25話 狂気のナイフ
読者の皆様、作者の大森林聡史です。
この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。
よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。
宜しくお願い致します。
【悟の一目惚れ 25話】
(どうにか由紀に近付きたいが、俺は由紀の家を知らない…お手上げか…)
直後に顔色が真っ赤に変わっていく。
「クソが!」
将は、悪態をついた。
将は、一部の望みをかけて、偶然出くわさないか、街をブラブラしていた。
一軒の金物屋を見つけ、足が止まり中に入った。
「いらっ!? しゃい…ませ…」
店主が挨拶しようとしたが、途中で止まり、途端に小声になった。
(こ、怖っ!? なんだこいつ!?)
将は、顔色を真っ赤にして、激怒している事が一目瞭然で、また鋭い目付きで店内を睨みつけて品物を見定めていた。
その迫力は、店主も怯える程だった。
(ナイフ…か)
将は、鋭い目付きのまま、口角だけが上がった。
将は、ナイフを手に取り、店主に突きつけた。
「売ってくれ」
「は、はい!?」
店主は、驚愕した。
何をされるのか、全く検討がつかなかった。
「いくらだよ?」
「2000円になります…」
将は、2000円払い、ナイフを箱から取り出した。
「……!!」
(いきなり、刺してこないだろうな…!?)
店主は、身震いした。
足が震え、生きている心地がしなかった。
将は、ナイフをしまい、店を後にした。
(もう二度と来るなよ…)
店主は、その場にへたり込んでしまった。
寿命が縮む思いだった。
将は、家に帰ってから、先程購入したナイフを取り出した。
ナイフは、刃が伸縮式だった。
将は、刃を伸ばして、止め金を締めて、刃を固定した。
その刃は、銀色に光っている。
「………」
将は、しばらく黙ってナイフの刃を見つめた。
「ドガッ!!」
将は、突然、木製の柱を切り付けた。
ナイフは、深々と柱に刺さった。
将は、また鋭い目付きのまま、口角だけが上がりニヤっと笑った。
全く目が笑っておらず、怖い顔のままの、恐怖の笑みだった。
将は、何事も無かったかのように、ナイフをしまい、そのまま、食事、風呂と済ませ、眠りについた。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。




