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【パロネタ】もしも三人がRPGの世界に迷いこんだら

設定・・・現実から少し離れて、三人でRPGの世界を楽しみましょう。

よくある冒険モノRPGのゲームキャラになった三人。ゲームはコンビ状態でスタートできるみたいなので、もう一人を無事に仲間に加えたらさあ、長い長い冒険が始まりますよ。

【パーティ編成:菜々&豊島の場合】


豊島「どうやらパーティの枠はもう一人分あるらしい」

菜々「ソースは?」

豊「非公式の攻略サイト」

菜「色々とツッコミどころ満載ですね」

豊「ともあれ、仲間になりそうなヤツを探すなら、やっぱり人が集まる場所が無難だろってことで」

菜「こうしてイベント会場に来てみたわけですよね」

?「プレイヤーありきの説明口調乙」

豊「お、早速出た。お前が勧誘可能キャラか」

菜「名前は何て言うんです?」

茂松「いや、普通に茂松で…」

菜「名前変更可能なんですかね、このゲームのシステム」

豊「選択制らしいな。茂松、シゲ、カナちゃん、の三つから選べるんだとさ」

菜「あたしチロル派なんだけどなー」

豊「え、こういう時はゲレゲレ一択だろ」

茂「あからさま人外くせー名前を候補にすんじゃねーよ」

菜「そもそも仲間になってくれるんですか?」

茂「あー、わりーけどパス。クソゲー臭しかしねーしつまんなそ」

豊「なるほど。攻略サイトに載ってるこいつの加入成功率だけやけに低いと思ったら、このやる気の無さが原因なわけか」

菜「2%ですか……さすがに厳しいですね」

豊「あ、でもほらココ、特定のアイテム与えると成功率上がるって載ってんぞ」

茂「スマホで攻略サイト見ながらとかRPG感まったくねーな…」

菜「どれどれ……名前に『歌姫の』と付くアイテムを与えると簡単に加入する、ですか」

豊「持ってたっけ、そんなの」

菜「ケイナのベストアルバムならあたし持ってますよ」

茂「いらね。俺も3枚持ってるし」

豊「よりによってガチ勢か」

菜「個体厳選しないと駄目なんですかね。あまりアイテムコレクションしてないカナちゃんさんとエンカウントした方が楽なのかも?」

豊「どこからツッコめばいいんだ…」

茂「ケイナ様のライブチケット譲ってくれんなら、仲間になってやってもいいぞ」

豊「勧誘される側から交渉持ちかけてくるシステムかよ」

菜「うーん。ケイナのライブが必須イベントだったら、どこかで手に入ったんでしょうけどねえ。一周目はサブ要素スルーして進めるつもりなんで、持ってないんです」

茂「ガチゲーマーカップルかお前らは」

豊「参ったな。戦力は確保しておきたかったけど、条件が厳しいシゲの加入に手こずるよりは、他を当たった方が…」

菜「駄目もとでスキルコマンド使ってみましょうか」

茂「なにそれ」

菜「あたし、ケイナの歌得意なんですよ。歌で興味引いてくれたら、仲間になってくれるかなーって」

豊「じゃあ頼んだ、菜々ちゃん」


>コマンド選択『歌姫降臨』発動


茂「うおー!マジで歌うめーじゃんアンタ!仲間なるわ!」

菜「やったあ!家族、じゃなくて仲間が増えましたよ、豊島さん!」

豊「おいやめろ、じゃなくて攻略サイトに載ってねー裏技自力で見つけやがった…」




【パーティ編成:菜々&茂松の場合】


菜々「パワーバランス的に考えて、圧倒的に火力不足だと思うんですよ」

茂松「悪かったな、攻撃力激貧の俺がデフォの相棒でよ」

菜「そんな失礼なこと思ってたって口にはしませんよ」

茂「思ってはいるのな…」

?「そんなもやし野郎とコンビ組んで大丈夫か」

菜「大丈夫です、問題ない。あたしのレベルをメキメキ上げれば」

茂「いやいや勧誘可能キャラのエンカウントだっつのなっちゃん。戦力補強しとこうぜ」

菜「ありゃ、仲間になってくれるんですか?」

?「まあ……別にいいけど」

茂「二つ返事で加入するとかゆるゲーかよ。いいのか?」

?「いや、むしろお前らこそどうなんだ。まだ俺、名乗ってすらいねーんだけど」

菜「あ、言われてみると確かに。お名前は?」

豊島「豊島でも裕太でも、好きに呼んでくれて構わないけどさ」

茂「けど?」

豊「なんつーか、お前らと組んでまともに冒険進められそうか、今のやり取りですげー不安になってきた」

菜「なかなかの心配性さんみたいですね」

茂「んー、こいつの加入成功率40ってのも納得いくわ」

菜「意外ですね、40歳なんですか豊島さん」

豊「目前だけどまだ40じゃないし加入成功率の話だっつの」

菜「ツッコミスキルはなかなかみたいです」

茂「んなもん検証されても何の役にも立たねーわ戦闘には」

豊「駄目だ、不安要素しかねーわお前らじゃ。悪いけど今回は縁がなかったっつーことで…」

茂「まあ待て。なんとまあタイミングのいいことによ、双方がぜってーに損しねー攻略情報見つけたんだわ。それちょいと試さして」

豊「俺に拒否権はなしか」

菜「何を試してみるんです?」

茂「なに、簡単な小技よ。ちょっとなっちゃん、キャラスキン変更してみ」

菜「キャラスキン?どういうのに変えればいいんですか?」

茂「ごにょごにょごにょ…………ってな感じに、よろ」

菜「はあ。では……へーんしーんっ!」


>設定変更「キャラクターの外見を変える」


な「わーいっ!ななたん、ななさいになったよおー!」

茂「誰もキャラ作りまで変えろとは一言も」

な「ほえー?」

茂「ともあれ裕太、俺らの仲間になればこんな幼女と一緒に冒険が出来るんだぞ。どうだ?」

豊「そっ、そんな……手には……」

な「……えへへー」

豊「うぐっ…!」

な「いっしょにいこ?おにいちゃんっ!」

豊「わかった。行こう」

茂「ちょれえ」




【パーティ編成:豊島&茂松の場合】


?「じいいいいいぃ…」

豊島「……のっけから仲間になりたそうな熱い視線送ってくるこの子は何なんだ一体」

茂松「えーと、加入条件がほぼ皆無の超初心者向けエンカウントキャラらしい」

菜々「菜々です。呼び名は『菜々さん』でいいです」

豊「菜々ちゃんか」

茂「俺らの仲間になる?なっちゃん」

菜「総スルーされたのはさておいて、いいですよ仲間になっても」

茂「マジぬるゲーだわ」

豊「じゃあメンバーが増えたところで早速、装備の見直しを一通り…」

菜「その前に、お二人から何やら香ばしいアイテムの気配がするのです。ものすごく気になるのです」

豊「香ばしい?お腹すいてるの?」

茂「いや、食いもん系のアイテムなんて所持品内にねーぞ」

菜「いえいえ、大事なものリストにあるようなアイテムです。ちょっと見せてもらえますか」

豊「のわっ!んなとこに手を突っ込むな!」

茂「遠慮ねーなあ」

菜「見つけましたあっ!」

茂「あ?なんだそのアイテム。本?」

豊「あー、さっきの戦闘でドロップしたやつ。なんかレアっぽいから一応拾っといたけど、何の本なのかはまだ読んでな…」

菜「是非とも読むべきです!今すぐ読むべきです!そしてこんな世界に染まるべきなんですお二人は!」

豊「世界?何の話?」

茂「鼻息荒くしてるとこわりーけど、ちょっと貸せ」

菜「うにゃっ!何するんですか!返してくださいー!」

茂「…………あー、たぶんコレ、あれだわ。呪いのアイテム」

豊「呪い?別にステータス異常も何もならなかったけど」

茂「そうじゃなくて、持ってるだけでなっちゃんみてーなのをわんさか引き寄せちまう、厄介な代物ってこと。やおい本だぞコレ」

豊「あー……察した」

菜「これもっ、何かのっ、ご縁ですか、らっ!是非っ、その道にっ……んもー届かないー!」

茂「俺の周りを跳ねんな、鬱陶しい」

豊「意地悪してねーで返してやれよ。んなもん持ってたってどうせ使い道ねーんだから」

茂「よーし、じゃあ…」


>コマンド選択『とってこい』発動


茂「うらあっ!」

菜「きゃうーん!」

豊「犬か」

茂「ま、アイテム与えてバッチリ懐いてくれたことだし、なんとか三人パーティで…」

豊「……おい。向こうにいる野郎二人組に話し掛けに行ったぞ」

茂「はいい!?」

菜「ねえねえ、お兄さん達はどういう関係なんですか?もしかしなくてもデキてたりしませんか?」

豊「行動力が凄まじすぎて予測がつかねえ…」

茂「なんつーか、加入成功率もずば抜けて高けりゃ、離脱率も断トツに高い理由がわかったわ」

豊「目を離すとすぐどっか行っちまうわけな」

茂「……お。やんわり断られたっぽいな。まああんな勢いで腐女子に迫られちゃ、あらゆる危険を本能で察するだろーよ」

豊「どれだけ掛け算妄想の材料にされるか、わかったもんじゃねーからな」

菜「おっ、わんこ系ショタっ子はっけーん!わーいっ、おねショタパーティ組みましょーっ!」

豊「こらーっ!戻ってきなさーい!」

茂「こんなメンツでRPGなんかまともに出来るかよ…」

Twitterにて「#いいねの数だけうちの子がRPGで味方になる条件を晒す」というハッシュタグに便乗してみて、RPG要素皆無のウチの三人でRPGをやったらどうなるんだろうと、妄想を掘り下げてみました。

プレイヤーとしては割と高レベルな腕を持つ三人でしょうけど、ゲームキャラとしてはおそらく突出した能力もなければツッコミ要素満載な特徴を持ち、突飛な行動ばかりするネタキャラにしかならないのではないかと。

とはいえ、ツッコミ盛りだくさんのギャグSSに仕上げられて、割と満足しています。

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