第六話:異界の秘密と古の魔法書
朝の光が差し込むカフェ。リゼットはいつものように窓際でお茶を淹れていた。静かな時間の中、エルナが一冊の古びた魔法書を持って現れる。
「リゼット、これを見つけたの。森の遺跡で……あなたの力に関係するかもしれないわ」
魔法書のページには、次元を歪め異空間を繋ぐ魔法の詳細が細かく記されていた。リゼットの能力のルーツを探る手掛かりだ。
「私の力は、一体どこから来たのだろう……」リゼットは静かに呟く。
そのとき、扉のベルが鳴り、新しい客が入ってきた。若い冒険者の少女、ミナだ。彼女は迷いながらも、リゼットの作るお菓子と異界の空間に惹かれていた。
「ここは……本当に不思議な場所ですね」
ミナは目を輝かせ、カフェの奥のダンジョンへと足を踏み入れた。そこでは光の精霊たちが優雅に舞い、心を癒す音楽が流れていた。
リゼットはミナに微笑みかける。
「ここで、新しい力を見つけてほしい」
その瞬間、カフェの外で何かが動いた気配がした。魔女狩りの者たちが再び接近しているのだろうか――。
だが、リゼットと仲間たちは、恐れず立ち向かう覚悟を新たにする。
「私たちの未来は、自分たちで切り開くもの」
新たな謎と出会いが、隠れ家カフェに新しい風を吹き込んでいた。