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親切

 これは一体どうすれば……。結城かなと加納みや、おそらくこの二人は俺の趣味アカを知っている。アカで呟いた行為を二人がするからな。まあかなは少し大袈裟な動作だったが……、偶々……とは流石に考えにくい。ならやっぱり二人は俺のこと……。しかし、俺には幼馴染みいう好きな相手が……。それを二人に話して、いや待て待て! もし二人に話して……。


「何言っているのかしら宮本君。勘違いも甚だしいわ」

「ちょっと裕君大丈夫?」


 うわああああああっ。軽く死ねますわこれ。可能性は高いけど確実ではないからな。ま、しばらく様子を見るか……ていうかもし二人が俺の趣味アカ知っているなら、あれやこれや呟いた恥ずかしい内容も知っているってことになるぞ! うおおおおおと午後の授業中は一人悶絶をした。

 学校が終わり部活に行った。部活は弓道部でそこそこの強さだから一応レギュラーには入っている。そして部活終わり、帰っていると大体の頻度でまりに会う。


「裕志」

「おぉ、まりか」

「お疲れ、部活」

「まりもな」


 まりは運動が苦手だから生徒会に入っている。確か書記だったかな。


「どう生徒会の仕事は?」

「うーん。なかなか暇ね」

「暇なんだ」

「まぁ、書記はね。後、行事がない時は」

「なるほど……」

「あのさ裕志」

「ん? なんだよ」


 なんかもじもじしている。どうかしたか?


「看護婦さん好きなの?」

「え!?」


 は? どうした急に!? なんで知って……


「いや、別に変な意味じゃなくて、ただ男子ってナースさん好きならしいから訊いてみただけよっ」

「……」


 そ、そうか。それならまぁ、ある程度正直に答えるか。


「まぁ、好き……だよ」

「やっぱり頑張っているところとか?」

「……」


 言えない! 制服姿が好きだなんて! しかもミニが!!


「白衣が格好いいからかな?」


 ぎりぎりかな?


「へぇー、そうなんだーっ」

「……」

「……」


 そしてしばらくお互い黙ったまま家に帰った。もう、なんだったんだろうあの質問。分かんねーなと思いながら部屋で色々フォロワーさん等のコメントを見ていた。そしたら、

『リンちゃんは恥じらうを見返してるんだけど8話の大和に起きるラッキースケベみたいなの本当に羨ましいなぁ』

 僕もつい同感してコメントをした。

『分かる分かる。男子の憧れだよねーっ』

『そうそう』

 8話で起きたラッキースケベとは大和がこけた後にリンちゃんのスカートの中が見えるという話だ。

『男のロマンだねー』

『本当だなー』

 そして会話が終わり色々家で勉強や、飯などをした後スマホを見ると昨日来た知らないアカウント『ランラン』さんからだった。俺は少し戸惑った。あの二人のどっちかかな? そして内容を見ると、

『ラッキースケベ最高だよね』

 俺はあれ? と思った。想像と違うコメントが来て戸惑う。もしかしてあの二人じゃないのかな。前の内容から女子っぽいけど。そしてこの人のアカウントの呟きを見てみると、あんまり呟いてはいなかったが、『始めました』『宜しくお願いします』『今日食べる料理です』くらいは書いてあった。本当に最近始めたっぽい感じだった。うーん、あの二人かどうか確かめたい。しかし『ラッキースケベ最高』と呟くイメージもない。少し探ってみるか。

『どういうところが最高なの?』

 少し時間かかりながら、

『好きな男の恥ずかしい所を見れちゃうのはよだれものだから』

 え? そんなこと考えるんだ。変態だ。

『変態だ』

『女もそりゃあ変態な部分はあるわよ』

 あははと楽しみながら話をする。この子と話すのは意外と面白い。

『ところである男子にユウさんの言ったこ試してみたんだけど効果が見込まれなかったんだけど』

『試したんだ』

『うん。けどなかなか意識してもらなえなくて』

『まぁ、直接声かけた訳じゃないから』

『やっぱりそっかぁ』

『仲は良いの?』

(お、これでどっちか分かるんじゃ……)

『昔一緒に遊んだことはあるの』

(え? もしかしてあの二人じゃないのか??)

『ふーん、そうなんだ』

 俺はそうとしか答えれなかった。

『やっぱり直接行動に示した方が良いですかね』

『そうでないと意識されるのは難しい』

『具体的にはどんなことかな?』

『親切にするとか』

『なるほど。ありがとうございます。分かりましたやってみます』

『頑張って』

 俺は彼女に伝えた達成感と不安が入り混じりながら呟きを止めた。

 次の日。いつものように登校していると、後ろからまりの声がかかる。


「おはよう」

「よっ」

「昨日のアニメ超面白かったことない?」

「あ、そう言えば昨日そのまま見なかった」

「なーんだ。そ」


 彼女は少しつまらなさそうだった。


「あー、また見とくよ」

「う、うん。そうだね」

「ところでさーっ女もラッキースケベ好きなん?」

「え?」


 彼女は意外な顔をして俺は気付く。まずった! 変なことを普通に訊いてしまった!


「ア、アニメにもそういうシーン出てくるから女子ってどう思うのかなーって」

「あ、あぁ……。ちょっと気恥ずかしくなっちゃうわ」


 昨日みたいにまたお互い喋らなくなる。

(しくったーっ、俺の馬鹿っ)

 そして学校に着き、じゃあね裕志と2階の廊下でまりと別れた。そして落ち込みながらクラスに着くと、ザワついていた。

 なんだと思いクラスを眺めると俺の席にクラスの二大美女がいた。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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