しばらくお待ちください。」と言うと、お金の用意をしに奥へと入っていった。



「すまないな。グンゾウ。」



「気にするな、若いの。いい物を見させてもらったお礼じゃ。・・・ちなみに、あれは、誰が作ったのか知っておるのか?」



「私だが?」



「・・・本当にか?」



「ああ、間違いなく私だ。こう見えても鍛冶師なんだよ。」



「信じられん。・・・・お主、今、どこに工房を構えておるのじゃ?」



「・・・今はどこにも工房は構えていないが、・・・この後、エストの町に行って住むつもりだ。」



さすがに、ラインベルトの妻としてとは言わないだけの常識が残っていた。



「エストの町か・・・お主、名は。」



「エルダ・リ・エストラだ。(予定)」



やはり、エルダに一般的な常識を求めるのは無駄だった。



そうこうしているうちに、店主がお金とアイテムボックスを持って戻ってきた。



「お待たせ致しました。こちらが、白金貨400枚とアイテムボックスでございます。」



アイテムボックスは、腰につける皮袋タイプだった。



「アイテムボックスの容量は、大体、この店3店分の広さがございます。」



「そうか。ありがとう。」



エルダは、無造作に白金貨の入った袋を掴みアイテムボックスへと入れていく。



白金貨50枚ずつ、8袋に分けられたものをすべてアイテムボックスに入れると、エルダは店を後にした。



「おい、グンゾウ、本当に白金貨400枚も払って大丈夫なんだろうな。」



エルダが去った店内では、やや不安げな表情の店主が、ドワーフのグンゾウに詰め寄っていた。



「大丈夫に決まっておるじゃろ。交易都市グロースのオークションにでも出した日には、白金貨1,000枚は堅い品じゃぞ。」



「白金貨1,000枚!本当か、グンゾウ。」



「ああ、それが面倒なら、ここの領主に白金貨1,000枚で取引を持ちかけてみればいいじゃろ?あの馬鹿領主なら、喜んで買うじゃろ。」



「そうだな・・・そうだな。わざわざオークションまで行くのは面倒だから、ちょっと領主に持ちかけてみるか。」



店主は、店を閉めて、領主の下へと向かった。



そんな店主を見ながら、グンゾウはある決意を固めていた。


グンゾウがアイテムボックスをサービスしたのは、アダマンタイトの武器防具の値段をエルダが交渉するかと思っていたら、即答してしまったので、可哀想に思いサービスしたという感じです。

その他に他意はありません。

白金貨400枚でも安いと言ってるのに、白金貨400枚で売ったエルダが悪いのです。

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