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勇者召喚 完了




 シスター・マリーベルには誰にも負けない長所が二つある。

 一つは集中力。一つの事に取りかかると、周りが見えなくなるほど集中する。

 彼女の日課は就寝前の読書であるが、本を読み始めたら、朝日が窓から差し込む事にも気付かない。

 結果として、朝の礼賛をすっぽかし、祈りの時間にいびきをかき、灯り用の油を盗む。しかも、いくら説教されても、必ずその日の内に同じ事を繰り返すのだ。

 そして年配のシスターに叱られて、罰として街からかなり離れた丘まで走り込みをさせられる。これもほぼ日課である。この物騒な世の中で、うら若き乙女にさせるべき事ではないはずなのだが。

 しかしお陰で彼女の走力は、厳しい訓練を施された兵士でさえ足元にも及ばないほどに鍛えられた。

 これが二つ目の長所。


「修道女をクビになったら、従軍して伝令でもやろうかな……」

 目の覚めるような夕焼け空を眺めながら、マリーベルは独りごちた。

 走り込みを開始したのは早朝だった。

 この日の朝、彼女は一計を案じていた。今の自分なら、かなりの速度を維持したまま丘まで走破できるだろう。ならば力の限り走り抜き、丘にたどり着いたら懐に隠し持った本を取り出し、稼いだ時間を有効活用する、と。


 果たして、そのようにしてみた。計画は順調に進んだ。そして、破綻した。


 彼女は自分の完璧な計画に意外な落とし穴が潜んでいた事に気付き、愕然とした。

 読み始めた本が何十冊に一度の名作だったのだ。

 だからじっくり読んだ。尚且つ読み返した。青空は黄昏になっていた。


 マリーベルは「ははっ」と微かに笑った。その表情はあらゆる覚悟を超越した所に存在する、諦観の境地に立った者のそれだった。

 全てに慈悲をもたらすと言う異教の偶像のような、最終解脱的な微笑である。

 許されざる者は、逆に全てを赦そうというのだ。


 トボトボと暗い足取りで道行くマリーベル。黄昏は既にすみれ色に染まり、冴え冴えと星が瞬いている。早く行かなければ周囲は完全に暗闇の世界になるというのに、彼女は足並みを早める事ができなかった。街の明かりに近づく事は、彼女にとっては十三階段を上るのに等しいからだ。


 ふと、彼女は背後から近付く足音に気付いた。

 陰鬱な面持ちのまま振り返ると、暗がりから騎影が覗いた。その瞬間、マリーベルの背筋に氷水を浴びせられたような戦慄が走った。

 現れたのは、体高が牛馬ほどもある巨大な狼と、それに騎乗する完全武装の子鬼ゴブリンであった。


 魔王軍で最もポピュラーな兵種の一つ、狼騎兵ウルフ・ライダー。それが戦など縁の無いはずの安閑たる街の近くまで来る事など想像していなかったマリーベルの思考は、一瞬にして真っ白になった。ゴブリンもまた急に人間のメスが振り返ってこちらを看破した事に驚いて、一瞬停止する。


 悲鳴ひとつなく、互いに無言であった。奇妙な沈黙の後、示し合わせたようにごく静かに、両者は同時に全力疾走を開始した。


 街の門まで何百歩あるだろう。重荷を背負っているとは言え、大狼ダイアウルフの脚力は凄まじく、その距離は絶望的である。あっという間に追いつかれ、無残に引き裂かれるのは明白であった。

 しかしながらそうはならなかった。ゴブリンはダイアウルフのスピードを徐々に上げて、マリーベルに少しずつ肉薄しながら下卑た声で嘲り笑いを発した。いたぶろうというのだ。

 怒りは覚えなかった。ただただ恐ろしさだけが彼女の心臓をつかんで離そうとはしなかったからだ。代わりに燃え盛ったのは生存本能だった。

「あっ、開けて! 開けて下さーいっ!」

 マリーベルは閉ざされた門に向かって叫んだ。そして最近あみだした「ただ速く走る為の走法」を解禁した。

 自分の脚を大きなバネだとイメージし、かかとを付けずにつま先だけを大地に叩きつけるように疾走する。見る見るうちに、彼女の体は放たれた矢のように加速してダイアウルフを引き離す。体力を著しく消耗するので自ら封印した禁断の秘技であったが、禁忌は早速破られた。

 一瞬呆気にとられたゴブリンは、表情を引き締めると「ヘヤァッ!」と短く気勢を上げてダイアウルフの足を速める。再び両者の距離が縮まる。纏う雰囲気に遊びは無い。間合いに入った瞬間に血の雨を降らせようという殺気が漲っていた。


 門まで後少し。だが無情にもそれはまだ開かれてはいない。

「おっ、お願い! 神サマ!」

 マリーベルは叫んだ。神は信じていないが。

 正直に言うと言葉は何でもよかった。大声を出した方が速く走れる事を経験的に知っていたのだ。


 その時、両開きの門扉が僅かに開いた。

(ナイス、神サマ!)

 マリーベルは砂塵を巻き上げながら、猛り狂った暴れ馬のようなスピードで門に突撃した。

 そして獲物に襲いかかる猛禽さながらに飛翔し、その門の隙間を、神業級のボディコントロールですり抜ける。

 砂煙をあげながら地面をゴロゴロ転がっていき、うつ伏せのまま停止。心臓と肺が今にも破れそうだったのでそのまま倒れていたかったが、門に大狼が「ドォン!」と体当たりをする音を聞いて跳ね起きた。

 門が破られそうになるのを兵士たちが必死になって押しとどめる。

「おのれ!」

 他の者より身なりの良い騎士が、開いた門の隙間に槍を突き込んだ。黒い獣にとって致命の一撃とはならなかったが、それでも怯ませ、一時的に退かせる事には成功した。門扉は閉ざされ、頑丈な閂が掛けられる。


「大丈夫ですか、シスター。何故このような危険なところへ?」

 慌ただしく往来する兵士たちを掻き分けて、先ほどの騎士がマリーベルを助け起こした。マリーベルはその顔に見覚えがあった。この街を治めるナイセル伯爵であった。




「避難!?」

 詰め所の一室から素っ頓狂な悲鳴が響いた。

 見た目だけなら楚々とした修道女には似つかわしくない態度にやや驚きながらも、壮年の伯爵は申し訳なさそうな顔で頷いた。

「過日旗を掲げて西へ向かった魔王軍討伐隊はご存知ですかな? 実は今朝、その討伐軍から街の住民を避難させろと伝令がありましてね。時間が無いという事で、教会の皆様には取り急ぎこの街から避難して頂いたのですよ。しかし、まさか街の外に出掛けているシスターがいたとは……」


 魔王軍討伐隊。先日この街で補給していった軍勢の事だろう。勇壮な騎兵が列を成して行軍する様には、戦記ものをこよなく愛するマリーベルも感激し、しばらくの間は子供たちに混じって合戦ごっこに勤しんだものだ。そして毎回、その無尽蔵の体力を活かして切り込み隊を率いていた。しかしそれはたちどころに年配のシスターの耳に入る事になり、こっぴどく怒られたのは記憶に新しい。

 実のところその遠征軍は小規模な部隊であったが、マリーベルの目には未曽有の大軍勢のように映ったのだった。


 マリーベルは小躍りしたい気持ちになった。これで怒られずに済む、と。

 この状況なら、昼間に帰ってこなかった言い訳をでっち上げるのも難しくない。敵の斥候を見かけたから、恐ろしくなって子栗鼠のように震えて隠れていた、とか。まあ実際、それに追い掛け回された訳だが。


 降ってわいた小さな幸運に内心ほくそ笑みながら、表面上は不安げなていを取り繕って言った。

「負けてしまったのですか?」

「惨敗ですよ。何しろ相手は四天王の一人、戦姫サイサリスだったそうですからね」

 マリーベルは椅子を蹴って立ち上がった。手が震え、我知らず唇がわななく。

(四天王! しかも二つ名付き! 激アツ!)

 どうしようもない爛れた思考回路を知る由もないナイセル伯は、マリーベルの反応を誠に善意的に解釈した。

「おお、シスターが恐れるのも無理はありません。どうか気をしっかり持って欲しいのですが……奴めは、この街に汚れた槍を突き立てようと向かってきているのです。シスターを襲った者は恐らく斥候。既に少なくない兵力がこの街を包囲しております。本隊は間もなくここに到着するでしょう」


「え?」


 それってやばくね……? マリーベルの頬に冷や汗が一滴ひとしずく流れる。


「だからもうシスターを逃がして差し上げる事ができない。仮にシスターを街の外へお連れできたとしても、夜目の利く魔物が辺りをうろついています」

 ゴブリンたちの操る大狼は夜目が利き、それ以上に鼻が利く。逃げも隠れもできない。

「か、勝てるんでしょうか?」

 マリーベルの直線的な質問に、伯爵は胸を刺されたように苦しげな表情を作った。

「……正直に言うと勝ち目はありません。兵力は少なくとも3倍以上ですし、ここの防備ではまともな籠城戦もできないでしょう。援軍要請を出してはいますが、どう楽天的に考えても、来るまでに半月はかかるでしょう」

「そんな……」

 事実上の死刑宣告であった。


 この街は小さな都市である。不釣り合いなほど大きな聖堂と図書館がある以外は何もなく、戦略的価値は低い。

 攻めるに易いというところを鑑みてさえ、魔王軍は侵略を後回しにすべき街である。敗残兵が逃げ込んで来なければ。


 四天王の率いる精強な軍を向こうに回して、何日持ちこたえられるか……。

 下手をすれば一日かかるまい。

「シスター……このような望み無き戦場に、あなたのような未来ある聖職者が取り残された事を遺憾に思います。しかし我々にとっては、祈りを捧げてくれる方が残ってくださったのは僥倖とも言えるでしょう。どうか死にゆく兵の安らぎのために、従軍聖職者チャプレンの役を担っていただきたいのです」

 ナイセル伯爵の真摯な眼差しが、助かる見込みの無さを如実に語っているようだった。


「……ああ、神様……」


 シスター・マリーベルは、自分の頭上に降ってきた小さな幸運が、直後に降ってきた大きな厄災によって木っ端微塵に粉砕されるのを幻視した。




 かくして絶望的な籠城戦が始まった。戦力差もさることながら、教会史上希に見る落ちこぼれが、能力・人徳を必要とするはずの従軍聖職者の真似事をしているのが最悪だとマリーベルは思った。

 祭事や式典が無い時期だったのは不幸中の幸いであったかも知れない。もしそんなものがあれば、マリーベルがダメな子だと皆に露見していただろう。

 敵の包囲と攻撃が開始されて四日経ったが、彼女は今のところ惨めな思いをせずにすんでいた。


 防衛軍の士気は、マリーベルが思っていた以上に高かった。どこで誤解が生じたのかわからないが、兵士たちの中では「魔王軍を恐れず、街に留まって従軍聖職者を買って出た美しき乙女」的な立ち位置になっていた。

 男というのは本当に愚かな生き物で、若く、美しく、清らかな乙女が近くにいると途端にやる気を出す。多くの者が、良い所を見せようと残念なくらい頑張ってしまうのだ。


 色眼鏡というのは恐ろしいもので、戦死者の前で神妙なツラを取り繕いながら祈りを捧げる時、所々祈りの文句が分からなくて、もにょもにょ誤魔化しただけでも「死者を悼んで涙をこらえている」と勝手に誤解され、現実逃避のために明かりを灯して徹夜で読書していれば「夜を徹して神に祈りを捧げている」と事実無根の噂がまことしやかに流れた。

 マリーベルとて、そこまで面の皮が厚い訳ではない。何度かは誤解である事を遠慮がちに告白した。だが兵士たちは頑なだった。幻想を保つために、彼女の台詞を奥ゆかしさ故の発言だと決めつけて譲らないのだ。

 やがてマリーベルは、その現実と著しく乖離した評価を否定すべきでないと思うようになった。

 清廉なるシスター・マリーベルという偶像は、極限状態に置かれた兵士たちの心の拠り所なのだ。下手に真実を突きつければ、鬱積した死への恐怖が爆発するかも知れない。士気は乱れ、戦線は瓦解し、戦いはあっと言う間に終了だ。

 そうでなくとも危機的状況なのだから、いたずらに寿命を縮める事はない。

 何時ボロを出すかとおののきながら、マリーベルはこの崩壊寸前の舞台で、従軍聖職者の役を演じ続けた。




 何時までそれを演じなければならないのかと胃の痛い思いをしていたマリーベルだったが、その終わりは存外早くに訪れそうだった。


 五日目の朝、兵士たちの様子が今までになく緊迫している事にマリーベルは気付いた。

 開戦前は百人を超えていた兵の数も、今では半分ほどになっている。その兵士たちが、門の前に全員集合していた。

 ナイセル伯爵が何やら演説しているのを、皆が殉教者のような面持ちで静聴していた。

 マリーベルは戦況の事などなるべく聞かないように立ち回っていたが、ついに彼女が逃げ続けていた現実が目の前に突きつけられた。

 どうやら今まで動きを見せなかった戦姫サイサリスが、痺れを切らせてとうとう戦列に加わり、総攻撃をかけるらしい。

 今朝、魔王軍の使者が門の前で最後通知となる口上を述べたのだ。

 速やかに死ぬか、苦しみの中で死ぬか選べ、と。

 どっちにしても皆殺しかよ、とマリーベルは心の中で毒づく。

 伯爵は最期に名誉の戦死を遂げるべく力説し、兵士たちもその意見に概ね賛同しているようだ。伯爵の話が、敢えて門を破らせて街の中に招き入れ、街全体に火を放って敵に一矢報いようというくだりに入ったところで、マリーベルは慌てて演説中のナイセル伯爵の所へすっ飛んで行った。


「ナイセル様、どうか思いとどまって下さい! いくら何でも無謀過ぎます!」

 良い所で中断されたにも関わらず、伯爵の表情はやや晴れやかだった。もう死ぬ気満々、何でも許しますという諦観が透けて見える。

「シスター、無謀は承知なのです。むしろ無茶であるほど、我らにとっては好都合。奴らの裏をかき、人間族の誇りの何たるかを見せつけてやれますからね」

「そんな自殺まがいのやり方、上手くいくはずありませんって。粘りましょう。ねっ。最後まで諦めないで頑張りましょうよ」

「いくら足掻いたところで、どの道助かりはしないのです。我らは戦士。雄々しく戦い、潔く散る以外に能が無いのですよ」

「そんな……」

「心残りがあるとすれば、それはあなたの事だけです。……それではシスター、いざさらば!」

 修道女の訴えは、死地に赴く男の心を動かした。彼女の願いとは真逆の方向に。

 ナイセル伯爵が高らかに気勢を上げると、五十人程の兵士たちは天に届けとばかりに雄叫びを上げると、手にした武器や盾を打ち鳴らしながら駆け出して行った。


 例外なく良い笑顔でマリーベルに別れを告げていくのがまた、たまらなく鬱陶しかった。




 煮えたぎるような怒りと凍りつくような恐怖の中で、マリーベルはあてもなく歩いた。彼方から戦いの怒号が聞こえてくる。


 最早自分を救う者は無い。神がアテにならない事はよくよく知っていたが、それでも自然と足が教会に向かったのは、自分にとって最も日常的な風景に身を浸して仮初めの安心を得たかったからか、あるいは自分でも気付かない内に神の力に縋ろうと思っていたのか。

 礼拝堂に入り、神像の前に膝をついたのは殆ど無意識で、両手を組み、目を閉じてなお祈るべき内容を考えていなかった。

 だから口から出た言葉は身が入っておらず、それ故ある意味で最も真摯な祈りだった。


「ああ、どうか……」


 一種のトランス状態とも言える様相で、彼女は呟いた。

「ああ、どうか、誰でもいいので私をお救い下さい。……いや、やっぱ誰でもよくないです。勇者……そう、勇者様がいいです。強くて優しくて、素敵な、ちょっと可愛い感じの人がいいです」

 心なしかドロッとした欲望がまろび出た。

「どうか、私だけでもお救い下さい」

 祈りの言葉には甚だ不適当な発言である。自己犠牲の精神など欠片も無い。

「勇者様、どうか私の前に姿をお見せ下さい」


 瞼を閉じていたマリーベルには分からなかった。

 神像の手間の空間には、渦を巻く半球状の力場が発生していた。そしてその力場を支えるように、複雑な紋様で構成された魔法陣が白い光と共に床に浮かび上がる。紫電がほとばしり、雷鳴が室内に轟く。


「どうか……」


 礼拝堂の内部は嵐が来たかのように暴風が荒れ狂った。白い輝きは、いや増して全てを包み込む。

 そこまで来てなお、マリーベルは持ち前の集中力を存分に発揮して、周囲の劇的な変化に全く気付かずに自分の世界に没入したままだった。




 マリーベルは考えていた。事の元凶が誰なのかを。

 自分がこんな理不尽な目に会っている事について、誰に責任を問えばいいのかを。

 究極的に言えば神が悪いとも言えるが、神が実在しない事は重々承知している。だからその手前、今回の事件の最高責任者。コイツを糾弾しなければならない。


 マリーベルは該当する人物に思い至った。





「勇者様、どうか魔王を倒して下さい」





 光が爆発した。力場は雷を纏いながら渦巻き、一瞬たわんだかと思うと空に伸び、聖堂の天井に大穴を穿って天と地を結ぶ光の奔流となった。

 流石のマリーベルも、ここに来てようやく緊急事態に気付いた。

 破砕された天井の瓦礫が頭から降ってくるのを、奇声をあげながら避ける。


 目の前にはまさに奇跡の光景が広がっていた。白い清浄な光の柱は、巨大なエネルギーを内包している事が直感的に分かった。

 そして光とエネルギーが薄まってくると、そこには今までいなかったはずの人影がいた。

 まさか神様が願いを叶えてくれたのか。ラッキー、何でも言ってみるもんだ。

 マリーベルは不敬な感想を抱きつつも、興奮に頬を紅潮させながら跪いた。

 そして奇跡の顕現に有頂天のまま、喜色をはらんだ声を張り上げた。

「ああ、勇者様! お待ちしておりました。どうか邪悪な魔王を打ち倒し、この地に平和をもたらして下さい!」


 薄まっていく光の柱はついに消え去った。そこにはマリーベルと歳がさほど違わない可憐な少女が、身に釣り合わない大剣を鍔迫り合いの構えのままにしていた。


「「え?」」


 同じポーズの、見るからに邪悪な魔王という人影と共に、二人は首だけマリーベルに向けて同時に言った。

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