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DAY51(日)11月19日

DAY51(日)11月19日


組織に提出するための資料を作るのを忘れていたため、今日はそういった資料を作るのに費やそうかとも思ったが、せっかくトモミがいるのだから、どこか商業施設にでも行こうかと重い腰を上げる。


トモミにどこか行きたいところはないかを尋ねると、ボロボロになったハラさんを酷使するわけにはいかないとか、そんなことを言われたが、それを遮って無理に聞いたところ、どこか楽しいところと答えたため、様々な洋服が見られるアウトレットパークへと、足を運ぶことにした。


車でアウトレットパークに到着し、トモミと共に色々と練り歩いていると、トモミが熱心に見ているものからトモミの好みがわかってくる。


まず、可愛いものが好きだ、ふわふわとしたスカートや、レースのついたシャツ、帽子なども好きで、クラシカルロリータ以外にも、ピンクと黒の地雷系だったりとか、白と紺色の量産系だったりとか、とにかくかわいいものが好きらしい。


そして、食べ物はジャンクなものが好きだ、ハンバーガーとか、ホットスナックをねだられることが多い。


眼鏡をしていて野暮ったい印象を受けるが、服装は可愛いに極振りしたようなものに目が行っている。


なんとなく、私が好きなプレッピースタイル、まぁ大学生が着ていそうな服なんかもおすすめしたら、その系統もなかなかにいいらしく、だけど、もう少し大人になってから着るとのことだった。


アウトレットパークに来たということで、何か欲しいものはあるかと聞いたら、部屋に置くゴミ箱と、文房具の追加が欲しいと言われたため、アウトレットパークの中でも、かわいいらしい雑貨を売っているお店へ行き、そこでゴミ箱と、複数の文房具を買うことに決めた。


トモミにゴミ箱を選ばせた結果、全体が茶色で、蓋のあるやつを選んだようだ。


大きさはほどほどなもので、一人用の私室に置くのに、最適な大きさである。


文房具についてはイラストを描くためのものを買わされた、絵を描く事が好きらしい、流石にペンタブや、下が光るタイプのイラストレーション用の台を買うことは、さすがに無理だったので、せめてということで、画材となるスケッチブックや色鉛筆(など)は、なるべく良いものを買ってあげた。


他にも、これは家でみんなで使う前提のものだが、何回でも書いたり消したりできる電子黒板みたいなものも買った。


これは台所の冷蔵庫のところにでも貼って、情報共有のために使おうと思う。


その後も色々と見て歩いて、そのなかで特に気になったというか気に入ったものが、人をダメにするクッションだった。


その時の光景が卵の中に残っていたから書き記しておく。


「トモミ、これ、よくない?」


そう言いながらクッションに座ってぐったりしている私に、トモミは冷めた目で見て来る。


「確かにいいとは思いますけど、それ、脱出できます?」


「当然!んっ!ほっ!」


五号がトモミの手の中にいるから何かをつぶす恐れはないが、お尻が沈み込む形ではまってしまい、起き上がれなくなってしまった。


「ともみ~……たすけて~。」


完全に腰がはまって動けなくなった私を、トモミはかわいそうなものを見る目で見てくる。


「みっともな……。」


「なんか言った?」


「いえ、なんでも。」


そんなことを言いつつも仕方なさそうに手を差し伸べられるから、その手を取って反動に合わせて思いっきり手を引っ張り、立ち上がろうとしたが、トモミは手を差し伸べてきたのに強く踏ん張っていなかったのか、引っ張ったと同時に倒れこんできた。


「ちょっおい!」


なだれ込むようにトモミが倒れて、一緒になった先には全ての原因である、腰がはまって動けなくなってしまった、色々とダメになるソファ。


そこに二人してはまり込んでしまい、動けなくなってしまった。


「「…………ぷっ」」


数秒の沈黙がそこに流れていたが、お互いに呆然と顔を見あっていたら、その光景を考えるとあまりに滑稽で、二人して笑ってしまう。


何とか抜け出そうと、トモミのことを先に起き上がらせてから、じたばたして私も脱出する。


「これが和室に合ったら、良い感じじゃない?」


脱出したそれの感触を、再度手で確かめながら言うと、トモミは首を傾げた。


「取り合いになったりするのでは?」


「取り合いには、ならない、と、多分、自信はないけど、だと思う。」


トモミが言う事についてを、言われる前はちゃんと考えていなかったので自信があったのだが、言葉に出しながら考えてみると、トモミの言い分が正しいことにすぐ気が付く。


卵のパラメータに感情を追加してから、それぞれの卵に特色があることがわかり、色々なものがダメになるソファを占領しそうなやつらがいそうなことがわかってから、歯切れの悪い形になる。


オオカミの姿をした一号とか、猫の姿をした二号とか、ツヴァイとかはまだいい、柔らかい物好きだとウサギのドライもそうだな、アインスやフィーアも……というか、全体的に考えてみたら、みんな突っ込んでいくだろうなということに、思考がなる。


テリクスとか、テラとかは大丈夫そうだけど、シンとか、イルルは突っ込むだろうし、動かなくなるのは目に見えている。


「……ほしいけど、取り合いになるよなぁ……。」


確かにこのソファーはとても良いものだが、確実に安い買い物ではない。おまけにかさばるし、確かに欲しいが、今回はChildにお金を渡してしまいお金がない。


なので、結論として今回は見送ることにした。


「後々買えばいいのでは?」


トモミからそう提案されたことで今日のところは引き下がる。


なんかもう、色々なものがダメになるであろうソファは、後々買おう後日買おう、お高いから無理だろうけど、大特価したときとかにでも。


夕方になりそろそろ帰るかというところになって、トモミから話しかけられた。


「ハラさん……。」


「んっ?どうかしたかい?」


振り返ると後ろを歩いていたトモミは、どこか泣きそうな雰囲気を醸し出しており、今までと現在のギャップが大きすぎて、戸惑いから立ち止まってしまう。


「私、いらない子なのに、こんな楽しい思いしてていいのかなぁ……。」


その言葉に、両親の事とか、学校の事とかを思い出して、言葉が詰まる、トモミは学校にも、家庭にも居場所がなく、勉強を頑張っていたのに両親から見向きもされず、家を追い出されたのだ。


同情や憐みは相手にとって悪いことにしかならないのに、相手に悪いのに、どうすればいいのかわからない、とりあえず距離を詰めずに見守る。


「わたし、こんなに楽しいって、思って、いいのかなぁ……。」


痛々しいが、今日が楽しかったと言っているのだ、意を決してゆっくりと近づき、目を合わせようとしたら、顔を背けられた。


「見ないでください、ハラさんも、怪我で辛い思いしてるのに。」


そんなトモミの頭を優しくなでる、トモミは一瞬振り払おうとしたが、空中にその手は止まったままだ、どうやら一昨日に帰ってきた時のけがを気にしているらしい、優しい子だ。


「今日楽しかったんだろ?それでいいじゃないか。」


そういうと、トモミが顔をあげる、ふと、他にも視線を感じ、周りを見ると、こちらを見てざわめいている人がいたから、トモミのことを誘導して人気のないところまで歩いていく。


「つらいとか、悲しいとか、私の家に来てから薄くなったならいいけど、つらいままか?」


歩きながら問うと、暫くの無言の後に、トモミは頷く。


「私は、悪い子だから、いらない子だから、きっと、どこにも居場所なんてないんだって、ずっと思ってて。」


人気がない場所までたどり着き、とりあえず、そこにあった椅子に二人して座る。


「そっか、つらいか。」


それにトモミはうなずく、私は安心させるために笑顔を作った。


「だけど、今日は楽しかったんだろ?」


トモミはそれにわずかな戸惑いを見せた後、少しだけうなずく。


「つらいというのも、悲しいというのも、自分の感情だ。


それに、楽しいというのも、自分の感情だ。


嫌な思い出は払しょくできないかもしれないけど、私のところで楽しくいてくれるなら、それでい

い。」


トモミはそのまま静かに涙を流していたから、私が今日一日かぶっていたキャスケットをかぶらせて、顔が見えないようにする。


そのまましばらく黙っていたがふと思い立ち、トモミに少しだけ離れることを伝えてから、キッチンカーにクレープを買いに行くことにする。


とりあえずチョコバナナ生クリームクレープを買って、自動販売機でホットの紅茶とカフェオレを買い、トモミの元へと戻る。


トモミはその場から動かずに、じっと下を見ていた。


「ほら、これでも食べな。」


そう言って、トモミにクレープを渡して、飲み物二つを見せる。


「トモミが何が好きかわからなかったから、紅茶とコーヒーを買ってきたけど、どっちか飲むか?」


トモミは、暫く飲み物を見た後に、カフェオレを選んで手に取った、その隣で私はペットボトルの紅茶を開ける。


そのまま静かにトモミがクレープを食べ終わるのを黙って待つ、あったかい紅茶をちびちびと飲みながら、どうしたらトモミが気持ちよく過ごせるかを少し考えてやめた、いつも通りの、なにも気にしないのが一番だろう。


そうして、トモミがクレープをある程度食べたところで固まった。


「んっ?どうかした?」


聞いたら、おずおずとクレープを差し出してきた。


「食べきれなくて……、せっかく買ってもらったのに、ごめんなさい。」


悲しそうな顔をしたから、私は微笑みかける。


「別に大丈夫だよ、食べてあげようか。」


食べきれないならと尋ねると、トモミが頷いたからクレープを受け取り残りを食べる。


久々に食べたクレープは甘くて、チョコレートと生クリームの味がした。


「……ありがとう。」


ちびちびとカフェオレを飲んでいたトモミにお礼を言われて、その頭を軽くなでる。


クレープを全て食べ終え、紅茶も飲み干してから思いっきり伸びをする。


「さて、そろそろ帰るか!」


伸びを解いて言ったそれに、トモミが軽く頷いてから、同時に椅子を立つ。


その後はどこにも寄らずに家に帰り、トモミに買ったものを渡してから食事を用意して、みんなで食べる。


そのあとに子供たちから連絡が来ていないかを確認しながら、解析を進めさせる。


なんか、中学生男子は育成がうまくいっていて、サユカとヨウカのドリームエッグの数値がなんとなく気になるところがある。


それが何かは未だ詳しくは言えないが、ストレス値が少しずつ上がっているのはわかった。


小学生男児はあまり世話をしていないのか、数値の伸びが悪い。


小学生女児はついこの間叱った後からか、あまりドリームエッグの数値が伸びておらず、その上空腹値が上がっている。


しかしその中でユメカは、今でもしっかりと遊んでいたり、お世話をしているらしく、色々と情緒の面が育っている。


そして一番育っている奴から、ワンダードリーム共同で見たときの順でいえば、トモミ、ハジメ、ヨリカ、アマチャンが育っているのがわかる。


トモミ、ハジメ、アマチャンが育っているのはわかる、だがヨリカ所有個体がどうしてここまで伸び率がいいのかが、わからなかった。


あとで回収して調べてみるか。


そういったことは置いといて、今回子供たちから来た連絡だが、ヨリカから無機物型に変化させるためにはどのようにすればいいかということが来ていたのと、アマチャンから自分が身にまとう服を変化させるための方法を聞いてきたので、それを伝えるための資料を、講習会で使える様に作りはじめる。


まだどの卵も孵化したてのため、変化はできないだろうが、方法を伝えるのはいいだろう。


というか、今までの間でみんなに伝えたかについて忘れてしまった。


それら以外にもトモミと色々と会話したりして、なんだかんだ疲れたから、仕事はある程度やってから

、明日に全て回す。


どうせ一日くらい、サボっても大丈夫だろうしな。

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