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資料
「えー、では話しますね」
数分かけてようやくケーブルを挿すと、ようやく資料として使っているであろうものがスクリーンへと表示される。
ほぼほぼ英語だったが、それでもなんとなくでもわかるのが助かった。
「えー、物理的な問題として、マクロ的な量子移動というのは極めて困難であるということをまず話しておかなければならないでしょう。そのうえで、両氏を利用した情報の伝達、ということについてを話していきたいと考えています」
それについてはもう知っている。
マクロ的なものは今からでは到底間に合わないだろう。
だからこそ情報の量子テレポーテーションをまずは目指す。