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19話 怯える由紀

読者の皆様、作者の大森林聡史です。

この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。

よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。

宜しくお願い致します。

【悟の一目惚れ 19話】


(あんなに辛くて、悲しい思いをさせられた人とは一緒にいたくない…ありえない)


 由紀は、当時の思いが蘇り、肩が震えた。

 そして、震える手で返事を作成した。


「ヨリは戻せません」


 由紀は、これだけ作成するのが精一杯だった。

 そして、送信した。

 しかし、直後に元彼は以下のようにLINEしてきた。


「怒ってる?」

「やっぱり許してくれないよね」

 (もうやめて!)


 由紀は、元彼のLINEをブロックした。

 その後…


 「ジリリリリリ!!」

 「ビクッ!!」

 

 突然、携帯の着信音が鳴り響き、由紀を呼んだ。

 由紀は、肩を震わせて驚いた。

 由紀は、恐る恐る携帯を取ると見知らぬ番号からだった。


 (だれ…? 元彼かな…取らないでおこう…)


 由紀は、元彼の携帯電話は、削除していて、番号を知らなかった。

 

 (早く切って…お願い…)

 

 由紀は、怯え、恐怖感でいっぱいになった。

 暫くの間、携帯電話が鳴り続け、やがて留守電に変わった。


 (やっと留守電になった…元彼かな…でも違う人からの可能性もあるよね…)


 由紀は、恐る恐る携帯を取り、震えた手で留守電を聞いた。


「!?」


 留守電には、聞き覚えがあるが、思い出したくない声が記録されていた。


 (やっぱり元彼…嫌…)


 由紀の恐怖感は更に増し、表情が青ざめていく。

 留守電には何やら元彼が発する言葉が入っている。


 (聞きたくない! 聞きたくない!!)


 由紀は、必死に耳に入れないようにし、すぐに伝言を削除した。


「ジリリリリリッ!!!」


 直後にまた同じ番号からかかってきた。


 (いや…嫌ぁっ! もう止めて…怖い…)


 由紀は、首を左右に振り、耳を塞いでいる。

 表情は青ざめたままで、瞳に涙が溢れんばかり浮かんでいる。


 (助けて…悟…)


 鳴り止まない、携帯の着信音が響く中、由紀は悟の顔を思い浮かべた。

 すると、悟が何か言っている。


 (え? げ、幻覚…? いえ…ちゃ…く…しん…きょ…ひ。ちゃくしんきょひ。着信拒否! そうだ! そうしよう!!)


 由紀は、呼び鈴が鳴り続けている携帯電話を一方的に切り、直ぐに着信拒否にした。


「はぁっ…はぁっ…!」


 由紀は、呼吸が乱れていて、衝撃の大きさを物語っていた。


 (お、落ち着こう…)


 しばらく時間が立つと、気持ちが落ち着いてきた。


 (あの人は私の家は知らないはずだし…ひとまずこれで安心よね)

 

 その後、由紀は、一切の連絡手段を断ち、一安心したのだが…

 とある日の大学の門にて


「由紀!」

「はい? あ…」


 由紀は、自分を呼ぶ声に振り向くと、途端に驚愕した。

 また同時に湧き上がってくる恐怖心に怯えた。


「し、将…さん…」


 一安心したのもつかの間だった。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。

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