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翼と流星

更新日にち空きました。ちょっと展開早くなっていくと思います。文章が拙くてすみません。

癖のある同僚たちと働いているなんておれは知られたくなかったんだ。


だってさ。なんか恥ずかしいだろ。おれが不遇な扱いされてないかと心配されるなんて・・・。


おい。落ち込むなおれ。彼女のあの可哀想な生き物を見る目を思い出すな。


もうおれ生きていくのがしんどくなるやんか。なぜか知らんが、先ほどからおれの思考がループしている気がする。この感覚はそうだな。間違いない。


これは夢だ。特に身体に悪そうなので悪夢といっても過言ではないだろう。


ジリリリリリッ!


部屋のアラーム音が鼓膜を貫いた。寝返りをうってまだ体温で温まっていない方の枕のひんやりした感じが愛おしくて頬をこすりつけていた。


「あらあら。甘えん坊なひとデスね! さあ私の胸に飛び込んでくるといいデス!」


グイっとおれの首はあらぬ角度に引っ張られ、ねじれそうになった。


柔らかい感触に顔全体が包まれる。だがさっきの急に引っ張られた首筋が痛すぎてその癒しの空間を味わうことができなかった。


「い、命だけはタスケテ下さい。」


「ナンノコトデス???」


「ひ、ひとはですね。首がねじれてしまうと死んでしまいます。いやほんとにマジで。」


「そ、そんなまさか!? うちの母は父にもっと過激なスキンシップしてても父全然死ななかったデス!これくらい大丈夫かと思っていたのデスが・・・。」


なるほどなるほど。君のお父さんめっちゃ身体丈夫そうだもんね!?


「まさか、たっくんは4階から飛び下りたりしたら骨折れちゃいますか?」


「もちろん。下手したら死んじゃいますね。おれなら。」


「そ、そんな!? 男はもっと強い生き物だと思ってました!飛び降りたあとも父なら足首への負担ヤベえわくらいしか言わないのに!?」


君の父はスー〇ーマンなんだよきっと。おれ一般人。


「ごめんね。弱くて。」


「大丈夫デス。弱くても私はあなたを見捨てたりしませんから。あ、そう言えば昨日あいさつさせて頂いた同僚の方々には、たっくにに女の影を近づけることは許さないとだけ覚えて帰ってくれたら嬉しいのデスが。」


「うん。。。あそこまでの奇行をされて忘れてくれるほどあの人たち人間ができていないと思うよ。心配しないでもいいよ。」


自分で言ってて悲しくなってきたので昨日のことはもう思い出したくもない。


「あのものは相談なのですが、明日からたっくんは2ヶ月ほど給料がもらえる夏休みです。これは楽しみデスね♪」


「え!? なんのこと?」


寝落きだからかおれの脳がまだ働いていないようで、大変な聞き間違いをしたようである。


「だから~。たっくんの会社は株式会社ですよね? 簡単な話・・・。私昨日をもちまして大株主になりまして。まあ権力を乱用しただけって言うか。まあそんな感じなのデス!」


「そ、そんなことできたのですか?(*この物語はフィクションです)大株主ってぱねえ。」


ピロンッ。


【先輩っ。今日から新婚旅行ってマジすか?】


【2ヶ月も有休なんて良い度胸ね。帰ったらあんたの席があるなんて思わないことね】


【戻ってきてもこなくてもいいけど。お前がいないと暇というか寂しいよ】


???


おれの職場ってなんでこうなの?


ピロンッ。


【まさか会社の事業拡大で資金が必要な時にまさかこんなに融資してくれるなんてね。たっくん。君の身内の力はとんでもないね。楽しんで行ってらっしゃい。末永くお幸せに】


社長ーーーーー。そんな恐れ多いです。


【皆さまありがとうございます。社長も気遣ってくれてグループL〇NEからのメッセありがとうございます。】


なんかこうおれが気まずい思いをしないですむように気づかってくれたわけだ。


【ここだけの話だが、君の奥様は大変素晴らしいひとだと思った。くれぐれも機嫌を損ねないように頼む。あと私を殺さないで下さいと暗に伝えてはくれないだろうか。一生のお願いだ。】


ヒュッ。なんか喉が寒くなって短く息を吞んでしまった。


だからなにされたの? 社長? 任してください。おれだって死にたくないです。どうかおれの命が無事であることを祈っていて下さい。おれは日本に骨を埋めたいのです。


「皆さんから連絡来ましたデスか?」


「あ、ああ。確認できました。」


「旅行楽しみデス♪ たっくんは?」


そっと優しく握られた腕からミシミシという音がではじめている。


「お、おれも楽しみだなあなんて・・・。」


「【khorosho】素晴らしい!」


ん、なんて!? ハラショー? 教えて〇ogle先生


キャハハッとおれに飛びつきベットに押したおしてきた。おれはこんなに柔らかなベットだというのに急に体重を乗っけられ上体から押し出された空気はおれの気管支と絶縁をしてしまったようで、呼吸困難になってしまった。


「あ、あの。大丈夫デスか?」


「し、死ぬかと思いました。」


「いつでも飛び込んでも受け止めてくれるたっくん。カッコいいです。」


ハワワワワアワワッワ。このひとそう言えば超絶美女だった。命の危険ばかり感じていたから忘れていたけどそう言えばそうだったね!?


ひとはそう3日も見れば美人は飽きるっていうけど。実際はそうじゃないのかもしれない。感性が鈍ってしまった時に感じさせられる心臓がときどき止まりそうになっていて。


もちろん物理的にもだ。


自分でいっててわけわからなくなってきた。


「じゃあ行きましょうか新婚旅行。」


「催眠薬と催眠スプレーとハンマー持っていこうと思うのですが・・・。」


「いや。置いて行きましょう。心配しなくても新婚旅行中におれ逃げたりしませんよ。」


「本当デスか?」


「うんマジで。ヴェロニカさんを犯罪者になんてさせられませんよ。もう覚悟は決めましたから。」


「たっくん///.」


うんなにこれ。甘い雰囲気になった気がするけど。絶対違う気がする。



*****



それからはあっという間だった。飛行機に連れ込まれたおれはスーツケースとともにハワイ旅行へとハネムーンへ行くことになった。


旅行先がどこにするかおれは迷ったんだが。ヴェロニカさんがうるうした瞳で万年筆をしっかりと握りしめていたので、鶴の一声でハワイへと決まったのだった。


おれは彼女が怖かったから顔以外見ないようにしていた。人間見ない方が、気づかない方が良いものってあると思うんだ。


おれのスーツケースは頭の上にあるので、正確には急きょ結婚することになった超絶美女のヴェロニカさんと一緒である。まあ新婚旅行だし。


ハワイか。ハワイいいよなあ。アロハシャツにアロハダンス。アカデミアンちょっこ。


「たっくんこれ見て下さい。ぜひここに行きましょう。」


「うん。おれも行きたいです。ところで、ウエディングドレスと着物どっちがいいかまだ決められないのですが・・・。」


「あらあらあらあら。愛されていますね私。フフッ。」


だって仕方ない。今朝渡されたこの2つの写真はあまりにも刺激が強すぎたんだ。


カメラの向こうの彼女は最高に幸せそうな顔をしていて。こんな美女今まで見たことなかったおれはえっっっっっっって感じで見惚れてしまっているからだ。


この飛行機でだれかだつぶやいた。またあの超絶美女にあえるなんてと。そのとなりでまただれかがよかったねえとにまにましていた。


地球上のだれかがつぶやいた。リア充爆発しろと。えてしてその願いは叶えられた。


幸せに包まれおそらく世界一美しい新婦とそのおまけの新郎をのせた飛行機。その飛行機が太平洋のちょうど真ん中を通過するころ。


この地球上に超巨大隕石が衝突し、人類は滅びた。


緊急警報もなることもなく、人類文明が滅びるのは一瞬の出来事だった。もともと超高速で宇宙空間をさまよっていた超巨大隕石は地球の重力によってさらに加速。


いっしゅんにして視界が暗くなりありとあらゆる生命が失われた。


******


し、死にたくない。その強い思いがおれを異世界転生させたらしい。


ある日目を覚ますとそこはおれのまったく知らない異世界だった。


美少女や見た目麗しい王女さまに召喚されたわけでもなく。おれはおれであっておれではなかった。


前世の記憶というべきか。おれは良く見知ったとある人物(女性)に転生をしており、自認証も女性であった。正確にはどこか遠い極東の国日本という国に昔住んでいたことは今も正確に覚えていたがただ前世の記憶として男性だったなあといったどこかふわったした感じであった。


もう()は万年筆やハンマーにおびえなくていいのだと安心感を覚えたと同時に寂しさを感じてしまうことに少し驚いた。


【だ、だいじょぶデスか?】


きっと私が浮かない顔をしていたら彼女はきっと心配して声をかけてくれるだろう。どこか都合よくも彼女が生きていることを信じている自分がいて。


私だって転生できたのだからきっと彼女もこの世界かどこかに転生していると思った方が現実的だと思う。飛行機が爆破する直前まで彼女は私のとなりにいたのだ。


ただ・・・。問題は今世私は女になってしまっていることだ。彼女がもし女性で転生してしまっていたらもう2度と一緒になることは叶わないかもしれない。


前世のおれの記憶から導きだした答えによると、百合百合って最高じゃん!?とのことだが。


私は前世の自分を残念だったんだなあと哀れんだのだった。










読んでくれてありがとう♪

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