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短篇

名無し三名様

作者: 不知火 初子



「おれは、暗殺を生業にしている」


「おれは、軍の司令官だ」


「おれは、この頭脳を活かした官僚だ」





「何だ、全員一人称が"おれ"じゃないか」


「しかも話し方まで似ている」


「こうなったら、」


「「??」」


「話し出す前に、自分の名前を言うしかない」


「シリアス口調で、アホみたいな発言やめてくれ」


「いや、その案いいかも」


「なに血迷ってんだ」


「おれが暗殺者だ。そうしなければ、読者に個性が伝わらないだろう」


「前に名前を言うことによって、意味が変わってきてるぞ。やはり語尾に名前にしよう。おれは官僚だ」


「もっと他に良い案はないのか司令官だ」


「その遣り方は、個性出しすぎだ暗殺」


「お前もだな。官僚のおれ」


「まぁ、他に案も出なさそうだし、これで良いじゃないか、暗殺」


「おい待て。おれが暗殺だ」


「いいや、おれが暗殺だ司令官だ」


「ややこしくなるから、自分の役職だけ名乗ってろ」


「うるさいぞ、官僚」


「官僚はおれだぞ、官僚」


「違う、今のは名前の代わりに役職で呼んだだけだ暗殺」


「そうか、その手があった」


「だが、その遣り方だと、やはり誰が話してるのか伝わらない」


「おれ達は、誰に伝えるつもりで話してるんだ?」


「読者だ」


「読者って誰?」


「二人とも、語尾に名前つけるの忘れてるぞ司令官」


「名前というか、役職だがな官僚」


「結局みんな、語尾に役職つけるの定着してるな暗殺」


「まぁ、そうだな司令官」






「みんなー?朝ごはん出来たわよ〜!」



「はい、母さん!」


「はーい、ママ〜!」


「おいよー、母ちゃん!」



「「「あ!」」」







個性の出し方、他にもあったね。







B Y E.






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