お詫び
「まぁ二人には迷惑をかけたので、なにかおごりますよ」
「おお!男らしい!」
「もういいんですよその話は」
大嗣の言葉にテンションが上がった会に呆れたように大嗣はツッコんだ。
「・・・で何が良いですか?」
「じゃあプレイステーショ・・・」
「ストップ!」
会の口からとんでもない言葉が出てきたのを察知して急いで大嗣は止めた。
「え?」
「え?じゃないですよ!あほですか!?ゲームはさすがに無理ですよ!!」
「え~別にPS4を買ってって言ってるわけじゃないよ。1で良いんだよ?」
「そう言う問題じゃ・・・・っていうか1かよ!?」
「お~良いツッコミだねぇ~」
とてもうれしそうに会は笑って言った。
「うるさいですよ!!」
会には呆れつくして大嗣はため息をついた。
「私は何か飲み物で」
「お、おお了解だ平島」
会の無茶ブリのあとに来た平島のまともな頼みに若干の感動を覚えながら大嗣は言った。
「もう、会さんも飲み物で良いですか?」
「うん!いいよ~」
さっきの無茶ブリが嘘のようにあっけなく了承が出た。
「じゃあ買ってきます」
「じゃあ抹茶クリームフラペチーノで」
「そこの自販機で買える物でお願いします」
結局、平島と同じものを頼まれて大嗣は買いに行った。
「適当に何個かかってきたんで選んでください」
「あ!抹茶あんじゃん!じゃあ私これで~」
「まぁクリームフラペチーノじゃないですけど、喜んでもらってよかったです」
抹茶オレを持って喜んでいる会を見てホッとした表情で言った。
「平島は?」
「私はこれで」
平島はお茶を取って言った。
「それでいいのか?もっと甘いのとかあるぞ」
「うん!これでいいの。私甘いの得意じゃないの」
「そうだったのか?言ってくれればよかったのに」
「大丈夫。ちょうどお茶が飲みたかったし」
笑顔でそう言う平島に思わず大嗣も顔を赤くしてしまった。
「そ、そうかそれは良かった」
「ひゅ~ひゅ~お暑いね~お二人さん」
ははは~と笑いながら会は言った。それは近所のおじさんおばさんの冷やかしそのもののように見えた。
「う、うるさいですよ」
もう会に対しては呆れしかなかった。疲れたように大嗣は言った。
こうして大嗣の休日は終わっていった。