霊山の狐
時は乱世が終わるころ。北国の小国、暮日崎ではある義賊が名を馳せていた。
名を〝霊山の狐〟。金色の髪に狐の耳と尻尾をくっつけた妙な扮装ながら、目の覚めるような美貌を誇るその者は、城の兵士を容易く薙ぎ伏せて次々と犯行に及んだ。
対策隊副隊長を務める青年、石蕗桐悟は賊の根城と思しき銀麗山への山狩りに加わるも、崖から滑落して遭難してしまう。
それを助けたのは、銀麗山に住む少女だった。
「……おまえ、何者だ?」
しかし桐悟は少女が只者でないと気づいてしまう。彼がそう訊ねたとき、少女のまわりに光が跳ねた。
「名前は陽雨。よろしく」
現れたのは件の義賊。金の瞳と金の髪、狐の耳と尻尾を備えた彼女に桐悟は仰天するが、敵意がないことをどうにか示し、なんとか一命を取り留める。
そこで桐悟は、数々の驚きに見舞われた。
陽雨には月緒という名の妹がいること。
そしてなにより、陽雨と月緒は超常を司る存在――〝天威〟であるということ。
狐の姉妹とそれに行き逢った兵士にまつわる、純和風ファンタジー。
◇◆◇
完結済み。
文量は文庫本一冊分(300ページ)ほどです。
楽しんでいただけましたら幸いです。
序章 ―― 義賊〝霊山の狐〟
2019/03/22 18:34
(改)
幕間
2019/03/23 02:21
第一章 ―― 義賊と兵士 其の一
2019/03/23 18:15
第一章 ―― 義賊と兵士 其の二
2019/03/23 22:33
第二章 ―― 騒がしい日々 其の一
2019/03/24 09:32
第二章 ―― 騒がしい日々 其の二
2019/03/25 00:35
第二章 ―― 騒がしい日々 其の三
2019/03/25 08:00
第三章 ―― 暗雲立つ 其の一
2019/03/25 21:22
第三章 ―― 暗雲立つ 其の二
2019/03/26 21:00
第三章 ―― 暗雲立つ 其の三
2019/03/27 21:00
第四章 ―― 暁に響く 其の一
2019/03/28 21:00
(改)
第四章 ―― 暁に響く 其の二
2019/03/29 21:00
第四章 ―― 暁に響く 其の三
2019/03/30 21:00
第四章 ―― 暁に響く 其の四
2019/03/31 21:00
第四章 ―― 暁に響く 其の五
2019/04/01 21:00
第四章 ―― 暁に響く 其の六
2019/04/02 21:00
終章 ―― 天威〝霊山の狐〟
2019/04/03 21:00