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平凡な錬金術師  作者: にゃおぞう
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第3話 学習塾へ

 祖父が住んでいる街の、学習塾に入った訳だが、俺が錬金術の腕を磨いていたのと同じ様に入学時点で、スキルを持つ人が居たらしい。


 剣術、拳術、魔術等を使える者が入って来ているそうだ。活発な子供達は、剣士や騎士は勿論だが派手な魔法を使う魔道士に憧れて実際にスキルを得る者が毎年一握りは居るとの事だった。


 因みにこの世界では、明確なジョブという様なモノは確認されていない。称号というモノがあり、犯罪を犯した者が自動的に得る称号や、試験合格や王以上に認められて得られる称号がある。


 称号により、筋力や魔力や器用さ等にボーナスが得られる。これらは15歳の成人の儀で何か貰えるようで今は特に関係無いらしい。


 学習塾は各街ごとにあり、基本的には街の子供達しか居ない。しかし、許容人数はどこでもある為、隣街等から流れて来る子供も居たりする。


 この街の学習塾で、同じ学年の人は20人くらいだろうか? 5歳になる年から、入れるだけであって強制では無いので、多い年もあれば少ない年もあるそうだ。


 目立つのは、燃える様な赤い短髪に金色の瞳をした、いかにもヤンチャという印象のジェットという男の子。

 中性的な顔立ちで、青いオカッパ頭で青い瞳の爽やかなフリードという男の子。

 サラサラとした黒髪が肩まで伸びた、ルビーの様な眼をした名前もルビーな女の子。

 暗いグリーン系の色で少しウェーブのかかったロングヘアで、前髪で目が見えない妖しい雰囲気丸出しのジニーという女の子。


 あまり目立つのは好きではないので、関わらないようにしようと思っていたがフリードから声をかけられてしまった。


 「君は、あの有名な錬金術工房で薬を売ってはいなかったかい?」


 「おじいちゃんの工房だから、作った物を売ったりはしてたよ」


 「やはりそうか、君の所の薬にはいつもお世話になってるからね!」


 「おぉ、あの薬屋な。俺もケンカした後とかに親に怒鳴られながら塗られたりするわ」


 「へぇ〜、あそこの薬って苦くなくて飲み易いのよね」


 「薬だけじゃなく、呪いの触媒も豊富」


 フリードの会話を聞いて、ジェットとルビーとジニーも会話に参加して来た。関わらないようにしようとしてたメンバー勢揃いである。


 ジェットは、拳士を目指しているというか、ケンカばかりしていたら拳術【初級】がいつの間にかあったらしく、流れで進んでいるらしい。

 フリードは、騎士の家系らしく剣術【初級】持ちで、目標は王国の聖騎士になりたいそうだ。

 ルビーは、魔法に夢見る少女で一度王都で見た水魔法の演舞が綺麗で忘れられず、家で練習していたら水魔術【初級】が手に入ったらしい……。火の様な赤い眼で、水魔術なのは触れないでおいた。

 ジニーは見た目がアレで、呪いに興味があるのだがスキルはまだ無いらしい。というのも、呪術【初級】が身につくまでは、触媒が大量に必要で子供のお小遣い程度でどうこう出来るモノでは無いらしい。逆に【特級】まで行くと大規模な物意外は魔力のみで使える様になるらしい。


 女の子サイドが、個性的過ぎて怖くなって来た。既に手遅れかもしれないが、なるべく関わらない様にしようと思う。


 他の目立たない子達は、8割くらいは生産職を目指していて、家庭的とか献身的な印象の者が多かった。

 平凡を目指す俺的には、問題児っぽいジェットを除けば可も無く不可も無い感じの生徒だと思う。


 生産職を目指している、多数の子達とは将来的に良い関係性を築いて行きたい。

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