【第1回】バトンごっこ
設定・・・三人で恋人状態の頃に実行
SNSでよくある「バトン」に三人で挑戦してみましょう。
菜々「わー!バトンとか懐かし-!高校以来ですよあたし」
豊島「何?バトンって」
菜「えっ、知らないんですか?こう、いっぱいある質問に答えたヤツをSNSなんかで公開して、同じ質問を知り合いの人に回して答えさせるんです」
茂松「あーなるほど。自分はこの質問に対してこう答えたけど、この人はどう答えるのかなー?って楽しんだりする感じ?」
菜「そんな感じです」
茂「めんどー」
菜「えー!」
豊「同じく」
菜「えー!!」
――つべこべ言ってないで、早速参ります。
1)フルネーム、年齢、職業は?
菜「御崎菜々、27歳、コンビニバイトです」
豊「豊島裕太、37歳、プログラマ…じゃなかった、システムエンジニアか」
茂「茂松要、同じく37歳のシステムエンジニア。あとついでに、営業マンか?」
2)身長は?
菜「160……ある…はず…」
豊「覚えてねーけど、180後半だったかな」
茂「180ちょいだっけ」
菜「二人ともずるいです」
茂「悔しかったら伸びてみ」
菜「うぬー!」
豊「無駄ステータスだよな、180超えてたって」
3)あだ名は?
菜「『なっちゃん』はカナちゃんさんだけで、お店の常連さんからは『みさちゃん』とか呼ばれてます。名札がひらがなで『みさき』だから」
茂「ガキの頃から『カナ』とか『カナちゃん』が多かったな。『シゲ』は裕太だけだし、『カナちゃんさん』はなっちゃんだけ」
豊「…ねーな。あだ名は」
茂「学生の頃つけてやったろ『よっしー』って」
豊「俺のあだ名にそれをカウントするな」
茂「ゲームでしょっちゅう使うくせに」
豊「それ以外に使える名前がないだけだ」
4)部活は?
菜「あたしは小中高ずっと吹奏楽でした。メインが打楽器パートで、たまに人が足りない低音パートで金管楽器吹いたりしてました」
豊「あー、だから音楽関係詳しいんだ」
茂「吹奏楽経験者って、下手したら合唱経験者並みに歌うまいヤツ多いもんな」
豊「俺は小中高通して野球部。何故かずっとキャッチャーだった」
菜「甲子園出場経験は?」
豊「あったらもう少し頑張ってプロ目指すわ、こんな仕事してないで。最高成績は県大会二回戦敗退」
茂「実はずっと補欠でした、ってオチねーの?」
豊「ずっとスタメン張ってたわ。残念ながら補欠が出るほど部員いなかったってオチならあるけどな」
茂「なんかそれずるくね?」
豊「うるせー。お前はどうなんだよ」
茂「俺は小学校でサッカー、中学でソフテニ、高校はP研」
菜「ぴーけん?」
茂「PC研究会。という名の、オタクの掃き溜め」
豊「お前だけ一貫性ねーな」
茂「オタクスピリットだけは小坊から一貫してるぜ」
豊「精神年齢がガキのまま止まってる要因は把握した」
5)趣味は?
菜「カラオケ、かな?」
豊「アニメ鑑賞とゲーム」
茂「アニメとゲームとケイナ様」
豊「…ケイナを趣味って呼んでいいのか。普通にアニソンでいいだろ」
茂「ケイナ様を欠いたアニソン界など、紅ショウガのない焼きそばに等しい」
豊「例えが庶民的すぎるわ」
菜「…あたし、紅ショウガ食べれない…」
茂「は!?人生損してるぞなっちゃん!」
豊「そうだそうだ!」
菜「き、嫌いなのは紅ショウガの方であって、ケイナは…って二人とも目がマジすぎて怖いですっ!」
6)視力は?
豊「なんで視力なんか答えさせられるんだよ」
茂「誰得すぎるわ」
菜「バトンってそんなモンですよ。いちいち疑問感じてたらキリないです」
豊「そうなのか」
菜「あたしは裸眼で1.0よりは上だったはず」
茂「俺は眼鏡でギリ1.0だったかな。裸眼じゃなんにも見えねー」
豊「視力検査器の記号全部見える」
茂「スケベだからな」
菜「俗に言うスケベ目ですよね」
豊「純粋に視力がいいことを褒めてもらえると思ってた時期が俺にもありました」
7)好きな人います?
菜「いるー!」
豊「待て待て待て」
茂「今それはっきりさせんのはさすがにまずいんじゃ」
菜「いるかいないかなら別に平気ですよ。あたし以外に好きな人がいるなら、二人ともはっきり言っちゃっていいんですよ?あたし以外でも」
茂「二回言いやがった…」
豊「…か…彼女以外、いない」
茂「…同じく」
菜「なーんか二人とも嘘くさいなー?」
茂「恋愛童貞をあまりいじめないでください」
豊「次いくぞ次」
菜「むー」
8)年上派?年下派?
菜「だんっぜん、年上!」
豊「待て。派って何の?」
茂「傾向的に考えて、異性の好みだろ」
豊「あー、把握した」
茂「俺はどっちでもねーなー。年上だろうが年下だろうが、ピンと来たことねーし」
菜「お気に入りのアニメキャラの傾向は?」
茂「それで考えると…男主人公より年上なキャラが多い、かも」
菜「カナちゃんさんはお姉さんキャラが好き、と」
茂「…そうなるのか?」
豊「俺は」
茂「年下だろ?」
菜「年下以外あります?」
豊「揺るぎないロリコン認定いい加減にしてください」
9)愛用煙草の銘柄とこだわりは?
豊「こういうのってさ、実際の名前出していいモンなのか?」
菜「SNSなんかでは伏せ字にしたりしますよ」
茂「煙草なら問題ねーと思うけどな」
菜「あたしはメ○ウス。他の煙草も吸えるけど、6ミリよりきつくないヤツがいいかな?あとメンソールは無理」
豊「セ○タ。断然ソフト」
菜「ボックスとソフトパックって何が違うんですか?中身一緒ですよね?」
豊「一緒なのはわかってんだけど、実際に吸うと味が違って感じるんだよな」
茂「吸ってみねーとわかんねーけど、ほんとそうだよな」
豊「あー、あときつかろうがメンソールだろうが何でもいける。煙が出りゃどれでも吸える」
菜「肺がんまっしぐらですね」
茂「俺はマ○メン。どっちでもいいけど、中身潰れにくいボックスがいい。メンソールなしでも何でも吸えるけど、ある方が好きだな」
菜「メンソール煙草ってEDになりやすいらしいですよ」
茂「は!?マジ!?」
豊「女の子がEDとか言うんじゃない!それにそれはただの迷信だってちゃんと医学的に証明されてる!」
菜「カナちゃんさんの時々もらって吸ってるから必死にそれ調べた感まるわかりですよ豊島さん」
茂「…とりあえずメンソール常用してもセーフ、ってことでFA?」
豊「…たぶんな」
10)煙草は一日何本?
菜「三日置きくらいに買ってるから、5本前後かな?」
豊「ずいぶん減ったな」
菜「会社にいた頃は確実に10本くらい吸ってましたからね」
茂「俺は一日一箱吸いきるかどうかくらい。次の日に持ち越せたらラッキーって思う」
豊「正直、一日一箱じゃ足りねー」
茂「足りなくなったら平気で俺の煙草もらってくしな」
豊「ちゃんと断ってからもらってるし、たまに奢ってやってんだからいいだろ別に」
茂「一箱で間に合わせろっつんだよ」
菜「これがいずれ一箱1000円になった時のことを思うと…」
豊「それだけは言わないでくれ。考えないようにしてんだから」
茂「ささやかな友情関係が一気に破綻しかねない、由々しき問題だからな煙草の値上がりは」
菜「ちなみにあたしは1000円になったら煙草やめるつもりですけど、禁煙する気あります?」
豊「ない」
茂「無理」
菜「ニコ厨乙」
11)ずばり何フェチ?
茂「うわー。人前で堂々と言えない系がついにきたー」
菜「あたしは声フェチと手フェチかなー」
豊「堂々と言いやがった」
菜「別に特定の誰かの、とは言ってませんし」
茂「好みのタイプも何もねーのに、フェチなんて考えたこともねーよ」
豊「だよな」
菜「ロリフェチじゃないんですか?」
豊「ロリはフェチとは言わないしそもそもロリコンじゃない」
茂「自己否定乙」
菜「じゃあ胸フェチとお尻フェチと足フェチ、どれが近いですか?」
茂「うわーそれ悩むー…………強いて言うなら、足?」
豊「…胸、かな」
菜「はあ…」
茂「そう落ち込むななっちゃん。裕太の場合は『ない方がいい』って意味だから」
菜「あ、そっか」
豊「その発言は誤解を招くし、完全に菜々ちゃんに対するセクハラだぞシゲ」
12)S?M?
豊「…知らん」
菜「え?Mじゃないですか」
茂「まごう事なきMだよな」
豊「そうやっていじり倒されやすいからって、気質的にもMだとは俺は認めない」
菜「虚勢乙」
茂「俺はどう考えてもS」
菜「あー、なんか納得かも」
豊「そうか?シゲだって菜々ちゃんに散々いじられる方だろ」
茂「それは俺のSっぷりがなっちゃんのドSっぷりに負けてるだけ」
豊「あー、わかりやすい」
菜「えー?あたし自分ではMだと思ってますけど」
豊「どこが!?」
茂「説得力皆無だわ」
菜「そこまで言うなら、過去の野田との性生活を暴露してあたしのMっぷり証明してあげましょうか?」
豊「脅しの材料選択がドSすぎるわ」
茂「本当に暴露したらドMだけど」
菜「ドSとドMは表裏一体ですから」
茂「説得力ありすぐる」
13)甘党?辛党?
菜「うーん。甘いものも辛いものも好きだなー。甘すぎ辛すぎは苦手だけど」
茂「断然辛党。辛ければ辛いほどよし」
菜「痔になりますよ」
茂「さっきからちょいちょい発言が危ういぞなっちゃん」
豊「どっちも可。薄味寄りなほど可」
茂「ジジイ乙」
14)キャラ作ってます?それとも素?
豊「なんだこれ」
茂「キャラ作ってなんになるんだよ。言わずもがな素だわ」
菜「ですよねえ」
豊「……」
茂「……」
菜「……なんですかその目は。二人して」
豊「…『うみゃー』とか、『ほえー』とか、素でそんなあざといリアクションできる女子なんていない」
茂「それな」
菜「うなーっ!」
豊「まさにそれだってば」
15)仕事でのほっこりエピソード、ありますか?
茂「あるか?俺らの業界でほっこりなんか」
豊「誰かが作ったシステムのソース文なんかのコメントがラリってるの見た時」
茂「あー。よくあるのは『この一行消すな』とか、その後に『消すと何故か処理が落ちる』とか付け足してあったりするヤツな」
豊「これ作った頃、きっと徹夜漬けだったんだろうなーってしみじみ思うよな」
茂「ある意味ほっこりするよな」
菜「笑えないですよ。そんなほっこりは」
茂「なっちゃんならいっぱいあるだろ。コンビニでのほっこり」
菜「そうですね。小さい子がパパママにおねだりしてお菓子買ってもらえてはしゃいでるとこ見たり、他のコンビニ散々回ってやっとこの店で欲しかった商品見つけたーって言ってもらえたり、色々買ってお会計がぴったり1000円だったり777円だったり」
茂「和むわー」
菜「あとは見るからに独り身のお客さんが、違う雑誌無駄に重ねてエロ本買ったりとか、あからさまに見栄張ってスキン買っ」
豊「はい次っ!」
菜「ぶー」
茂「雑誌のカモフラ、あれやっぱ意味ねーの?」
菜「ないですよ。表紙だろうが裏だろうが一発でエロ本ってわかりますし。むしろ堂々とエロ本だけ出してくる方が何とも思いませんし、重ねて出されると『うわ隠してきたよこの人』ってあたしは引きますけどね」
豊「話を広げさせんな馬鹿シゲ!」
16)逆にがっかりエピソードは?
豊「システム発注元からの理不尽な仕様変更。異次元すぎる納期指定。原因不明のバグ」
茂「ダメ元接待の強行。実現不可能な仕様ふっかけてくるクソ担当者。俺のシステム概要説明を何一つ理解しないアホ担当者」
豊「徹夜のサビ残。休日出勤。開発リーダーにさせられるシステムがどんどん増えてきて、俺の負担が一向に減らないこと」
茂「対人ストレス。平身低頭。営業やめて開発一本でいきてーのに、なんか最近俺を営業専属にする話挙がってるらしいし」
菜「…がっかりエピソードじゃなくて、ただの愚痴になってますよ」
豊「シゲの凡ミスフォロー」
茂「裕太の無神経発言のフォロー」
菜「単なるお互いの悪口じゃないですか」
豊「気が滅入る話ばかりだよ、俺らの業界は」
茂「なっちゃんはどうなの?俺らよりは幾分マシなレベルのエピソードあるだろ?」
菜「んー。何も買わずにずーっと店内うろついてる危なそうな人とか、売り場とか商品とか平気で汚していく迷惑客とか、おめでたい思考のクレーマーとか、かな」
豊「客商売もやっぱ大変だな」
菜「福利厚生ろくになし。最低賃金労働。ギリギリの人手にキッツキツの基本シフト。既婚者勢の家庭事情による急な欠勤の穴埋めに駆り出される宿命の独身勢…」
茂「やめようぜこのお題。鬱ループから抜けられる気がしねえ」
豊「うっかり無限ループ処理走らせてPCパンクして強制終了して未保存データが」
茂「だー!鬱エピソード禁止!」
17)お互いを動物にたとえるなら?
豊「…流れ急変しすぎじゃないか?」
菜「これもバトンあるあるですよ。お題考えてる人がネタなくなってきた感まるわかりの、突拍子もない質問は」
茂「メタいわー」
菜「そうだなあ。カナちゃんさんはネコさんで、豊島さんはクマさんかな」
豊「クマ?どこが?」
菜「割と大柄なのにおっとりタイプだし、外見以上に優しいし」
茂「ブチ切れると手えつけらんなくなるしな」
菜「そうなんですか?」
豊「いっそ冬眠で体力回復できる体質になりたい」
茂「わかるわー」
豊「シゲのネコは俺も同意。気まぐれで自分の興味あることにしか意識向けない辺りが特に」
菜「あ。そういえばあたし的にカナちゃんさんはネコじゃなくタチでした」
茂「唐突な掛け算発言禁止!」
豊「…で、菜々ちゃんはハムスター辺りかな。ちょこまかするし」
菜「頬袋欲しいですよねえ。食べたい時にすぐ取り出せて、便利だろうなー」
豊「巣穴に溜めないで、ずっと口に入れておくつもりか」
茂「俺こういう例え系苦手なんだよなー。裕太のクマは妙に納得したから、同意しとくわ。なっちゃんはどっちかってーと、ウサギとかどうよ?」
菜「寂しいと死んじゃいそうな感じに見えます?」
茂「むしろ『このままだと死んじゃうよ?だから構って?』の方が近い」
豊「ヤンデレかまってちゃんとか新しいな」
菜「あたしそんなにあざといイメージばっかり与えてますかね」
茂「何を今さら」
菜「んがー!」
豊「吠えた」
茂「なっちゃん、お手」
菜「わんっ」
豊「犬だったか」
18)どうしても欲しいもの、あります?
茂「ケイナ様のドーム公演のライブチケット!最前列で!」
菜「欲望丸出しですね」
豊「ライブDVD鑑賞してて観客席にお前の姿見つけるとか嫌すぎるわ」
茂「そしたらDVD最低5枚は買うわ」
豊「羞恥ゼロか」
菜「欲しいものかあ。その時々で欲しかったりするものはありますけど、どうしてもっていうのはない、かなあ?」
豊「不眠不休に耐えられる体力。仕事の出来る人材。まとまった休暇」
茂「欲張ってるようで、切実な願望だな」
豊「菜々ちゃんは?思いつかない?」
菜「うーん…強いて挙げるとするなら」
茂「するなら?」
菜「愛?」
豊「はい終了」
茂「おつかれっしたー」
菜「スルーしないでくださいっ!」
19)一つだけ魔法が使えるとしたら、どんな魔法?
菜「時間よー、戻れっ」
茂「それ使えたら最強だよな」
豊「その時点でのステータス引き継げたらの話だけどな」
茂「強くてニューゲームじゃなきゃ意味ねーもんな」
菜「ゲーム脳乙」
茂「シンプルに、一生楽に暮らせる大金が手に入る魔法で十分だわ」
豊「謙虚そうな言い回しに聞こえて、欲まみれの願望だな」
菜「で、アニメ関係とケイナ関係に貢ぎすぎて、あっという間に溶かすんですねわかります」
豊「綺麗に論破したな」
茂「そう言う裕太は時間と金以外で何かあんのかよ」
菜「体力ゲージの最大値拡張、とか?」
茂「俺らばりのゲーム脳的発想だな」
豊「いや…人の考えが読めるようになりたい、とかどうかな」
菜「人の心を悟ると書いてロリと読む、ですね。…あれ?」
茂「それを言うなら、小五のロリと書いて悟りと読む、だろ」
豊「もうやだどこまでもロリ絡めてくるこいつら」
20)最後に一言、感想お願いします
菜「バトン初挑戦、どうでした?」
茂「意外と楽しかったな」
豊「だいぶ疲れたけどな」
菜「またこういうの三人でやりましょうよ。なんならあたしが過去にやったバトン、掘り出してきて三人でやりません?」
茂「あー…なっちゃんの過去の回答見んの怖いから、やめとくわ」
菜「なんでですか」
豊「やったバトンって、菜々ちゃんが高校生の時に回答したヤツなんだろ?」
菜「そうですよ?」
豊「菜々ちゃんが高校生の時って、腐の全盛期じゃない?」
菜「そうですね」
豊「全力でお断りします」
茂「右に同じく」
菜「うぐー!」
オムニバス形式で書けるネタないかなーと思っていた時に、偶然バトンに回答している記事を見つけて「これだ!」と早速ネタにしてみました。一問一答で簡潔に進められて、軽くフリートークも挟めて、ついでにキャラ紹介も出来る。創作に煮詰まった時はいいですねこういうネタ。今後も使おうかとタイトルに『第1回』と付けてみました。
にしても、バトン文化って廃れてなかったんですね。質問の項目に時代の変化は見受けられど、基本的に筆者がバトン回答に積極的に参加してた10数年前と感覚は同じでした。ちなみに今回取り上げたバトンは完全オリジナルですので、誰に回す予定もございません。自分のキャラにも答えさせてみたいなーなんて奇特なことを思いつかれた方は、どうぞご自由にお使いください。




