現状確認してみた
暇な時は、投稿するかもです。
うーん、困った。
振り出しに戻った。また、真っ暗だ。
とりあえず、なんか生きてるっぽいし、話を整理しようかな。
え、なんでそんな冷静なのかって?
ふふ、俺がこんなことで慌てるはずないだろ。
違うから、別に急展開すぎて話についていけて無い訳じゃないから。
まぁ、いい。
今は現状確認をしよう。
•俺は、殺人の罪を着せられ、逃走していた途中で死んだ。
•気がついたら俺は何故か蛇をぶん殴っていた。
•蛇の尻尾で右腕を切り落とされて、視界がまた真っ暗になった。
うん、整理してみたけど訳がわからない。
特に二つ目の、気がついたら蛇を殴っていたってなんなの?小学生でももっと、マシな文が書けると思う。
いやー、人は何も見えないだけでここまで大変になるのか。これはもし生きてたとしても、すぐ死ぬことになりそう。
どうにかして周りの状況を把握できないものか……
《スキル『擬似五感』を使用しますか?》
ん?この声は……
前にも出てきた謎の声だ。
しかし、今、擬似五感とか言ったか?
擬似五感ってなんぞや?
《スキル『擬似五感』は、擬似的に視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚を得ることができるスキルです。》
何!?
今抱えている問題を解決できる素晴らしいスキルだ!
でも、そもそもスキルってなんなの?
《スキルとは、ある一定の条件を満たすことにより得られる、特殊な能力のことです。》
ふーん。ま、なんでもいいや。とにかく使ってみよう。
よく分からないので、頭の中で念じてみる。
《スキルの使用を開始します。》
その声で、スキルの使用が成功した事を知る。
恐る恐る目を開いてみる。
そこは森でした。
圧倒的に森でした。周りにあるのは全て木。
そこに佇む俺。
空を見上げると、鳥(頭が2つ、足が4本ある)が見えた。あー、子供の頃は鳥になりたいとか思ってたなぁ。
《スキル『俯瞰』を取得しました。》
え、スキルってそんな簡単に手に入るの?ある一定の条件を満たさないとダメなんじゃないの?
今、俺は物思いにふけってただけだなんだが……
ま、いっか。細いことはスルーしていこう。
それより、せっかく手に入れたのだ。使ってみよう。
さっきと同じように、念じる。
《スキルの使用を開始します。》
その声と同時に、視点が切り替わった。
そう、まさに鳥の様に上から見下ろしている状態だった。
そこで俺は、信じられないものを目にした。
人の右腕が落ちていたのだ。切断された右腕が……
しかも、その右腕は何故か俺が腕を動かそうとすると動くのだ。
周りには、木しか無い。右腕の他には何も無い。
そこから推測すると、あの右腕が……俺?
まさかそんな訳……
《スキル『予測』を取得しました。》
無機質な音声が俺の耳に届く。耳は無いかもしれないんだけどね。
……笑えないよ。
いや、本当に。