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110 エルダは痴女の皮をかぶった化け物である・・・決して、パクリではありませぬ、オマージュです。(二期待望論。)ちなみにこの言葉を使いたかっただけで、エルダは化け物ではありません。

登場人物


イグナーツ・・・アリステーゼ王国の国王様


ギャラン・・・アリステーゼ王国冒険者組合組合長


ヴァイアード・・・アリステーゼ王国王都アウグスティンの鍛冶組合組合長。ドワーフ。


「フーッ、ようやく終わったか・・・。」



珍しくギャランが疲れた様子を見せていた。



「お主でも疲れることがあるのだな。」



メイドに酒を3杯持ってくるように申し付けながら、イグナーツはギャランをからかった。



「・・・イグナーツは、気付いておらぬのだろう。」



こちらも、かなり疲れた表情のヴァイアードが、疲れた表情で椅子に深く座っていた。



「何がだ?」



「あのエストラ男爵の騎士の女じゃよ。」



「ああ、あの変な騎士がどうかしたのか?」



イグナーツには何が言いたいのかわからなかったが、ギャランとヴァイアードは苦虫を潰したような顔をしていた。



「あれは・・・いわゆる化け物の類じゃぞ。」



「だな・・・あれとは戦いたくねぇーな。」



「同感じゃ。」



ギャランとヴァイアードを顔を見合わせ頷いていた。



「・・・それほどの者だったのか?」



イグナーツには、ただの頭の少し変な女としか思えなかった。



「着ている鎧な、あれはワシでも素材がわからなんだ。ただ、とんでもない素材を使っている鎧としかな・・・。」



「俺の体の鳥肌も立ちっぱなしだったぜ。ありゃ、多分、いや絶対、俺より強い。俺の明日の全食事を掛けてもいいぜ。」



「・・・ちょっと探らせてみるか。」



イグナーツは少しエルダに興味が出来た様子だったが、それをギャランが止めた。



「止めとけ。あの分じゃ、どこが逆鱗なのかよめねぇー。知らぬ間にグリフォンの尾を踏んでましたは御免だぜ。」



「同感じゃ。あれは、見たところ、エストラ男爵を好いとるようじゃ。エストラ男爵に悪いようにしなければ、こちらに敵対するようなことはあるまい。」



「・・・思いっきり、エストラ男爵は、周りの貴族達にとって餌みたいな作戦をエストラ男爵に説明せずに押し付けたのだがな・・・。」



イグナーツの言葉に固まるギャランとヴァイアード。



「「あっ・・・。」」



「・・・仕方ない。確か、エストラ男爵領のエストって所の冒険者組合の支部長は、俺の古い知り合いだ。ちょっと連絡を取ってみてやるよ。」



冒険者組合には、古代遺跡で見つかった魔石と魔法陣を使った今で言う携帯電話のようなマジックアイテムがあるのだ。



ただし、携帯電話の様と言っても、どこにでも掛けられるわけではなく、対になる物同士でしか会話は出来ないのだが。



これを多く抱えているのは、冒険者組合だけであり、アリステーゼ王家にもちょっと前まで未使用は8対しかない品であり、現在は王宮に未使用品は4対しか存在しない。



このマジックアイテムを持っていない場合は、地球でいうハトを使った連絡方法のように、鳥などを使って連絡を取り合うのがこの世界で一番早い連絡方法となる。



この短期間で、冒険者組合のギャランが、遥か遠いアリステーゼ王国北西部の情報を集めることができたのは、このマジックアイテムを使ったからであった。



そのマジックアイテムを使って、エストの冒険者組合の支部長に連絡を取って、エルダのことを聞いてみると言っているのだ。



「頼むぞ。」



3人は疲れた表情で、メイドの運んできた高級酒を乾杯して飲み始めた。


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