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選択肢

明日からは、平日の13時までには掲載します。

 黒よりも黒い、影すら存在しない場所で、

異物の者は言った。

 

 「やあ青年、待ってたよ!」

 

 スポットライトで上から照らされた異物の者は、

オーロラカラーの大きな布を被さっており、

人間の頭部らしき場所には、クエスチョンマークが描かれた仮面を装着していた。

 

 同じく、青年にもスポットライトが当たる。

 「ここは、」

 青年は、辺りを見回すが、黒くて何も無い。

 見えるのは、異物の姿だけだった。

 

 「さあ、青年よ、さっさと始めよう!


 君には二つの選択肢がある。

 一つ目、ユートピアの世界に転生して、加えて一回だけ、君の願いを叶えられる権利が与えられる。


 そして二つ目、現実の世界に転生する。勿論、別の人間として、だ。記憶も持たず、

何の権利も持たず、ただ生まれ変わるだけだ。

 

 さあ、どちらか選ぼう。」

両手の様な物を横に広げて、異物の者は言った。

 

 「俺は、死んだのか。」

青年は言った。

 

 「そうだ。青年、名前は?」

異物の者が問いかけた。


 「伊吹、イブだ。」

 伊吹は答えた。

 

 「イブ?お前は男なのにか?変だな。

 まあいい、さあ、ユートピアと、クソみたいな現実世界、権利を与えられた転生とただの生まれ変わり、どちらを選ぶ?さあ!」

 異物の者が、伊吹の返答を催促する。

 

 「ユートピア?何だそれ?」

 伊吹は落ち着いた口調で言った。

 

 「行けば分かるさ!お前、変わってるな、死んでも、俺の姿を見ても、ユートピアと聞いても、何も動じないな。どうした、大丈夫か?」

 異物の者は、伊吹の扱い方に少し困惑していた。

 

 「ああ、大丈夫だ。いつもこうだ。バンド、音楽以外、何も興味がない。

 ユートピアにする。ユートピアの音楽を聴いてみる良い機会だ。」

 伊吹は、表情を何一つ変えずに答えた。

 

 「本当に変わっているな、お前。まあ良い、ユートピアだな、分かった!

 後、願いは何だ?どんな力も手に入るぞ!」

 異物の者は力強く、そう言った。

 

 「その権利、後でも良いか?早く行きたい、ユートピアに。」

 伊吹はそっけない口振りで言った。

 

 「まあ、後でも良いが。伊吹、変なやつだ。

伊吹が何を望むのか、少し興味が湧いてきたよ、俺は。では、またな!」

 異物の者がそう叫ぶと、スポットライトが二つ消えた。

 

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