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ほとんど異世界転生  作者: マウスノート
23/28

新年

12月20日に私は引っ越しをした。

生まれて初めての引っ越しだったが、荷物がほとんどなかった(替えの下着くらいだった)ので、手ぶらで移動するだけに終わった。

テレビはいったん解約することにした。

3カ月使用した布団はクリーニングに出した。


移住先の塔の番号は080番だった。

入ってしばらくして気づいたことだが、この080場番塔内ではすれ違う人の中に盲目の人がやけに多かった。

おそらく目が不自由な人たちが一か所に集められているのだろう。

091番塔にはなかった点字ブロックや音声誘導サービスなどの機材が設置されていた。


24日と25日には、エントランスホールに巨大なクリスマスツリーが飾られていた。

カラフルな電飾が点滅を繰り返していて綺麗だった。



それからは特に何も起きることもなく平和な日々は流れ、1月1日になった。


「新年、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします」


北山先生と両親と亜香里に(亜香里にはメールで)新年のあいさつを行った。

実家に戻り、家族3人でおせち料理を食べた。

子供のころから暮らしている賃貸マンションらしかったが、自分の部屋を見ても思い出すことは特に何もなかった。

卒業アルバムなどは2回目の面会時に見せてもらっていた。

念のためにもう一度開いて確認するものの、記憶にない人たちの笑顔と、少し若い自分自身が映っているだけだった。

パタンと本を閉じ、私はおせち料理の続きを食べに、リビングルームへ舞い戻った。

両親と一緒にオトソを飲み、少しだけアルコールに酔っ払った。

いい気持だった。



【バードストライクを防止するためのセロハン計画】



挿絵(By みてみん)



食後の休憩時間。

亜香里が送ってくれたメールに添付された画像を見ながら、短い解説文を読んだ。



ビルの窓ガラスに野鳥が衝突するのを防ぐために、すべての窓ガラスの内側にカラフルなセロハンを張り付ける計画が実行されているらしかった。

ずいぶんと思い切ったことをするなと思いつつも、よく考えてみるとそれほどお金はかからないことに気付いて、なるほどなと思う。

しかし……効果あるのかしら、これ?



それから私は海洋プラスチックごみを回収する仕事の、具体的な業務内容についてネットで情報収集をすることにした。

しかし残念ながら、これといった有力な情報は見つけることができなかった。

実際に面接を受けて細かく聞き出すしかないようだった。


眠気が襲ってきて、私は暖房をつけてベッドの上に寝転がり、目を閉じた。

短い夢を断片的に見たが、目を覚ますころには内容はすでに忘れていた。

目を覚ますと午後4時半だった。

窓の外には雪が降っていた。










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