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155.墓参り


・ヨツバ視点


今日、私とネルちゃんは、ナンシーさんに連れられて、町の墓場に来ている。



「ネル、今から大事なお話をするわね」


「パパは本当は家出したんじゃなくて、死んでいたんでしょ?」


「……」



ネルちゃんは今8歳。

ナンシーさんは今日までネルちゃんには父親のことを隠していたつもりだったみたいだ。

でも、賢いネルちゃんは既に察していたらしい。



「ええ。そうよ。

ついでにこっちがヨツバの父親の墓よ」



うおおい! マイファーザー!

私が産まれたってのに、顔も見せないのは死んでしまったからか!


というか、ネルちゃんの父親のついで扱いされちゃったよ。

可哀そうに。

今度お花でも供えてあげよう。



「ネルのパパが死んで、もう5年になるのね」


「そうなんだ」


「なーむー」



私が手を合わせていると、二人が不思議そうな顔をして私を見ていた。

そうか。こっちでは仏教は無いのか。


私達はしばらくお墓で父親の話を聞いた後、宿に帰った。


……待てよ?

今ナンシーさんが付き合っている男性は何者だろ?

ナンシーさんビッチ疑惑浮上中。



◇ ◇ ◇ ◇



・トミタ(猫)視点



俺は称号【錬金術の神】により錬金術に必要なMPが0になったのだ。

それにより、今までだったらMPコストがかかり過ぎて制作しようとすら思わなかった物まで作れるのだ。


だから、物は試しに、と悪乗りしてしまった。

後悔はしていない。


森を横切って流れる大きな川に水車を設置、それを原動力にする自動機織はたおりり機とうすを作った。

前の俺だったら錬金術で作るには100000MPくらい必要だっただろう。

あるいは手作業だったら、作るのにべらぼうに時間がかかったに違いない。


だが、今の俺なら、材料さえ揃えたら一瞬で作ることが出来る。

【縮小化】で小さくなれば、細部の加工だって可能だ。


仕組みと使い方をエルフ達には伝えてあるので、今日からでも使用することが出来るだろう。


さて、次は店の商品を錬金術で作るか。

ガラスの器に、鉛筆作りのための人工黒鉛、痛み止めの薬にそれから……


ネルの父親は宿の店主、ヨツバの父親は冒険者です。

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