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平凡な錬金術師  作者: にゃおぞう
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第5話 ハーグに忍び寄る殺意

 ハゲさんは死にません。

 塾に通い始めて、2週間程経過した頃に、ルビーの魔力操作が格段に上手くなっていた。本来では、【特級】スキルが必要である水弾(ウォーターボール)を自在に操っていた。というか、既に(ボール)ですらなかった。

 1ヶ月程経過し、大体半数の生徒が魔力を感じ操作出来る様になっていた。最近では俺も、集中すると魔力が身体を流れて行く感じや、周囲にその流れがあるのが感じられる様になっていた。

 他人の技能は見ていないのでわからないが、今の状態で確認したところ、魔力感知【初級】と魔力操作【初級】を覚えていた。これって、もしかしたら探索や戦闘を主とする、冒険者レベルでは必須の技能ではないだろうか……。

 キャロル先生から、魔力操作について教えて貰ったが、魔力で身体の動きを強化するスキルについて聞いた。自称前世の知識(?)で、試していたら動き易くなったらしい。周囲に誰も、意識して使っている人が居なかったらしく、キャロル先生は身体強化(フィジカルブースト)とか勝手に名付けていた。


 「はっはっはぁ。キャロル先生から聞いたが身体強化(フィジカルブースト)とかいう魔法技能を覚えたらしいが無駄な事だ」


 ハーグ先生の、体力トレーニングである。

 俺達は、全員ではないが確かに強化出来る様になっていた。しかし、現在は誰も使えておらずいつも通り地獄の持久走となっている。

 実際に、基礎体力は上がっている。講義開始当初は、街の外周を3周程していたが、今では倍の6周になっていた。走る時間は同じで、距離が増えているのでペースも上がっている。

 楽になって行くと思っていたのに、体力筋力に合わせて距離が伸びて行く絶望しかない講義だ。


 歴史の講義で、ハーグ先生が魔法技能が無駄だと言っていた理由がわかった。街の防衛に関わる、外壁の仕組みのせいだったようだ。

 街の外壁の中には、魔力を霧散させる鉱石が使われており、特定範囲に魔力が完全に無い状態を維持していた。


 この世界では、魔力欠乏症で目眩や昏倒する事は無い。しかし、急に魔法が使えなくなる為、魔力感知や魔力操作が重要になる。大気の魔力だけでも、効率は悪いが魔法は発動可能だからだ。

 世の大魔法使い、大賢者などの称号を与えられている者達は、大気の魔力を使い魔法を放ちつつ大気の魔力を少しずつ体内に集め、永久機関の様な事が出来る。

 魔力回復については、回復薬で摂取するのが一番なのは揺るがない。ウチは錬金術工房なので、そこは推して行く。


 この塾って、確かに色々学べてはいるけど、冒険者育成学校の様な気がして来た。実際、学費の免除的な方法として、定期的にお使いの様な依頼をこなしてもいる。

 手ごろな駒作り、といえば言い方が悪いが実際に、そういった流れもあるのだろう。


 俺は飽くまでも、埋没して無難に生きて行くのだ。

 (フラグ)

 いつまでも変わらず、同じ事をやらされるのってキツいですよね。

 私は、完全にインドア派だったので、高校の授業で開始から終了まで走らされたりしてた頃は、体育教師死すべしといつも思っていました。

 マラソン大会とか、学校行事にあった意味ほんと未だに理解出来ません。

 と愚痴はともかく、サクヤ君は魔力の扱いを覚えて戦場へと駆り出されてしまうに違いありませんね。

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