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動悸と熱

 明日が16歳という日の夜。

 夕食後、なぜか動悸がして、ヴィヴィは早めに部屋に下がらせてもらうことにした。


(何か悪い物でも食べたのかしら……)


 身体が妙に熱く感じる。

 熱があるのかもしれない。


(風邪ひいたのかしら)


 このところ、どうしたら恋人ができるか悩んでいたから、知恵熱かもしれない。

 明日はとうとう16歳になるというのに、ヴィヴィに恋人のできる気配はまるでなかった。


(やっぱり、女は内面が大事なのかしら)


 自分では性格は悪いほうではないと思うのだが、男から見ると魅力がないのかもしれない。


(やっぱり打算的なのがマズイのかしら)


 隠しているつもりでも、透けて見えるのかもしれない。


 ヴィヴィは落ち込んだ。

 このまま一生結婚できなかったら、どうしよう。


 そんなことを考えながら自室に向かっていると、横からぐいっと腕を引かれて驚いた。


「ロシュ様?」


 ヴィヴィの腕を掴んでいるのは、ジラルドの弟のロシュだった。


 龍族の彼は、初めて会ってから四年以上経った今でも、13か14歳くらいにしか見えない。

 この見た目で70過ぎだというから驚きだ。

 改めて、龍族と人族との寿命の違いを実感する。


「どうしたんですか、ロシュ様」


 動悸の治まらない胸を押えて、ヴィヴィはロシュに訊いた。

 ロシュは無言で腕を引っ張って歩き出した。

 ヴィヴィは仕方なく、ロシュに引かれるままに歩いて行った。


 すると、たどり着いたのはロシュの部屋だった。

 ロシュは扉を開けて、ヴィヴィを中へと押し込む。

 早く自室に戻りたいのにと思いながらも、ヴィヴィは大人しくロシュの部屋へと入っていった。


 ヴィヴィにとってロシュは、仕える主人の弟で、まだ幼いと言える少年だった。

 だから全く警戒などしていなかった。


 だが、ヴィヴィはロシュの部屋に入ったことを、すぐに後悔することになるのだった。


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