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7 ★キャラシートと基本システム(4) ビルドスキル

〇ビルドスキル


ビルドはキャラの持つ能力の中身を分類・説明するためのもので、キャラ設定の一部、フレーバーテキストのようなものです。

それに対して、ビルドスキルは戦闘やその他の判定に使うために、より具体的に設定を行います。


まず、アクティブなもの(A、行使型)とパッシブなもの(P、常時発動型)に分けます。

基本的なものは、「クラス」と「アビリティ」の組み合わせである「ビルド」から考えます。

ビルドスキルは、アビリティ一つに対して二つ程度で設定するものとします。


例1)

駆け出し以前、学院で魔術を習っている子供といったキャラです。

ビルド[クラス:メイジ(下級魔術師)、アビリティ:アタッカー(火力)]


「火系統の下位魔術を扱える」「魔術について下位の知識や認知能力がある」といったところを、ビルドスキルで表現します。

ビルドスキル[A:火魔術(下)][P:魔術識(下)]


上の例では行使型と常時発動型を一つずつにしましたが、[A:火魔術(中)]など、一つに重ねて階位を上げるのもありです。「魔術の知識はないのに、駆け出しにしては高火力が出せる」みたいなキャラを表現できます。


弱点や欠点となるようなビルドスキルを設定することで、追加のビルドスキルの枠を獲得することもできます。魔物と勘違いされるほど醜いとか、女性に触られるだけで生命力が激減するとか。

制約による強化みたいなネタを表現したり、人外キャラの特殊能力のバランスを取ったりします。


また、ビルドスキルは、同じような要素を持つ能力であれば、内容を特化したものの方が質が向上するものとします。[A:火魔術(下)-火球を飛ばす]とした場合、行使の仕方は限られますが、無限定の[火魔術(下)]で火球を飛ばすよりは明らかに威力が勝り、工夫すれば[火魔術(中)]で飛ばした火球と対等ということもあり得ます。


ビルドスキルは、アビリティによって影響を受けます。

例えば、属性さえ無くした[A:魔術(下)]という汎用魔術スキルを取るとします。色々な魔術を一通り使える代わりに威力は低い、生活魔法系の術者を表現しています。


同じ[A:魔術(下)]でも、[アタッカー(火力)]のアビリティの場合、最低限の攻撃ができる代わりに器用なことをやろうとしても成功しにくく、[ユーティリティー(利便)]のアビリティの場合、直接攻撃に使うには威力が無いけれど器用な操作ができるでしょう。


例2)

アンデッドモンスターのリッチです。

ビルド[クラス:エルダーリッチ(高位の不死霊体)、アビリティ:アタッカー(火力)、クラフター(製作)、サポーター(支援)]


「魔術が得意」「霊体」「麻痺や恐怖などの特殊攻撃」といった特性を表現します。

ビルドスキル[A:闇魔術(上)][A:霊魂への攻撃(弱)][P:霊体(物理攻撃耐性)][P:対聖属性弱体化]


続いて、三つのアビリティから六つのビルドスキルを設定します。うち三つを重ねて闇魔術(上)を、アタッカーとサポーターの二つを重ねて不死属性攻撃(霊魂への攻撃(弱))を、[対聖属性弱体化]のネガティブなビルドスキルを設定することで得たもう一つのビルドスキルとクラフターを合わせて[霊体(物理攻撃耐性)]を取っているイメージです。


ビルドスキルは、GM側で世界感に合わせて列挙したり、転生神におねだりの場面を作って駆け引きしたりして、キャラ作成と合わせて時間を掛けて設定する方法、ビルドと合わせて一方的に設定してしまう方法など、色々なやり方があるでしょう。


また、プレイヤーがどんな遊びをしたいかも重要です。戦闘メインでゲームっぽくしたければ、ビルドスキルは「プログラムのように決まった形で発動する」ものとしてサクサク処理した方が良いでしょう。いろいろ工夫をしてそのアイデアをひねり出すのを遊びたい場合は、術の発動形態の自由度を高め、細かく段階を分けて処理します。

前者を「クローズドスキル」、後者を「オープンスキル」と呼ぶことにします。


キャラシート上では特に違いが出ませんが、「氷の矢を作り出して攻撃する」ようなクローズド寄りのスキルと「指先で触れた場所を凍り付かせる」オープン寄りのスキルでは、プレイによっては結構違いがあります。

前者は工夫をしても、ダメージを多少増加させるくらいで処理できますが、後者は「敵の脊椎部分を凍らせます」「頸動脈付近を凍らせます」みたいなことをプレイヤーが言い出すと、割と処理が難しくなってきます。


オープンスキルを許容する場合、特に精神操作系等のスキルは、弁の立つプレイヤーがいる場合に効果設定の自由度を高めると、別のゲームが開始されてしまう危険度が高いと言えますのでご注意を。


ビルドスキルに関しては、キャラ作成だけで2時間くらい遊べるプレイヤーもあり得ますし、ネタビルドに走った場合は普通のシナリオはあっという間に崩壊するので、キャラ作成が終わってからシナリオを作るのも一つの考え方だと思います。


なお、特殊なビルドスキルは、「チートスキル」から発生します。

次回は、「チートスキル」について説明します。



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