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スクールカーストについて

作者: 三月うさぎ

思ったことをひたすらに書いただけなので、読みにくかったり不快に思ったりしたらすみません。

スクールカースト、というものが学校には存在する。

いわゆる学校内格差だ。


カースト上位はクラスの中心人物、下位は目立たなかったり(地味メン)、いじめの対象となったりする。

また、稀にカースト外に属する者もおり、彼らはカースト内のしがらみに捕らわれることのない自由な存在である。





進学、進級、クラス替え、環境が変わる度に知らず知らず生徒たちはカーストの探り合いをしている。

このスタート時にカーストの下位に属してしまえば、後々カーストの上位に属することが難しくなり、最悪の場合いじめの対象となってしまうからだ。

だから生徒たちは自分がカーストの下位になることのないよう、初期は常に気を使い続けなければならない。



スクールカーストの階級は様々な要因で区分される。


一番大きく影響するのはコミュニケーション力だ。

フレンドリーに接することの出来る人物ほど早く友人を作り、場に馴染むことができる。

グループを作ることも出来、コミュニケーション力が高ければまず仲間外れにされるということはない。

むしろ人が多く集まってくる傾向にある。

しかし、コミュニケーション力が低い場合、自分から積極的に動き友人を作ることはなく、すでに出来上がったグループに入っていくことも難しい。

グループに入っていくことが出来なければ、一人状態、いわゆる「ぼっち」になってしまう。

こういった場合、その他の能力が突出して高くなければぼっちもしくはカースト下位は免れないことだろう。


スクールカースト区分にはコミュニケーション力以外に大きく分けて3つの能力が関係してくる。


まずひとつは「運動能力」である。

これは特に男子に重要な要素とされていて、高い能力を持つほどカースト上位に位置することができる。

例として、体育祭で目立った活躍をすれば学年内でのクラス能力の底上げに必要不可欠な人材と判断もされるうえ、学年での評価も上がることがある。

さらに目で見てとても分かりやすいため、能力の高さをアピールしやすい。

逆に低ければ体育の時間などでチームの足を引っ張ってしまうため、煙たがられることもあるだろう。


次に「学力」がある。

こちらは一概に高いとカースト上位とは言えず、むしろ高い能力を持っていたとしても振る舞い次第では違った評価を得ることもある。

クラス内で目立たない、無口など、あまり他者との関わりを持っていなかったとしても、成績上位者として発表されたりすると勝手に一目置かれ崇拝されることがある。

しかしこれはあまり勉強をしているイメージがないなどの一定の条件を満たしている必要があり、休み時間もひたすら勉強しているような場合には「がり勉」というイメージが固定されてしまう。

このように学力の高い者はカースト外に位置していることも多い。

逆に低くても「おバカキャラ」として愛されるというケースもあり、展開の読めないステータスである。

しかしながら、あまりに低すぎるのも好かれることはない。

学力の低さはいじめの対象になることもしばしばである。


3つ目の能力は「容姿」である。

特に女子に重要とされている要素であり、優れている(かっこいい・かわいい)ほどカースト上位であることが多い。

いつの時代においても容姿は人の第一印象を決める大きな点である。

容姿が恵まれていればある程度評価は高く、に程度の低い集団にありがちなことだが残念なことに容姿の欠点でいじめが起こることもある。

しかし勘違いしないで欲しい、持って生まれた容姿だけで差がつくわけではない。

この中には「清潔感」も含まれており、清潔感がなければ嫌われると言っても差し支えないほど清潔感は大切である。



さらに、所属している部活動によってもカーストは分類される。


基本的に運動部はカースト上位、文化部はカースト下位という風潮があるものの、校風や部活動の程度によってもその階級は大きく変動する。

部活動は学校によっても多様なため、ここで全ての部活動について記述することは出来ないが、主なものを挙げていこうと思う。


まず特筆すべきは野球部・サッカー部・バスケ部である。

これらのようなチームワークを必要とする競技ではコミュニケーション力が養われるため通常生活にも適用でき、また授業で履修することが多いためその能力の高さをアピールしやすい。

よって注目を集めることが出来るためカーストの上位に属することが多い。


次に放送部・PC部・漫画研究部など文化部の中でもさらに目立たない部活動だが、こちらはカースト下位であることが多い。

理由として、「何をしているのか分からない」「大人しい」といったイメージが付きやすいことと、部室から一歩も出ないことが運動が出来ない・コミュニケーション力がないというイメージを付加していることが挙げられる。

こういった部活動は学祭などの行事があった際に、培った技能を発揮しなければカースト上位に行くことは難しい。


コミュニケーション力がつく部活動といえば、多くの部員が存在するバドミントン部だろう。

男女問わずコミュニケーションをとる機会が多いため、自然と能力も上がっていく。

また、バドミントンを経験したことがある人数も相当いるため、普段から部活動で養った技能を発揮することが可能である。


空手部・柔道部はいかついイメージが強く、若干近寄り難く思われるかもしれないが同等に頼れる雰囲気も醸し出しているためカースト内の立ち位置は悪くない。


他には、陸上部や水泳部にはストイック、バレー部には男子は穏やか、女子は力強いというイメージがついている。

いずれもカースト内では有利な部活である。


カーストで優位に立ちやすい運動部だが、卓球部に関してはあまり当てはまらない。

草食系が多いイメージがあり、ほとんど個人戦で部員もバドミントンほど多くないのでカーストの階級は文化部とほぼ同等である。


文化部についても触れておこうと思う。


文化部の中で比較的目立つのは美術部・吹奏楽部・演劇部だ。


美術部はその芸術センスが学祭で重宝され、演劇部も学級で催し物をする際には役立つ。

もしかすると演劇部はその演技力でカースト上位のように見せることができるかもしれない。

吹奏楽部は人数も多く自然人脈が広がるうえ、普通の人が演奏できない楽器を弾けるという能力も持ち合わせることができるため、運動部にも匹敵する影響力をもつ。


女子に特に恩恵があることだが、茶道部や華道部はおしとやかで可憐なイメージがあるため、容姿の能力と関連させればカースト上位にいくこともできる。



部活動とは少々ベクトルのずれた方向に目を向けると、図書委員や生徒会といった肩書きも存在する。


図書委員はどこか理知的なイメージを持っており、本の世界に溶け込んでカーストから解脱していることも多い。


生徒会はそもそも教室にいなかったり、一般生徒とは距離を置いていたりする場合が多いため、こちらもカーストから解脱していることがある。



このように、カーストに関わってくる要因は様々であり、簡単に推し量ることはできない。

時間の経過とともに評価が変わることもある。



スクールカーストは常に存在していて、なくせるものではない。

生徒たちはいつも自分がカーストのどこに位置しているかを気にしたり、カーストの中でどう生き抜いていくかを考えている。

しかしそれは悪いことではないとわたしは思う。

社会に出ればやがて競争社会が待っている、そんな世間を駆け抜けるためにもスクールカーストをやり過ごすことは必要不可欠なのではないか。

カーストの中でどんな生き方をするのも個人の自由だ。

けれど、やはりある程度周囲の状況を把握する力がなければ社会に出て行くことはできないのではないだろうか。

だからわたしはここでスクールカーストについて書いたのだ。

また、カースト下位に属することでいじめられる人も出てしまうかもしれない、そんな人たちのためにカースト上位に属する人間のステータスも書いたのだ。

この文章を読んでどんな感想を持ったとしてもいい。

だけど一度、自分の身の回りの状況を、スクールカーストについて、考えてみて欲しい。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 説明がよくわかった 良い所も悪い所もしっかり知ることができた。 [一言] 私はつい最近、スクールカーストという言葉を知りました。そしてこの話を読んで、できれば知りたくなかったと思いました。…
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