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おめでとう

千尋side



「蒼さん…ぐすっ…」

「待ってますからね!他の病院に行かないでください!」

「産後の検診もですよ!!絶対ですよ!」

「わーん!寂しい…蒼さんがいなくなるのやだよぉ…」


 蒼が看護師さん達に囲まれて、わんわん泣かれてる。

…普通、笑顔でお見送りしてもらうものじゃないのか?泣くとしても患者側なのでは?うーん。


 

「そ、そんなに泣かないで…赤ちゃんはここで産ませてもらうし、少なくとも三人は産む予定だから。今後とも、よろしくお願いします」

「「「「わーん!やったー!!」」」」


「複雑だな…」

「蒼はまた何かしたのかな…」

「入院してただけなのにな…」


 

「おーい、まだかー?」

「はっ!?土間さん!!!」

「うぉっ!?蒼…このパターンはそろそろやめんか…俺も年なんだぞ」

「土間さんは永遠のイケオジです!怪我してない…ですよね?」




 蒼が土間さんに抱きついて、頬をすり寄せてる。

 うん、俺たちもいい加減慣れた。

土間さんが蒼を見てる目は完全にお父さんに対するものだと確信してるし。


「俺はどこも怪我しなかったぜ。宗介が一番酷かったはずなんだが…。今日もレールガンぶっ放してたぞ…」


「えぇ…」

 

「義手をつけたからってんで毎日子供達と訓練してるよ。ありゃ確実に人間じゃねぇぞ。おかしいだろ。」


「そうかもしれないです…」


 二人して宗介の話をして神妙な顔してる。それはそうとして、ソワソワしてる人がいるんだけどなぁ。早く教えてあげたい。




「待って…土間さんがお迎えに来たと言うことは?」

「決まってんだろ?」

「きゃぁーーー!!!私のFD!!」


「あっ!蒼!走るな!」

「や、やめてくれ!!」

「蒼~!!」


 走り出した蒼をがっしり掴んで、冷や汗を拭う。


 

「おめぇ…妊婦の自覚そろそろ持ったほうがいいぞ。周りが気が気じゃねぇだろ…」

「ごめんなさい」


 しょんぼり眉を下げた蒼を眺めて、ため息をつく。

 目の前にはピカピカのFD。

土間さんが持ってきてくれたんだ。ずっと乗りたい乗りたい言ってたし。




「運転は私がするとして、助手席誰が乗るの?」

「今日は特別ゲストがいるんだよ」

「えっ!?」


「きちゃった♡」

「あ…茜!?」


 FDの影からひょっこり顔を出した茜。いい顔してるな。

 パタパタと走り寄っていく蒼がびっくりしながら茜の手を取る。…あのセリフ…いいな?


 


「外に出ていいの?大丈夫なの?」

「うん。今日は平気!」

「髪の毛切ったの?!可愛い。よく似合ってる!」


 茜がふわふわ風に白いワンピースとカーディガンを揺らして立っている。

外に出てるのが違和感ある人って…なかなかいないよな?

 白い髪の毛を肩で切りそろえてさっぱりしてる。俺たちもびっくりしたんだ。あんなに長かったのに随分バッサリいったもんだ…。



「そうなの!いいでしょ~。雪乃ちゃんにおしゃれしてもらったから。蒼とデートしたいのよ。お家まで乗せてって」

「い、いいけど…うちに来るの?」


 振り向いた蒼。

そう、もう一つサプライズがあるんだ。


「大丈夫だよ」

「俺たちは先に帰ってるから、ゆっくりしておいで」

「ドリフトすんなよ」


「てなわけで、蒼が具合悪くなったら困るし、俺が引率。」


 あらかじめしておいたじゃんけんで勝った俺は、勝ち誇ったように告げる。



「「チッ」」

「お前ら本当に変わんねぇな?じゃ、また後でな。蒼」


「えっ?土間さんも来るの?どう言うこと??」

「まぁまぁ、いいからいいから。早く行こう。」


 二人の背中を押して、FDに乗り込む。うん、後ろの席は狭いけど仕方ない。


 


「千尋大丈夫?狭いよね?」

「後ろの席は小さいのねぇ…私がそっち行こうか?」

 

 助手席に座った茜と、運転席の蒼が尋ねてくる。


「や、いいよ。せっかく来たんだから茜は景色を楽しんでくれ。蒼は無理しないで体調がおかしくなったら言うんだぞ」

「うん…嬉しい。ありがとう、千尋」

「私も譲ってくれてありがとう!」


 ふふん、役得だな!二人の笑顔を受けて、ニヤニヤしてしまう。

 蒼がしゅっぱーつ!と言いながら車を出す。

 茜は興味津々で蒼の動きを見てる。


 


「お家まででいいんだよね。」 

「そうだな。高速乗ってもいいが…何かあったら交代し辛いな」

「下道でゆっくり行ったほうがいいかな」

「そうだな、その方がいい」


「したみち…こうそく?聞いたことない言葉ばかりね…」 

「下道はこういう一般的な道のこと。高速は車だけ走れる、制限速度が速い車専用の道のことだよ」

「へえぇ」


 茜のニコニコした顔を見ながら、蒼が色んな説明を始めてる。



 

「あれは信号機。赤はとまれ、青はすすめ、黄色は注意してすすめ?」

「違うだろ、原則止まれだよ…よく言われるけど気をつけてくれ」


「あらら、元警察の人に怒られちゃった」

「面白い。認識の差があるのね?あの矢印は?」


「まっすぐの人は止まれ、右折…右に曲がる人は進んでいいの」

「えっ!?赤なのに?どうして?」


「車の数が多いから、右に曲がる人がいつまでも曲がれなくて困っちゃうの。まっすぐいく車を両方止めて、右に行かせてあげるんだよ」

「へえぇ…優しいのねぇ!この線は何?」


「これは横断歩道。ここにも信号があるでしょう?道を渡りたい人がボタンを押すと…あ、ほら。信号が赤くなって、車が止まって人を渡してくれるんだよ」


「これも優しいね…あっ、ぺこってしたわ!」


「渡らせてくれてありがとうって、お礼言ってるんだよ」

「そうなの…すごい…」




 次々に茜の質問に答える蒼。

 茜がいかに外に出ていなかったのかを思い知らされる。

 ファクトリーの中で息絶えようとしていた彼女は、蒼が行かなければこんなふうにはならなかった。

茜も延命薬を飲んでるがもうすぐ終焉を迎える。


 茜に『何かしたいことはないか』と聞いたキキから今日のことを頼まれたんだ。

 キラキラした茜の目を見ていると、涙が出そうになる。

この子だって、頑張って生きてきたのに。

 生まれた時から背負わされた死の運命を引き延ばして…ようやく得た、束の間の自由のお供に選ばれたのが蒼だった。


 


「……すごいね。世界は優しさでできてる…」


 茜が助手席の窓から入る風に髪をそよがせながら、瞳を閉じる。

ふわり、と微笑みが浮かんだ。


「私、髪の毛を初めて切ったの。髪の毛が重たいってこと知らなかった。あなた達が作ってくれた美味しいご飯も、爆発を見たのも初めてだったし、人が死ぬのを見たのも初めてだった。

 ファクトリーの子達も、組織の子達もみんな笑顔の毎日なのよ。色んな人たちが色んな服を着て、色んな匂いがして、色んな声が毎日聞こえる。

 ねぇ…青空って、なんて青いんだろう。

沢山の音やものに溢れて…みんなが暮らすここは、なんて沢山の優しさに満ちているの?

 わたし、何も知らなかったな…」


「茜…」

 

「蒼が来てくれて、あなたが生まれてくれて本当によかった。何も知らないまま、死んでしまうところだった…。私…楽しい。嬉しい。幸せだよ」


 蒼が何かを堪えるような表情になる。

子供達も、蒼の同期も茜の死期を悟っている。おそらく…蒼にも伝わったはずだ。

 ……しんみりしてしまった空気を変えよう。


 


「今日はサプライズがあるんだ。な、茜」

「そうなの。蒼はきっとびっくりするわよ!」

「えー?なんだろう…?」


 はてなマークになる蒼を見つめて、茜と二人で微笑む。楽しみだな。



「あっ!?あれは?人…じゃないね」

「あれは飲食店のマスコットキャラだよ」

「えぇ?おじいさんなの?」

「創設者のすごい人だよ。世界中にあの人のレシピでお店があるんだから。

 あそこのチキンを食べると、もう病みつきで忘れられなくて、急に発作みたいに食べたくなるの」

「それは…危険じゃない?大丈夫なの?」



 ううむ。会話が面白い…!!俺も心底楽しみながら、自宅への道中を過ごす。


 もう少しで俺たちの家に到着だ。


━━━━━━



「わあぁ、車庫も作ったの?!隣の空き地買ったんだ…」


 蒼の車を真ん中に駐車して、車を降りる。

 昴のBRZ、慧のポルシェ、俺のマセラティが並んでる。大きなバスは組織のバスだ。はてなマークを浮かべてる蒼が可愛いな。



「…千尋、ここのセキュリティ…大丈夫?」

「家と同じにしてあるが…何か問題か?」

「この車の種類はまずい気がする…あとでチェックします」

「お、おう…」


 蒼が車庫をジロジロ見てる。コンクリートを敷いて、ちゃんと屋根をつけておいてよかった。砂利にするか悩んだが、土間さんがやめとけ、と言ってくれたから助かったな…。




「蒼、はやくー。」

「はぁい」


 二人が手を繋いで、玄関の前に立つ。

 はー。やっと蒼を連れて帰ってこられたな…。感慨深い…。

さてさて。蒼の反応が楽しみだな。


 指紋認証を通して、蒼が扉を開く。


「?!」


 玄関にずらっと並んだ靴。

ほとんどアーミーブーツなのが笑える。



 

「んなっ!?な、なに?こ…えっ?!」

「ほらほら、蒼!早く行きましょう♪」

「そうだな、早く靴脱いでくれ。隠さなきゃだから」

「千尋?!何言って…えっ??」


 

 靴は本当に隠すぞ。蒼は少なくとも数日は家から出さないから。


「えっ?もしかしてみんないるの?」

「どうだと思う?ふふふ…」

「あっ。茜もグルなの!?」


 蒼の靴を隠して、後から廊下を歩いていく。

 蒼にプロポーズした時みたいだ。ワクワクするな。リビングのドアノブを握って、蒼が唸ってる。



「…気配が多い…」

「もー!早く入って」

「えぇ…怖い…」


 蒼がちらっと振り返る。俺はニヤリと笑いを返す。


「うぅー。ええい!ままよ!」




 ガチャリ、とドアが開いた瞬間、クラッカーの音が沢山鳴って、蒼も茜もびっくりしてる。

 ……あれ…茜は知ってただろ…?


 

「「退院」」

「「おめで」」

「「「とう!」」」

「「「ございます!」」」

「ですわー」


「「「蒼、おかえり」」」


 全員で蒼に伝えると、蒼が絶句して固まっている。


 

「あらら、固まっちゃった」

「蒼…大丈夫か?」

「珍しいな?」

「蒼の服かわいい」

「蒼?」


 ええい。人数が多い!

 全員勢揃いでニコニコしてるんだが…蒼が蹲って、顔を覆う。


「ど、どした?蒼?お腹痛いか?びっくりしすぎたかな…」

「うぅ!ううー!」


 あ、大丈夫だ。照れてるな、これは。



 

「よいしょ。茜も座って」

「はーい」


 ソファーを買い足して、机も買い替えてリビングいっぱいに広がった椅子とテーブルの中の誕生日席に蒼を乗せる。

 真横に茜が座って、俺も傍に座った。


「今日はファクトリー壊滅のお祝いも兼ねてる。乾杯の音頭をお願いしたいんだが。ボス?」

「ボスなのは変わらないんだね…」


 手を重ねた隙間から声がしてる。くぐもってても可愛い声だ。


 

「蒼の可愛い顔が見たいな。キスすればいいか?」

「ひゃめて!」


「蒼、みんな待ってるよ?」

「うう…」

 そろそろと手を下ろして、茜に抱きついてる。


「蒼~ご馳走が冷めちゃう。卵焼き食べたいの」

「卵焼き!」


 

 蒼が立ち上がり、昴がオレンジジュースを渡す。すごいな。卵焼きの効果は。


「バカラのグラス…ソファーも机も増えてる…また高いのばっかり…」

「まぁまぁ、そういうのは後にしてくれ」


 蒼が辺りを見渡して、ぶつぶつ言ってる。

 

 みんな笑ってるぞ。



 

「ええーと…私こういうの苦手なのに…えーと、えーと…お祝い、っていうのは難しいけど、でも…みんなが生きていてくれたことがとっても嬉しいです。

 集まってくれてありがとう…かんぱい!」


 みんなでかんぱーい!とグラスを掲げて飲み干す。


 

「乾杯って、なあに?」

「あわわ、そうだった…本来はお酒を飲み干すって意味だけど、メジャーに使われるのはお祝いを始めます!の意味だよ」


「まぁ、蒼はダメよ」

「オレンジジュースだから大丈夫だよ」

「そうなの?じゃあ、かんぱい」


 茜がグラスに入ったオレンジジュースをぐいっと飲み干す。男らしいな。



「これはおもしろいね!」

「乾杯知らねぇのか?」

「茜は内部にしかいなかったからな。何も知らねぇだろ」


「あっ!宗介!お酒ダメでしょ!」

「あん?いいんだよ。俺は完治した」

「何言ってんだ!あんた本当はまだベッドの上にいなきゃならないんだぞ!」

「うっせーな、キキは…ファクトリーでも小言ばっかり言いやがるし。体がなまっちまうだろ…唐揚げいただき!!」


「ボクも食べよっと。これ誰が作ったの?」

「夫三人で作った。卵焼きは蒼のお気に入りで俺の自信作だぞ」


「あっ、だめっ!卵焼きは私がいっぱい食べるの!宗介はちゃんと色んなもの食べてよ!」

「蒼もうるせぇ。」

 

「すごいわねぇ、これ全部食べ物なの?」

「そうだよ、茜も卵焼き食べて。千尋の卵焼きは世界一美味しいよ」


「まぁ、すごい。いただきます」

「蒼、鬼おろしあるぞ」

「わ!嬉しい!卵と食べよう!茜も食べてみて」

「鬼?ゴリゴリしてるわね」

「繊維を殺さずにすりおろすからすごく美味しいよ。卵焼きにも唐揚げにも合うと思う」


「唐揚げって?これ?」

「それはイカリング。これはソースつけるの」


「ソース?」

「ちょっと酸っぱくて、中にたくさん野菜やフルーツやスパイスが入ってる調味料だよ」


「スパイス?」

「辛いとか甘いとか匂いが強くて味のアクセントになるものだよ。ソースはたくさんお野菜、果物、スパイスが入ってる万能調味料なの。揚げ物にとっても合うよ」


「すごーい…蒼は何でも知ってるわね…わ!酸っぱい!美味しい!」


 


「蒼の解説付きのご飯とかボク得すぎる」

「あぁ、もっと喋ってくれ」

「俺も聞きてぇ」

「お前らどうなってんだよ…」


 土間さんが呆れてるけど…わかる、わかるぞ。蒼の声は癖になるんだ。昴みたいに録音して、ずっと聴くのは流石に怖いけど…喋ってるならずっと聞いていたい。

 


「土間さん!FDのターボタイマー変えましたか!?」

「お、おう。気づいたか?あれはお前が言ってた、俺の友達からもらってきたんだよ」


 蒼が立ち上がる。またか!今日は興奮しっぱなしだな…。



「ま、まって…ド、ドリフトの王様の?!あの人!?」

「おう。AE86についてたやつ」

「きゃーーー!!!うそっ!?ああぁ!!!」


「蒼!落ち着け!危ない!」

「わああ!」

「あっはは!なにー?何が起きてるの!?」


 慌てて押さえると、鼻息の荒い蒼が目を爛々とさせてる。怖いよ。 


「はぁ、はぁ…うそ…すごい…すごい…!」




「そ、そんなになのか?」

「慧はわかるでしょ!?監修の…あの人だよ!」


「えっ?土間さん知り合いなの?」

「そ う な の!!」

「すご…えっ、サイン欲しい」


 蒼が微妙な顔になる。


 

「慧、それはオタクとして許されないの。ダメだよ、コネは使っちゃダメ」

「蒼だってコネで貰ったじゃん」

「くっ!?」


「子供が生まれたら遊びに来ていいってよ」

「よし、今直ぐ産みます」


「何言ってんだ…もう。はい、座って。水飲んで」

「クッションズレてる。はい」

「ゆっくり飲んでくれ。あぁ、そんな一気に飲んじゃダメだ!」


「「「チッ」」」


「ああん、もう。どこを見ても面白くて、どうしたらいいのかわかりませんわ…」

「雪乃も大概だな?大騒ぎで俺はびっくりしてんだが」

「土間さん、これはおそらく今後スタンダードになるよ。雪乃は面白キャラなのに立ち位置確立してて羨ましいな」

 

「おほほ。登場の一発目が大切ですのよ。インパクトってやつですわ。桃は可愛いキャラで押し出したら良いんじゃありませんの?」

「…なるほど?」

「雪乃は…そこじゃないと思いますが…」

「だよね?いや、わかりやすいスネークに言われると微妙な気持ちになるな…」


 

 みんながしゃべって、飲んで、食べているところをニコニコしながら茜が見つめ、蒼を抱きしめる。


 

「素敵。本当に素敵。蒼の傍にいると、幸せや優しさがたくさんある。私…嬉しい。大好きよ、蒼」

「茜?んむ!?」


「「「えぇ…」」」


 茜が蒼の唇にキスしています。はい。



 

「あ、茜!?何して…?」

「みんなキスしてるでしょう?好きな人にするのよね?私は蒼が大好きなの」

「そ、そういうんじゃなくて…その、唇同士のキスは決まった人にだけするんだよ」

「蒼がキスしたのは昴と千尋と慧と…宗介?あとは…」


「おい、マズイぞ」

「逃げよう、銀」

「私と一緒に来た時に、銀と桃が…」


 

「は?したのか?」

「おいふざけんな。ちょっとこっち来い。ぶちのめす」

「詳しく吐いてもらおうか」


「口じゃねぇし!ほっぺにしかしてねぇ!」

「そうだよ!」


「わあぁ!なんで?!茜もお見舞いに来てくれてたの?」

 

「うん、あと宗介もしてたね?口に」

「おう。寝てたからついな」


「「「表へ出ろ」」」

「わーん!何で??どうしてこうなったの!?」


 蒼に引っ張られながら俺たちは唸る。

 

 俺が聞きたい!お前ら許さん!宗介は悪びれもしないんだから!このやろう。


 大騒ぎの宴会は、続くのであった。


 

2024.06.19改稿

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