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1.惑星創造

「どうもどうも、この番組を主催しています、俺、神様のルンガ」

「相方を務めるのじゃ。女神のアイテールなのじゃ」

「こいつは、のじゃロリババアなんで、みんなよろしくたのむ」

「なにが、ババアじゃ。まだ千年も生きてないわい」

「まあ、そうだな。比較的若い」

「いひひ、若い」


 俺、ルンガはかなりの年月を生きてきた神様だ。もう初級神は卒業している。

 アイテールは愛と時空を管轄する女神。まあ見たい目で言うなら絶世の美少女だった。


 さてさっそく世界を創造してみた。

 惑星開発をはじめよう。

 ベースとなるのは地球世界だ。

 最終的には人類の繁栄を目指しているが、一部異なる。

 それは、剣と魔法の冒険世界にすることだ。

 いうなればファンタジー世界の構築がしたい。


「ではまず名前を考えよう。アースをもじって、エイシールとしよう」

「エイシールか。まぁまぁじゃな」

「かまわんだろう?」

「お前の世界だから、もちろんなのじゃ」

「ではそうさせてもらう」


 空間を作り星を創造する。

 惑星だ。月はファンタジーっぽく、大きな黄色い月と小さな赤い月。

 それからもちろん地球に準じた位置に恒星、つまり太陽を作る。


「まあ銀河と周りの空間はレンタルしたから、そこを借りて、惑星系は自作だな」

「ふむ、凝ってるじゃないかなのじゃ」

「いや、世界を作るならこんなもんだろう」

「まあ、そうじゃな」


 まだ何もない惑星エイシールが浮かんでいる。

 ここになるまでももちろん過程があった。

 いくつもの塵とガス、砂などがぐるぐると重力で集まっていく。

 その中心に太陽が出来上がる。

 そのまわりをぐるぐる回転している塵とガスもだんだんと集まっていき、小惑星になり、それもさらに集まって惑星を形成していく。

 なんどもぶつかり合って地球サイズの岩石になったものが、惑星エイシールだ。


 まだ溶岩がドロドロと溶けていて高温であり、周りには窒素をはじめとするガスが取り巻いていた。

 それも長い年月をかけて冷えて固まっていく。

 冷えたガスの中には水分が多量に含まれており、雨が降り続ける。

 それはいつしか海を形成する。

 溶岩の塊でデコボコしていた地形の低い部分は海に沈み、残りは大地を形成した。

 そして地殻変動も起きる。

 いくつもの火山が噴火して大地が広がり大陸になっていく。

 最初は沸騰するような高温だった海も温度が下がっていき生物が生まれる前提の温度帯である「ハビタブルゾーン」にある惑星となった。


「まあ、最初はこんなもんじゃろ」

「まだ生物すらいない死の惑星なのじゃ」

「まあそうだな。いや火星とか金星とか、別に死の惑星とはあんまり言わない気が」

「そうか、ふむ。どちらかというと無の惑星というのかなのじゃ」

「そんな感じか」


 すでに大地、海、大気のベースは完成している。

 しかし現在の地球とは根本的に違う部分がある。

 それは酸素がないことだ。

 窒素が大半を占め、それに加え二酸化炭素があった。


 海は太陽熱で温められ気化し雲を形成する。

 雲はいずれ雨になり、淡水が大地を流れる。


 その中には溶岩と接触する水もある。

 また海中にも熱水噴出孔が作られた。


「おい見ろ、原生生物ができたぞ」

「おお、すごい。これが最初の生き物」


 原子生物は段々と進化し、バクテリアとなった。


「バクテリアっ! バクテリアっ! バクテリアっ!」

「ふふふ、ルンガ、そんなになのじゃ?」

「ああ、死の惑星は卒業だ」


 さて、んじゃどうするか。


「どんどん進めたいが……」

「どうしたのじゃ?」

「時間が進まなくなっている」

「あぁ、生物の誕生を持って、リアルタイムモードになったんじゃな」

「なるほど」


 さてここから何億年も待たなければならない。


「そこでほら『一億年ボタン』。これで一億年分の進化をスキップできる。千ゴールドだった」

「課金アイテムなのじゃな、ふむ」

「ではさっそく。ぽちっとな、ぽちっと、ぽちっと、ぽちっとな」


 どんどん時間を進めていく。

 一億年、二億年、三億年……。


「どんどんバクテリアが世界に広がっていくぞ」

「大バクテリア時代じゃの」


 そうはいっても一ミリ以下の小さな生物なので、まず目に見えない。

 バクテリアが繁殖した池が緑だったり赤になることはある。


「どうじゃ、バクテリア、すごいだろ」

「まあまあじゃな。はやく人間を連れてこい」

「まぁまぁ、そのうちにだな」

「そうなのじゃか、そうなのじゃか」


「まあいいわい、今日はおしまいにしよう」

「ふむ、では続きは明日じゃな」


 二人は世界を置いておき、夜ご飯を食べて寝た。

 続く。



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